Morgen~明日(3) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「・・・あんま。 おもしろくないかも、」



斯波は真尋の興した譜面を見て、ボソっと言った。



「は???」



「あんまり。 きみの個性が出てないんじゃないの、」



そう言って、あっさりとそれを真尋につき返した。



「って! 聴かなくてもわかんのかよっ!」


あんまりあっさりとダメ出しされて、真尋はキレかかった。



「んなもん。 だいたいわかんだろ。 コレは別に北都マサヒロが作ったって大々的にCDなんかにしなくてもいいんじゃない?」



彼はいつでも『辛辣』だった。



「も・・もちょっと言い方ってもんがあんだろ!! いきなりダメ出しすんなっ!!!」


単純な真尋はそれだけで腹立たしかった。



「ダメ出しって言うか。 もうちょっとやれんじゃないのって意味。」



真尋を真正面から見て、妙に重厚な空気を残したままスタジオを出て行ってしまった。



「だからっ!!! このあんたのかもし出す空気が苦手なんだっつーのっ!!」



志藤はダメ出しするにしても、1つのことを100まで言わないと気がすまないタチで、ダメ出しだけで30分なんてザラなのだが、この斯波はあんまりしゃべることはないけれど、言わなすぎて真尋には理解ができずに、なんだかどうしていいかわからなかった。




「あ、斯波さん。 ちょっと、」


社に戻った斯波は香織に呼ばれた。


「はい、」


「今、エリちゃんと今度出る雑誌の概要で打ち合わせしてるの。 来てくれる?」


「あ・・はい、」


と、そのまま事業部の応接室に向かった。



そこには絵梨沙と志藤がすでにいて、テーブルで向かい合いながら打ち合わせ中だった。



「あ、忙しいところごめん。 今度、彼女『Musik』に特集組んでもらえることになってさ。 明日編集の人がインタビューで来るからその前に打ち合わせ。」


志藤は軽く説明した。



「あ、ハイ・・・」



香織が先に志藤の隣に座ったので、斯波はためらいながら絵梨沙の隣に座った。



「んで。 やっぱり桜庭とのコンサートの話も大々的に打ってもらってさ・・・」


「そうね。 見開きで6ページ組んでくれるって話だから。 けっこう盛りだくさん載せてもらえるよね、」


「スタイリストは向こうが手配すんの?」


「それも確認とっておきます、」


志藤と香織が話を進めていたが



志藤はふっと前を見ると


妙に斯波は不自然に絵梨沙と距離をとり、身体が彼女とは反対方向に若干向いていた。



「・・・どしたの?」


思わず志藤は斯波に言った。



「えっ???」


それにも異様に狼狽しながら返事をする。



絵梨沙は不思議そうに彼を覗き込んだ。



「どうか、しましたか?」



すると、ますます斯波は反対方向を向いてしまった。



「ちょっとお・・・なに意識してんのよ~~~、」


香織はおかしくなって思いっきり笑ってしまった。



「はっ?????」


斯波は見た目にもわかりやすく、顔を赤らめた。



やっぱり斯波の様子が・・ちょっとヘン???


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