結城は自宅に戻り、彼女のスプリングコートを畳んで紙袋に入れようとした。
その時、ポケットに違和感を感じて手を入れた。
沙耶の母子手帳が入っていたので、首をかしげた。
なんでこれが彼女のポケットに・・・・
そして何気なくページをめくってしまう。
そこからカードが落ちた。
沙耶の血液型カードだった。
『O型 +』
と青いハンコが押してある。
O型・・・・
沙耶の出生の秘密については
全く触れたくなかった。
ひょっとして自分が父親なのではないか、と思うのが怖くてずっと避けていた。
なんだか
偶然に沙耶の母子手帳を手にして
運命に導かれるように手が勝手に動いて。
さらにページをめくってしまった。
母親の記録のページで手が止まる。
え・・・・・・・
『結城 泉美 血液型 O型』
その文字に目が釘付けになってしまった。
鼓動が速くなり
手が震えた。
あゆみも自宅に戻り、彼から借りたジャケットに丁寧にブラシをかけ
ハンガーにかけようとした。
あのとき
一瞬だったけど抱きしめられた時と同じ匂いがする・・・
彼の匂い。
もうそれを感じるだけで胸がじんとする。
そして、いきなりあることを思い出してハッとした。
あゆみが拾った沙耶の母子手帳。 そこに封印された事実が隠されていました・・
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