4.隙間.先生とウソ、そしてメガネ AS | なうのこたつ保管部屋

なうのこたつ保管部屋

大好きな彼らの記憶を残しつつも、趣味な物語や日記、旅行記などを書いてる部屋です♪


【※無断に話や内容転写利用、画像利用はお断りします。別公式小説サイトにてオリジナル名にて上げています】


テーマ:先生と嘘メガネ
に、収録してゆきます♪



嘘メガネ
おさらいはテーマ
先生と嘘メガネに入っています♪


初めて↓
先生と嘘メガネ1.



最後に書いた物

隙間1.








4.隙間.- 先生とウソ、そしてメガネ



これが普通なら
今までオレが過ごしてきた時間は
一体なんだったの?

なんて、考えちゃいけない気持ちになる



そう考えながら
雅紀の隣で流れる夜の景色を見ていた

いつもその日の終わりが来そうな時間まで、働いているのに


こうして雅紀の隣で座る自分は
何処か普段の自分と違う


「 そろそろ着くからね 」


ただ走っていると思っていたのに
その時になり始めて気が付いた


「 どこに? 」


「 もう見え始めてるよ 」


そう言われて
雅紀の視線の先を探せば
遠くの方に光る点滅が小さく、けれど沢山見えて


それが観覧車だと気付くまで
しばらくの間、分からなかった


ゆっくりと回っているから
小さな円形の光には誰かが乗っていて

とても不思議な景色に見えた


「 あれに行くの? 」


「 翔は観覧車乗ったことある? 」


そう言われて
記憶を探る

多分一度はある気がするけど
きっとそれはずっと幼い頃の記憶で

弟と父と母
まだ一緒に住んで居た祖母と
そんな時間だったと思う


「 多分、でも小学校に入る前だろうから覚えてない 」


「 じゃあ恋人と乗るのはオレが一番だね 」


観覧車に家族と、
そして恋人と

そんな差があるんだろうか?


到着したのは
噂で聞いていたけど都外に出来た
大きなテーマパークで

レストランなどが入る複合施設


オレらの店には大して関係ないけれど
寄合に来ていたファミリーレストランの店長が
愚痴をこぼしていたのを覚えてる


どうせ食べに行くなら
下町の店よりも

ほんの少しだけ足を伸ばして
行くんじゃないかって


リーマンや
個人の飲み目的じゃない人間


恋人や家族なら
楽しい気持ちの方が良い

そう考えていたのかもしれない


平日の夜
大きな駐車場には
ほとんど車が停まっておらず

なのに雅紀は少し離れた場所に車を停めた


「 空いてるなら入口近くに行けば良いのに 」


「 もう少し暗い方が、観覧車が綺麗に見えると思って 」


すぐに降りると思っていたから
便利の良さを考えたけど

乗るんじゃなくて
一緒にその場所から暗闇に小さく光るあかりを
二人で見るための時間


それを楽しむ為に
少し離れた場所に車を停めたんだ


「 乗るのはあと? 」


「 どっちでも、でもさ乗るのもここに居るのも二人ってところでは同じでしょ 」


「 そうだけど景色が見えるじゃん 」


「 まぁね、でも二人で居るだけで嬉しい時間はここも一緒 」


よくそんな恥ずかしい言葉を
スラスラと出せんなって

こっちが恥ずかしくなり
エンジンが止まった車内で前を見ていた


さっきよりは観覧車が近くて
その数台の中に人影が見える

ちゃんと乗っている人たちがいる


オレも雅紀とあんな風に見えるのかなて思って。見上げていた視線を想像で恥ずかしくなり、そっと下げた



「 こんな風に過ごす時間があと数か月だと思ったら、寂しくない? 」


突然に雅紀が語りかけた言葉に
オレは驚いて落とした視線を運転席へと向ける


「 寂しいってなに? 」 


「 だって君は卒業したらお父さんの代わりに、あの店を継ぐんでしょ 」


「 そうだけど別に、休日だってあるし 」


24時間営業でも
朝からしている訳でもない

だから全く会えない訳じゃないのに


運転席を軽く倒し
頭のうしろに腕を組む姿は
やっぱ大人の男で、様になっていてカッコいい

オレみたいなガキは出せる雰囲気じゃなく
雅紀は自分とは違うんだと思えた


「 でも翔はそんな子じゃないと思う 」


「 そんな子ってなんだよ 」


「 勉強は仕事が優先すぎてアレだけど。仕事になると夢中っていうか責任感が強いからさ 」


確かに、もしも店を任される事になれば
オレは親父の分まで

いや、それ以上に店を大きくして
今迄、両親が目指していた以上に店を大きくして


出来るなら他にも店を出したいと思っていた


あの場所で生きていく
けど、鶏雅の味を伝えて行きたい


弟がもしも鶏屋を手伝わなくても
オレがいつか誰かに伝えることが出来れば
そんな風に考えていた


「 ほら図星 」


「 なんだょ!ずぼ・・ 」


言いながら
雅紀の方へ向けば
手首をつかまれ突然のキスをされる


また息が出来ないぐらい?
そう思っていたのに

そっと外され
ゆっくりと呼吸するように
視線を合わされた


「 もう少しそのままでいて、まだ早いよ。大人になってしまえば、もう戻れないんだから 」



オレが大人になる?
その時、雅紀が言う意味が
自分には分からずにいて


オレはオレで
高校を卒業したからって
大人になるとかよく・・わかんねぇ


「 なんで?まだ卒業しても18じゃん 」


「 そういう意味じゃない、生活を支えるのと。それとは別なんだよ 」


その時、観覧車の向こうから
何かのイベントだろうか

大きな音とともに
花火が上がり

観覧車ごしに
車を照らしていた






「 君は、まだりんご飴を持ってた頃のままなんだよ 」


なにそれっ・・って
大きな音が鳴っている筈なのに

心の中に蘇る風景が


”大丈夫・・
 すぐに見つけてあげる、これ食べな ”


あの言葉、
ずっと覚えていたけど
消えかけていた記憶の中で


「 雅紀、あの・・ 」


「 まだそのままで良いんだ、君の人生は君だけの物で。けれどそうじゃないんだよ 」



分からない
でも、それが意味する事を知りたい


何かが心の中を揺さぶっていた











・・・つづく


おはようございます
朝早くから

ちぴのかわりに
講習会行ってきます

私のほが免疫力ついてるだろし
ちぴしてないから

少しバタバタします

もし感想頂けるなら
どこか開いてる記事にしてもらえたら
嬉しいです

そっか翔くんだから
エンブレムの放送があったんだね、、


良い一日を♡♡









246日目

なう


クローバー桜クローバー桜クローバー桜

エブリスタさんで
更新しております♪

【⠀魔法使いの糧 】
エブリスタページ→魔法使いの糧

【  僕の旦那様 】
更新しています♡
クリックしてね→ 僕の旦那様

●猫をテーマにした2500文字以内の
短いノベル物に参加しています♪

2ページほどなので
良かったら読みに来てね
【 菊ちゃんとクロ 】

⚫お題小説にも挑戦していますパステルパステル
お題小説 【  逢と郎 】

⚫エブリスタ目次⬇️⬇️⬇️

良かったら
遊びに来てね

他のお話も上がっています♡♡