銀色のフィレンツェ | not simple.

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あるときはさすらいの本読み、あるときはジャンル無用の映画好き、またあるときは、B級グルメの備忘録

銀色のフィレンツェ―メディチ家殺人事件 (朝日文芸文庫)/塩野 七生
¥630
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【Amazonより引用】
若きヴェネツィア貴族マルコ・ダンドロは花の都フィレンツェを訪れたが、かつての共和国は今や大国を後楯にする公爵の独裁下にあった。その専制君主をめぐ るメディチ家の陰謀に巻き込まれるマルコと遊女オリンピア…。16世紀前半、翳りゆくルネサンス・イタリアを描く絢爛たる歴史絵巻第二部。

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前にあげた「緋色のヴェネツィア」 の続編です。
「緋色の~」で3年間の謹慎になってしまったマルコが、ヴェネツィアでヒッキーでいるのにもあきて、イタリアを旅してみよう~とおもってやってきたフィレンツェで、事件に巻き込まれる・・・というよりも非常に外側から見ることになる感じですね。

オリンピアとの再会に驚いちゃってますが、「緋色の~」で彼女がフィレンツェに移動したことはわかってたじゃーん!という突っ込みを少しだけ入れたくなりますヽ(;´ω`)ノ
内容的にはロレンツォ・イルマニフィーコの時代よりちょっとたっていて、フィレンツェがサヴォナローラよりメディチ家支配に戻ったあたりです。

ロレザッチョというお芝居にもなったロレンツォによるメディチ家当主コシモ殺害がテーマです。
歴史的にもなぜロレンツォはアレッサンドロ公爵を殺すことになったのか?というのは非常に謎が多く、彼らの関係から政治というよりも私怨という説が浮上してます。

というかロレンツォ、本当に鬱屈していて、ちょっといろいろ我慢強くいきてればもっと違う人生があったのかもなーと思います。
ところでホント、ロレンツォとか同じ名前が多すぎて家系図見ててもわけが・・・((((((ノ゚⊿゚)ノ

「黄金のローマ」はオリンピアの身に降りかかることがちょっと嫌なのと話としてトーンダウンしているので、読み直すか直さないか考え中です。
人を愛することって言うことを考えさせられる三冊ではあるんですよね~。