Morgen~明日(16) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「ああ、いいよ。 これあたしやっとくから。 タマちゃんはオケの方行っておいで。」


こっちに戻って来てフル回転で仕事をする南を斯波は気がつくと目で追っていた。



志藤の片腕といえるほどの仕事っぷりで



キャバ嬢をしてたっていうけど


どんな経緯でここで仕事をすることになったのか。



考えれば考えると不思議だった。




「んじゃあ。 曲の構成はこれでいいか志藤さんと相談しておくから。」


斯波は真尋のスタジオで打ち合わせを終えた。


「おれもうちょっと弾いてくから、」


真尋は早々にピアノに向かった。



仕事を再開し、各方面からコンサートの依頼が殺到した。


スケジュールも組んで、もう準備に取り掛からなくてはならない。




・・・すっごい変人って聞いたけど。



斯波はリストのコンソレーションを弾く彼の背中をじっと見詰めた。



まあ、変人には変わりないけど


思ったよりピアノに対しての姿勢は


真面目すぎるほど真面目だな・・・




何だか意外だった。



すると気配を感じて振り向くと南が立っていた。


驚いてイスから立ち上がる。


「・・そんなバケモン見るような顔せんといて。」


南は小声でそう言って笑った。



「・・真尋のピアノ。 やっぱ聴きたくなるよね。 日本にいる間に聴き溜めとこうかなって、」



大きな瞳をキラキラさせてニッコリ笑った。



真尋はピアノに集中し始めると、周囲で何をしていても全く意に介さない。



南がいつの間にか来ていて斯波と話をしていても


全く変わらずにピアノを弾き続けた。




「志藤ちゃんも。 ほんま忙しいヒトやから。 前は真尋につきっきりとかやったけど、そうもいかないし。 あたしもあと1年は帰って来れへんし。 ・・・ほんまに頼むな、」


南はポツリと斯波に言った。



「え・・・」



「あれでも。 中身はほんまに小学生の男の子のまんまやから。 純粋で正直で。 真尋っていつもウソがないねん。 しゃべらすとほんまにアホやけど、めっちゃ優しいし。 男気もあるし。 いろいろ苦労してようやくまともになったって感じやから・・・。 これからやと思うねん。」


真尋のことを本当に心配する南に



「なんだかんだ言って。 素直だからな、」



斯波もふっと笑った。



その笑顔が本当に優しくて。



「真尋って自分じゃなんもでけへんけど。 不思議に周りにいいヒトが集まるねん。 ほんま恵まれてる。 斯波ちゃんも・・そのうちの一人になるかもしれへんな、」



「えっ・・・」



南は人と話す時は相手の目をジッと見つめる。



それがすごく苦手だった。



「・・おれは・・別に・・・・」



慌てて視線を外した。



すごく


ドキドキした。




むむっ・・・斯波ちゃんの様子が妙ですが・・・・(・・;)



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