Today and tomorrow(3) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「・・・さん、結城さんってば!」



呼ばれているのにしばらく気付かなかった。



「・・あ?」


煙草を手にしたまま振り返ると



「珍しいですねえ。 ボーっとしちゃって。 コレ。 早く出して下さいって経理の人が。 昨日渡されたんですけど、」



夏希は計算書のコピーを彼に手渡した。



「・・・あー、うん・・」



何だか昨夜はよく眠れなかった。



むしょうに気持ちがざわざわして、落ち着かなくて。



何かに追われているかのような気持ちになって。



「あ~あ。 日曜だってのに。 なんで仕事なのかなァ。 しかも、こーんないい天気で。 『春さんさん』って感じなのに。」



夏希は窓の外を見て、フツーに口にした。



ボーっとしていた結城は思わず吹き出した。



「なんだよ・・・『春さんさん』って。 ひょっとして『春爛漫』って言いたかったの?」



「は? 『まるはんらん』?」




大真面目に聞き返されて、もうおかしくておかしくて大笑いしてしまった。



「え? なに? 何がおかしかったんですかあ???」



夏希は自分の間違いの自覚が全くなく、彼の肩を揺さぶった。



「あ~~~~、もう。 疲れる・・・・。 加瀬さんはいいよねえ。 悩みとかぜんっぜんなさそうで。」



結城は灰皿に吸殻を押しつけた。



「えー? シツレイですね・・・ あたしだって悩みくらいありますよ!」



「いや。 レベル的には-50くらいの悩みだよ。 いや~、ダンナがきみを選んだわけがちょっとだけわかったよ、」



結城はさっきのコピーに笑いながら書き込みを始めた。



「だからっ! 笑顔でシツレイなこと言わないでください!!」



夏希はひとり憤慨していた。




そのころ。



「わ~~~! みて~~。 これかわいいよう、」


沙耶はあゆみと渋谷に買い物に来て、もう嬉しくて嬉しくてたまらなかった。



「こっちのスカートのが合うんじゃない? ほら、」



あゆみもこうして渋谷で買い物なんか何年ぶりだろうか、と思った。



思えば両親が死んでから、純粋に遊ぶだとか買い物で楽しむだとか


そう思えることがあっただろうか・・・・



試着をした沙耶は



「見て! かわいいっ! このカーディガンも、」



嬉しそうに鏡の前で回って見せた。



「すごく似合うわよ。 今日のシュシュにも合ってるし、」



まるで本当の妹のように無邪気な沙耶がかわいかった。




悩める結城でしたが、夏希は相変わらずです(;^_^A そしてあゆみと沙耶は約束の買い物にやってきましたが・・・ここからまたも『新たな展開』があります・・




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