Let me have a dream(3) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「・・本気じゃなかったら、つきあわない。」


拓馬は意を決してゆうこにそう言った。


ゆうこは電話の向こうで言葉を失ってしまった。


「ななみにハンカチを貸してもらって。 まあ、たぶんもう返せないって思ってた。 全然住む世界が違う人だし。 でも、偶然にそのあと・・・彼女の家のリフォームの仕事をすることになって。」


「え・・・」


もちろんその話は知らなかったので驚いた。



「ああ、偶然ってあるんだなって思った。 彼女はお家元の一人娘だけど、美大で陶芸も勉強していて今はその関係の仕事もしてる。 ・・・彼女がきれいだと思うものだとか素晴らしいと思うものが・・・すごくピンときて。 同じ気持ちを・・共有できる感覚があって。 おれよりもひとまわり年下だし、彼女の家のことを思って、とってもつきあってほしいなんて言えないって思ってた・・・・」



拓馬は一気に本音をぶちまけた。



「でも。 ・・彼女の気持ちも何となく同じ方向だってこと感じてたし、・・・。今は自分の気持ちに正直になりたいと思った、」



黙っていたゆうこだったが



「でも。 ・・このままもっともっとあの人のことを好きになってしまったら。 後戻りできないほど好きになってしまったらどうするの? そうなっても諦められるの?」


思わず声を大きくして言ってしまった。



もちろんゆうこが言いたいのは


このままつきあっていけば、イヤでも将来に繋がるということだ。


そんなこと言われるまでもなくわかっている。



ありえない。



自分と彼女が一緒になることなんか絶対にありえないのに。



わかっていることを責められるように言われて


言い返したい気持ちはあっても


言葉がみつからない。




「おれ。 初めてわかった気がする。 好きだって気持ちは・・・理屈じゃないって。 ただ彼女と一緒にいたいと思った。 今は正直言って先のことを考えるのが怖い。 何も考えたくない、」



拓馬は今の精一杯の気持ちを訴えた。



「お互いに傷つくだけよ、」



ゆうこはもう泣きそうになってしまった。



そとでは強面だけど


自分には本当に優しくて頼りになる兄だった拓馬。



ウチの中の太陽みたいな存在で


長兄の和馬とは違った意味で、自慢の兄だった。



誰よりも


誰よりも


幸せになって欲しいのに。



ゆうこはもういたたまれない気持ちで一杯だった。




兄に幸せになってほしいと思う反面、あまりに違いすぎる二人にゆうこは心配が先立ちます・・・




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