はい、恒例となったワロップ。今回は急遽だったみだいだけど、「theアイドルバラエティ」的内容。司会のカオポイント石橋さんと観客(=PIPファン)がお題に沿って登壇したメンを順位付けし、その順位からメンがどういうお題かを当てる、というもの。
お題ごとの雑感。
①「実はMっぽいメンバー」
予め言うと、「SかMか」っていう質問って本来ナンセンスなんよ。なぜなら、ある場面で誰かに対してSの人は、他の場面で別の誰かに対してMだから。これはSの隠れたM性、Mの隠れたS性というプレイ上の自意識とは別の次元の、精神分析的な話。言うなら「SかつMの人 or SでもMでもない人」「SMかsmか」という対立軸があるだけなんだよね、人間には。
なもんでお題においては「実は」という部分が大事で、このお題は「表面上はSっぽいメンバー」を聞いていることになる。なもんで萌花が一位なのはすごく分かる。ただ、千里の順位(5位だったかな?)が低すぎやしないか。千里の表面上のS性がファンに認知されてないのか。彼女は分かりやすい「SMタイプ」だと思うんだけどな。で、空ちゃんは「表面上Mだけど実はSっぽいメンバー」で、萌花や千里とは逆向きの「SMタイプ」だと僕は思っている。
めぐちーやのんたん、あずにゃんはsmタイプだと思う。つまり柔らかくて、場合や人によってそこまで反応を変えないタイプ。まあ良く言えば大人。で、これは次のお題に関わる。
②「付き合ってみるとめんどくさそうなメンバー」
常識的には、smタイプとは付き合いやすい。振り回さないし、振り回されないからだ。めぐちーには恋人の前でだけSM化する匂いを僕は感じているけれども、概してsmタイプは付き合いやすいし、逆に言うとSMタイプの人は(共)依存しやすい。SMタイプはめんどくさいし、振り回してくるし、振り回される。ただそれでもその人たちが魅力的なのは、素直に見えるし、可愛いからだ。「大人になれなさ」の魅力はいつだってある。付き合うとめんどくさそう=付き合いたくない、では全くない。
ということで結局、①が「SMの表面S>sm>SMの表面M」という順に並ぶとしたら、②は「SM>sm」という順に並ぶのが自然なのだけれど、実際に選ばれた順位は全然違った。
あずにゃんが一位になったのはどこまでファンが本気かわからないけれど、マジレスすれば全然、むしろ一番付き合いやすいんじゃないかとも思うし、やっぱりキャラ設定への引きずられが大きいのだと思う。で、萌花が下位に来たのは萌花推しからは不満タラタラで、一番後ろに陣取っていた萌花推しは、「えー、萌花は一位でしょ」と言ってました。ここでチクっておきます。
この順位の理解に大切なのは、SM論を越えて、自分の推しを人は上位につけがちだ、ということだと思う。自分の推しは、基本的にめんどうくさい人なのだ。そして、そのめんどくささを愛しく思える人なのだ。ここには二つのルートがある。ひとつ目は、「めんどくさい人を推しにする」というルート。一筋縄でいかない深みをその子に見いだすからこそ、もっと掘って見たくなり、その子を推しにする。ふたつ目は、「推したからめんどくさくなる」というルート。推しとは仲良くなりたいという欲望が生じるからこそ、それが完全には満たされないことから不満感が生じ、それは推しの側に投影されて「めんどくさい」という感覚を生む。また、推しの側も、いつも来てくれるファンのことを良い意味でも悪い意味でも「おざなりに」扱うようになり、それが実際に推しにある種のめんどくささを生むかもしれない。
なもんで、「SM>sm」に加えてキャラの印象、「推しはそもそもめんどくさい」、の合わせ技でこんな順位になった、と。
今思うと、ファッションセンスのいい二人はやっぱり付き合いやすそうなのだった。そしてダサい服装がユニークな萌花と空ちゃんはやはり付き合うとめんどくさそうなのだった。やはり、「ファッションがいい→sm説」は当たっているんじゃないか。ファッションは、周囲の視線を取り込みつつ自分を通すバランス感覚だから。
③「壁ドンでオチそうなメンバー」
これも基本的には、「SM>sm」の順になる。けど、このお題はそれに加えて個々人のイメージが前面に出るから、のんたんが一位だったのも納得。萌花や千里は、上位ではなかったけど彼女たちを推しにしているファンは「もっと上位では?」と思ったんじゃないかと思う。
たぶん、萌花は、「私はそんなんじゃオチないし」とか言いつつ、壁ドンされたら一週間くらいして気になり出していつも考えるようになっちゃって、しかも本人のなかではちゃんとそれを「壁ドンとは無関係乙」として処理できるタイプの女。その上で、「チョロくないこと」にこだわりがあるから気持ちを否認して、むしろそれが気持ちを増強しちゃうタイプのやつな。
…しかしちょっと待て、僕がそう考えるのにはバイアスがある、と書いてて思った。つまりこういうことだ。ファンは推しが簡単に(壁ドンとかで)オチると思いやすい、という傾向があるのではないか。他の推しを持つファンに聞いても、自分の推しを上位に挙げる傾向がある。なぜだろうか。答えを言えば、その根底には、推しメンが他の男に取られるという不安があるのではないか。その不安が形を変えてメンの側に「軽さ」としてこれまた投影されている、と考えると納得が行く。どうだろうか。
その他雑感
・「あずにゃんはどんなお題でも一位か六位」の雰囲気がすごく良かった。あずにゃん的にもおいしいし、番組的にもメンバー的にも、「防波堤」になっている。あずにゃんの必要感がパない。あずにゃんの石橋さんへの甘え方も、普段周囲に甘えない分、安心する。
・萌花が一位にランキングされたとき、「かわいい順!」って答えて、会場が「ザ・苦笑」になったのが確かにかわいかった!
・物販ではめぐちーと千里と萌花に壁ドンしてオトしておきました。一番興奮してたのはめぐちー。こっちも照れちゃったw 一方萌花は「近いよ…」とか言って目を逸らしちゃって、「目を逸らさせられた!負けたみたい!ムカつく!」とか言って「強がりまで含めて女の子」なやつ。…たぶん、間近で見た俺がキモかったんだと思う。ええ、ちゃんと分かってるのでツッコまなくて大丈夫です、アイドルって大変。ちなみに千里は壁ドンしながら「チョロいチョロい」と何回も唱えて、物販でも千里が観ていない映画を取り上げて「いや、マトリックス観てるならこれも押さえておかなきゃ」みたいな上からプレイをしていたら、「ちさのことディスんな!」ってチェキに書いてもらえて高まった。いや、千里のS性を踏まえてるからの高まりだよこれは…!
おしまい