Let me have a dream(13) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

誰もが気になっていた日曜日。



「わあ・・・」



白川家の前にやってきた詩織は小さな声をあげてしまった。



「ボロいだろ?」


拓馬は笑った。


「いいえ。 格子戸があるなんて・・・。」


その向こうに見える小さいけれど箱庭のように整えられた庭先にも感動した。


「オフクロが好きだから。 んでオヤジがこういう植木を置く台を作ったり。 今は犬がいるからさあ。 犬小屋まで立派なの作っちゃって、」


拓馬は戸を開けた。



詩織はもう想像していた通りの白川家の佇まいに感激しっぱなしだった。




「よくいらっしゃいました。 どうぞ、」


母はにこやかに詩織を迎えた。


「・・初めまして。 友永詩織と申します。 本日はお招きいただき、ありがとうございました。」


いつものように礼儀正しく玄関先で深々と頭を下げた。



母は彼女を一目見たとたん



この息子とつきあっていることがにわかには信じられない気持ちでいっぱいになった。



「おじゃまします・・・」


と部屋に上がると、もうテーブルには朝から母が腕をふるったと思われる料理がズラっと並んでいた。



「もうお昼でしょう? 何もないですけど。」


母は台所に行って支度をし始めた。


「・・すごい。 こんなに、」


全て母のお手製だった。



「お茶も出す前だけど。 おなかがすいたでしょう。 どうぞ。」


母はたくさん取り皿を持ってきた。


「とても美味しそうです。 いただきます、」


詩織は笑顔でちらしずしや煮物に手をつけた。



そして


食べて再び驚いた。



「・・おいしい・・・」


目を丸くしてしまった。


「いつものウチのご飯だけどね。」


母は笑顔を向けた。


「ま。 他にとりえがないから。 この人は、」


拓馬は笑った。


「いちいち憎たらしいね。 黙って食べたら、」


全く飾ることなく詩織を迎えたこの母に


拓馬は本当にありがたく思えた。



「・・お宅のたたずまいもとてもステキです。 小さな鉢植えひとつとってもきちんとお手入れをしてあって、」


詩織は縁側から開け放たれた庭を見て言った。


「お花の先生に言われると、うれしいね。 こうしてご飯を食べながら花や植木を見るのが好きだから。」


「・・拓馬さんの趣味がいいのはお母さま譲りなのね。」


詩織はふふっと笑いかけた。


「おれはこんなに図太くねえけど?」


照れ隠しに言っていることがわかって、微笑ましかった。



詩織は思った通りの拓馬の母とそして実家の雰囲気に感動します・・



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