テーマ:先生と嘘メガネ
に、収録してゆきます♪
嘘メガネ
おさらいはテーマ
先生と嘘メガネに入っています♪
初めて↓
先生と嘘メガネ1.最後に書いた物
隙間1.
→隙間3
4.隙間.- 先生とウソ、そしてメガネ
これが普通なら
今までオレが過ごしてきた時間は
一体なんだったの?
なんて、考えちゃいけない気持ちになる
そう考えながら
雅紀の隣で流れる夜の景色を見ていた
いつもその日の終わりが来そうな時間まで、働いているのに
こうして雅紀の隣で座る自分は
何処か普段の自分と違う
「 そろそろ着くからね 」
ただ走っていると思っていたのに
その時になり始めて気が付いた
「 どこに? 」
「 もう見え始めてるよ 」
そう言われて
雅紀の視線の先を探せば
遠くの方に光る点滅が小さく、けれど沢山見えて
それが観覧車だと気付くまで
しばらくの間、分からなかった
ゆっくりと回っているから
小さな円形の光には誰かが乗っていて
とても不思議な景色に見えた
「 あれに行くの? 」
「 翔は観覧車乗ったことある? 」
そう言われて
記憶を探る
多分一度はある気がするけど
きっとそれはずっと幼い頃の記憶で
弟と父と母
まだ一緒に住んで居た祖母と
そんな時間だったと思う
「 多分、でも小学校に入る前だろうから覚えてない 」
「 じゃあ恋人と乗るのはオレが一番だね 」
観覧車に家族と、
そして恋人と
そんな差があるんだろうか?
到着したのは
噂で聞いていたけど都外に出来た
大きなテーマパークで
レストランなどが入る複合施設
オレらの店には大して関係ないけれど
寄合に来ていたファミリーレストランの店長が
愚痴をこぼしていたのを覚えてる
どうせ食べに行くなら
下町の店よりも
ほんの少しだけ足を伸ばして
行くんじゃないかって
リーマンや
個人の飲み目的じゃない人間
恋人や家族なら
楽しい気持ちの方が良い
そう考えていたのかもしれない
平日の夜
大きな駐車場には
ほとんど車が停まっておらず
なのに雅紀は少し離れた場所に車を停めた
「 空いてるなら入口近くに行けば良いのに 」
「 もう少し暗い方が、観覧車が綺麗に見えると思って 」
すぐに降りると思っていたから
便利の良さを考えたけど
乗るんじゃなくて
一緒にその場所から暗闇に小さく光るあかりを
二人で見るための時間
それを楽しむ為に
少し離れた場所に車を停めたんだ
「 乗るのはあと? 」
「 どっちでも、でもさ乗るのもここに居るのも二人ってところでは同じでしょ 」
「 そうだけど景色が見えるじゃん 」
「 まぁね、でも二人で居るだけで嬉しい時間はここも一緒 」
よくそんな恥ずかしい言葉を
スラスラと出せんなって
こっちが恥ずかしくなり
エンジンが止まった車内で前を見ていた
さっきよりは観覧車が近くて
その数台の中に人影が見える
ちゃんと乗っている人たちがいる
オレも雅紀とあんな風に見えるのかなて思って。見上げていた視線を想像で恥ずかしくなり、そっと下げた
「 こんな風に過ごす時間があと数か月だと思ったら、寂しくない? 」
突然に雅紀が語りかけた言葉に
オレは驚いて落とした視線を運転席へと向ける
「 寂しいってなに? 」
「 だって君は卒業したらお父さんの代わりに、あの店を継ぐんでしょ 」
「 そうだけど別に、休日だってあるし 」
24時間営業でも
朝からしている訳でもない
だから全く会えない訳じゃないのに
運転席を軽く倒し
頭のうしろに腕を組む姿は
やっぱ大人の男で、様になっていてカッコいい
オレみたいなガキは出せる雰囲気じゃなく
雅紀は自分とは違うんだと思えた
「 でも翔はそんな子じゃないと思う 」
「 そんな子ってなんだよ 」
「 勉強は仕事が優先すぎてアレだけど。仕事になると夢中っていうか責任感が強いからさ 」
確かに、もしも店を任される事になれば
オレは親父の分まで
いや、それ以上に店を大きくして
今迄、両親が目指していた以上に店を大きくして
出来るなら他にも店を出したいと思っていた
あの場所で生きていく
けど、鶏雅の味を伝えて行きたい
弟がもしも鶏屋を手伝わなくても
オレがいつか誰かに伝えることが出来れば
そんな風に考えていた
「 ほら図星 」
「 なんだょ!ずぼ・・ 」
言いながら
雅紀の方へ向けば
手首をつかまれ突然のキスをされる
また息が出来ないぐらい?
そう思っていたのに
そっと外され
ゆっくりと呼吸するように
視線を合わされた
「 もう少しそのままでいて、まだ早いよ。大人になってしまえば、もう戻れないんだから 」
オレが大人になる?
その時、雅紀が言う意味が
自分には分からずにいて
オレはオレで
高校を卒業したからって
大人になるとかよく・・わかんねぇ
「 なんで?まだ卒業しても18じゃん 」
「 そういう意味じゃない、生活を支えるのと。それとは別なんだよ 」
その時、観覧車の向こうから
何かのイベントだろうか
大きな音とともに
花火が上がり
観覧車ごしに
車を照らしていた
「 君は、まだりんご飴を持ってた頃のままなんだよ 」
なにそれっ・・って
大きな音が鳴っている筈なのに
心の中に蘇る風景が
”大丈夫・・
すぐに見つけてあげる、これ食べな ”
すぐに見つけてあげる、これ食べな ”
あの言葉、
ずっと覚えていたけど
消えかけていた記憶の中で
「 雅紀、あの・・ 」
「 まだそのままで良いんだ、君の人生は君だけの物で。けれどそうじゃないんだよ 」
分からない
でも、それが意味する事を知りたい
何かが心の中を揺さぶっていた
・・・つづく
おはようございます
朝早くから
ちぴのかわりに
講習会行ってきます
私のほが免疫力ついてるだろし
ちぴしてないから
少しバタバタします
もし感想頂けるなら
どこか開いてる記事にしてもらえたら
嬉しいです
そっか翔くんだから
エンブレムの放送があったんだね、、
良い一日を♡♡
246日目
なう
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