Let me have a dream(11) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「でもな。 わかってても。 恋してるときって止められないやん、」


志藤は味噌汁を飲んで箸をカタっと置いた。



「先のことなんかひとつも考えられずに。 好きで好きでどうしようもなくて。 ただ一緒にいたいって。 それだけやもんな、」



その言葉に拓馬は大きな大きなため息をついた。



「ため息デカすぎ・・・」


楓は呆れた。



「そんなに恋しちゃってるクセに。 ぜんっぜん楽しそうじゃないもんね。 もっとさあ、楽しくなくちゃ恋じゃないよ。」



「そうそう。 ええこと言うなあ。 さすが酸いも甘いも嗅ぎ分けた女のセリフやなあ。」


志藤は笑った。


「そうそう。 この年でバツもついてない男はまだまだだよね、」



もう言われたい放題だった。



「で。 彼女のどこが好きなの?」


楓はもう好奇心丸出しで聞いた。



「・・・・ほんっと。 素直でねー。 美的感覚とかすんごい・・・おれが好きだなーってモンが一緒なんだよね。 一緒に見たものを、一緒に『きれいだね』って言えることがこんなに嬉しいことだと思わなかった・・・」



冷酒をちびちびとやりながら、少し酔っぱらった拓馬は頬杖をついて嬉しそうに詩織のことを話し始めた。



「・・美人なんでしょ?」


楓は志藤に聞いた。


「そりゃもう。 この辺じゃあちょっと見かけない雰囲気だし。」


オーバーに言う志藤に


「ちょっと。 どういう意味よ。」


彼女は膨れた。



「今度の日曜。 実家に来ることになって・・・」


思わず拓馬は自分でバラしてしまった。


「えっ!!」


二人は驚いて同時に拓馬を見やった。


「オヤジ、旅行でいねーからって。 オフクロが連れて来いってゆーから。」


それも嬉しくてしょうがないような顔だった。



「ねえ。 おもしろそうだから見に行かない?」


楓は志藤に言った。


すると拓馬は二人をキッと睨みつけて


「絶対に来るなよ!」


と釘を刺した。




一緒に『こまち』を出た。



「まあ。 ほんまおれはなんもできないけどな。 行く末を見守るしか。 でも。 おれもゆうこも拓馬が幸せになることは間違いなく願ってる。」


志藤は真面目になってそう言った。


「・・幸太郎・・・」


「おれとゆうこが結婚する時・・・白川の家族には迷惑をかけたし。 お義父さんを説得できたのも拓馬が後押しをしてくれたからだと思ってる。 でも拓馬の幸せを願っているのはお義父さんもお義母さんも同じやで。 お義父さんがそんだけ反対するのも、拓馬が傷つくのを見ていられないからに決まってるやん。 息子がつらい思いするのを側で見てるほど耐えられないこともないやろし。 ほんまに拓馬のことどうでもいいと思ってたら・・・そんな怒ることなんかないやん、」




ほんとは


言われるまでもなくわかってた。



父の気持ちも


痛いほどに。



「まーでも。 手えつけちゃったモンはしゃあないやん。 男と女、なにが起こるかわからへんで、」



しんみりしてたのに。



拓馬は気分を害されて志藤を横目で恨めしそうに見た。



「手なんかつけてない!」


思わず言い返してしまった。



思わぬ『純愛』に志藤もびっくり??


明けましておめでとうございます。


新年一発目から、なんの盛り上がりもないお話ですんません・・・(^^ゞ


拓馬と詩織の恋はまだまだ序盤戦(?)です。


まだまだもつれます・・・


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