一昨日のブログで

『水で光ファイバー実験(改良版) 光の全反射(2)』

光の全反射が光ファイバーに応用され

内視鏡などの医療機器として

使われていることを書きました



医学つながりで光の話を始めましょう



ホイヘンス(1629年~1695年)

光が波であるととして

屈折の法則を説明しました



その後、

ニュートン(1642年~1727年)

などによって、しばらくは

光の粒子説が有力になります



そして、

ヤング(1773年~1829年)

が光の波動説を復活させます



どこが医学つながりって?



実は、

ヤングはもともと医者なのです



医学の勉強をして、27歳で開業

しかし、

あまりうまくいかなかったこともあり

翌年、王立研究所の自然学の教授に



当時、音は波と認識されていましたが

光も波ではないかと考えるようになり

眼の研究から始めます



そして、有名なヤングの実験により、

光は波の性質をもつことを示しました



ヤングの実験については

以前のブログでも触れましたね

『顕微鏡って、どこまで拡大できる?(2)』




光の山と山が強め合って

山と谷が打ち消し合うことで

縞模様ができるという実験でした



このような現象を「干渉」といいます




この干渉が身近で見られるのが

シャボン玉です



シャボン玉を飛ばすと

表面にカラフルな模様が

うっすらと見えますね



これは、

シャボン玉の表面で反射した光と

薄い膜の反対側で反射した光が

干渉するからなのです



光には

いろいろな波長の光が含まれていて

波長によって色が決まるのですが

シャボン玉の膜の厚さによって

打ち消したり、強め合ったりする色が

変わります



シャボン玉の膜の厚さは

可視光の干渉を起こしやすいのです




この薄い膜での光の干渉による

波の打ち消しを利用しているのが

メガネの反射防止コーティングです



メガネをかけた人の昔の写真を

ご覧になるとわかりますが

メガネが反射して

光っていることが多いです



これは、

最近のメガネではレンズ本体に

反射を防止する薄膜が

コーティングされているからなのです



そのお陰で

眼の側からメガネに入る光も反射せず

見やすくなっています



特定の厚さだと打ち消す色も

決まってしまいますので

多層の膜で上手く打ち消しています



レンズをティッシュなどで

ゴシゴシ拭いてはいけないのは

レンズが傷付くというより

こういった繊細なコーティングに

ダメージを与えるからなのです




(おしまい)





文:生塩研一



お読みいただきまして、ありがとうございました。
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