Licht~光(18) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

真尋はあっという間にマスコミに囲まれ


フラッシュがここかしこで焚かれて、そこだけスポットライトが当たっているようだった。




いつものように弾けるわけでもなく


真尋は淡々とインタビューに応えていた。




この世界では無名に近かった彼の存在が一気にクローズアップされた。



背の高い真尋は記者たちに囲まれていても、少し離れたところで見ていた志藤たちに気付いた。



そして、小さく手を挙げた。



志藤が真尋に歩み寄り、にっこり笑って



「ほんま。 ようやったな~~~。 スゴかった!! うん、ほんっまにすごかった、」



彼を抱擁するように讃えた。



すると、マスコミたちが



「あなたはMr.Hokutoの関係者ですか?」


「日本のプロダクションの方ですか?」


と、矢継ぎ早に質問をしてきた。


英語もドイツ語もわからない志藤は


「へっ・・・」


と、戸惑う。



真尋はふっと笑って



「おれのボスです。 日本のプロダクションの責任者です。」


と志藤の背中に手をやった。



何を言っているかわからない志藤はただ苦笑いをするだけだった。


南の助けを借りて


早速、仕事のオファーなどが来たりしてそれをさばくのが大変だった。



クラシック界の新星が誕生したと


マスコミはこぞってそのニュースを発信し始めた。





絵梨沙は竜生を寝かしつけながら控室で真尋が戻るのを待っていた。



すると電話が鳴る。



「・・・カタリナ??」


「今、病院なの。 おじいちゃん、マサの演奏を聴き終えて・・・意識がなくなっちゃって、」


泣きそうな声が聞こえてきた。



「えっ・・・・」



絵梨沙は絶句した。




「あー・・・。 もう夜中やん。 日本と違ってこっちは夜でも元気やな、」


志藤はようやくマスコミから解放されて大きなため息をついた。



「真尋!」


竜生を抱いた絵梨沙が慌ててやってきた。


絵梨沙は無言で南に竜生を託した後



「・・・先生が。 意識がなくなって・・・今、病院に!」


真尋にすがるように言った。


「え・・・。」



真尋は小さな声を上げた後、ゴクっと唾を飲み込んだ。



コンチェルトが大成功に終わり安堵していた真尋にその知らせが・・・



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