「忘れられた人々」
★★★★☆
【公開】1950年
【製作国】メキシコ
【上映時間】85分
【監督】ルイス・ブニュエル
【原題】Los olvidados
ルイス・ブニュエルの作品は「欲望のあいまいな対象」ぐらいしか観たことなくて、それもそんなにめっちゃ好き!って感じでもなかったんですけど、今回観たこの映画は
素晴らしかった!
としか言いようがないですね。
世界中の都市にある貧富の差の中でも生まれる悲劇みたいなものを
これでもか!
ってくらい徹底的に描いた作品。
当時のメキシコがどんな感じだったのかはよく知らないんですけど、なんかリアルな気がしてしまうパワーを持った映画でした。
ストーリーの内容的にはそれ程凄い訳でもなく割とありがちな感じです。
街の不良グループのリーダー的存在が感化院を抜け出して来て、いざこざが起きる。
みたいな話です。
特に主人公らしい主人公はいなくて、割と淡々と物語が進んでいきます。
個人的に凄く気に入ったのはペドロという少年が悪夢を見るシーン。
このシーンは自分なんかが見ると完全に
デヴッド・リンチ的悪夢世界
なんですよ。
本当に怖い!
映画の中の悪夢のシーンで本当に怖いって思うなんて凄くないですか?
お母さんが生肉持ってるシーンとか、ベッドの下にいる死んだやつとか凄いイメージで襲ってきます。
リンチ絶対にこのシーン好きだと思いますよ。
あと、女の子が
「ミルクで顔を洗ったらスベスベになるよ」
って教えてもらって
自分の足をミルクで洗うシーン
が凄い。
なんか、めっちゃエロいんですよ。
完全に監督の性癖でしょ、コレ(笑)
あとは、ラストシーンも衝撃的でした。
えぇ!これで終わるの!?
ってなりました。
始まり方もなかなか変わってて
この映画は現実だ!娯楽作品ではない!
みたいな事を宣言して始まるんですよね。
登場人物は全て実在するとかなんとか。
ずいぶん古い映画ですが、割とサクッと観れるので気になった方は観た方がいいと思いますよ!
予告編
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