Surely all the time(14) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

この日は


結婚に関することは、結城は一言も話さなかった。



「今は。 理屈じゃなくて・・・きみに会いたいから、」



そんな甘い言葉をシャワーのように浴びせて。



「・・怪しいんだから・・・」



あゆみは同じくらい甘いキスを受けながら、囁くように言った。



「あゆみちゃんのこと・・・こんなに知っちゃったら。 おれだってもっともっと好きになっちゃうよ、」



彼女の首筋にキスをしてそう言って笑った。



「・・『あゆみちゃん』って・・・」



何だかおかしくてふふっと笑ってしまった。



「『あゆみちゃん』だろ? それとも『あゆみ』って呼ぶ?」


彼の指が敏感な場所に触れて思わず



「あっ・・・・」



と身体をのけぞらせた。



こうして一線を越えたあとは



もう魔法にかけられたように彼の甘い抱擁に骨抜きになる自分がわかっていた。



それが死ぬほど気持ちよくて


心地よくて



彼に抱かれたあとはぬるい温泉にずうっと浸かっていたかのような倦怠感と火照りを感じる。



先のことを何も考えずに


こうして彼の胸に抱かれていたい・・・・



あゆみは不安を消し去るように彼の首に抱きついてキスをした。




「・・有吏には。 何も言わないで・・・。 話す時はあたしから話をするから、」


結城はまた朝まで彼女の部屋にいて


この日は一度着替えに戻るために早朝に支度をしていた。



少し考えてから



「・・わかったよ。」



結城は小さなため息をついた。



この『秘密』を弟に持ってしまったあゆみはこうして我に返ると申し訳ないような気持ちでいっぱいになる。



その繰り返しだった。





「ハイ。 おみやげ。」



京都から戻って来た有吏はあゆみよりも先に帰っていた。



「え? なに? おたべ?」



「ちがうって。 よく見てよ、」



袋を開けると目にも鮮やかな西陣織の扇子と髪留めだった。



「わー、きれい。 ありがとう、」



「『ゆうき』だと着物だろ? 一応考えたんだから、」



得意気に言う有吏に


『ゆうき』


の名を出されて、心臓がドキンと音を立てた。



「・・・そっか。 ありがと。 中学の時の京都の修学旅行のときはなーんも買ってきてくれなかった有吏がね~~~、」


あゆみはわざと明るくそう言って迷いを消し去ろうとした。



「それよりさー。 今度、京都の市内に新しいホールができて。 そこのこけら落としにホクトフィルが呼ばれることになって。 行かせてもらったんだけど、すんごい音響設備でさあ・・・・・」


有吏は夢中になって京都でのことを話し始めた。



そんな弟を見ているのが嬉しくて


自然と笑顔になった。


彼に抱かれることに幸せを感じるあゆみですが、有吏が戻ってきて・・・


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