Love for the future(4) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

詩織は最後にキレイに花を整えて少しだけ後ろに下がり向かいに座わった母に向かってゆっくりと頭を下げた。



詩織の母・喜和子はその活けられた花をじっくりと見た。



「・・・・けっこうです。 ここのりんどうの使い方がとてもいいわね。 全体的に締まる感じで、」



「ありがとうございます、」



会社勤めをしながらも詩織は日々華道にも精進する毎日だった。



娘には言わなかったが


少し彼女の花が変った気がした。



流派を周到しながらも、生き生きと新しい空気を感じる。


自分にはない感性にハッとさせられることもある。



恋が


今までに彼女になかった一面を引き出したようで。




拓馬が友永邸を訪れたのは、日曜の午後三時ごろだった。



「・・・こんにちわ。 こんな格好で失礼します。 ・・さっきまで現場だったもんですから、」


玄関先で詩織の母に頭を下げた。


そんな彼に少し驚いたような表情を見せた彼女だったが



「・・・日曜日までお仕事なんて大変ですね。 お気になさらずに。 どうぞおあがりになって。」



にこやかにそう言って拓馬を迎え入れた。



詩織はホッとした笑顔を思わず漏らしてしまった。



リビングにはもう詩織の祖母・八重も座っていた。



「久しぶりねえ。 こちらの工事のほうはもうすぐ終わるんですって、」



「そうですか、」



その一言でいまだに拓馬と父の間がうまくいっていないことを感じ取った詩織は申し訳なさそうにうな垂れた。



「今はどうしているの? 他の仕事を?」


さらに八重は訊いてきた。


「はい。 仕事はなんだかんだとあるんで。 友達のところに今は手伝いに行ってます。 おばあちゃんも元気そうだね、」


八重の顔を見て拓馬は少しホッとした。



「・・どうぞ、」



詩織がお茶を淹れてきた。



このことろお互いに忙しく電話ばかりの毎日で、会うことさえできなかったので


久しぶりに会うと少しドキドキする。


少しだけ目を合わせて


「・・ありがとう、」


と言うと、詩織は少し頬を赤らめて小さく頷いた。



拓馬はひとつ小さく深呼吸をして、向かいに座る喜和子と八重に向かって


まっすぐな瞳を向け



「・・・・今日は。 詩織さんとの交際をお許しいただきたく・・・・やってまいりました、」



はっきりとそう言った。


大きな声で言うことで


気持ちを高揚させた。



しかし


そう言って


次に言うことがわからなくなり、沈黙が続いてしまった。



詩織はハラハラしながら横で彼を伺う。


拓馬はゴクっとツバを飲み込んだ。



拓馬は作業着のまま詩織の家にゆきます。 そして緊張の一瞬が・・・



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