Leben~命 (10) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

壮絶なレッスンが毎日のように続いた。


真尋はその間も仕事があったりして、本当にめまぐるしい時間を過ごしていた。



「え・・もういいの?」


食欲もなくなってきて絵梨沙は心配した。


「なんか。 食えねえ。 昨日も途中で気持ち悪くなって吐いちゃったし、」


「先生はまた抗がん剤の治療に入ったんでしょう?」


「うん・・だから・・・レッスンは1日おきになったけど。 でもその間にやらなくちゃならないこともあるし、」



心なしか痩せてしまって


頬もこけてしまった。



絵梨沙のおなかは日に日に大きくなり、7ヶ月も半ばを迎えた。



真尋の不規則な生活に振り回されるように、絵梨沙もおなかが大きくなるにつれて身体がしんどくなった。




「エリサ、どーしたの? 元気ない・・・・。」


マリーが心配して絵梨沙の顔を覗き込む。



「・・え? なんでもないわよ・・・。 もうすぐおやつの時間ね。 ちょっと待っていて、」


絵梨沙はニッコリ笑って立ち上がると、急に目の前が真っ暗になった。


思わずソファに手をかけたまましゃがみこんでしまった。



「エリサ???」



マリーは驚いて駆け寄る。



目が回って開けていられない。



「ご・・ごめんね・・・。 ちょっと・・・」


ソファにもたれるように倒れてしまった。



「エリサ!!」



マリーはどうしていいかわからずに外に飛び出した。


前に絵梨沙と買い物中にシェーンベルグのスタジオには寄ったことがある。


そのことを思い出して走り出した。



全力疾走でそこに飛び込んできたマリーにレッスン中だった真尋とシェーンベルグは驚いて振り返った。



「え・・エリサが!! 倒れちゃった!!」



息を切らせながら必死に言った。



「え・・」


真尋は立ち上がった。


「急に立とうとしたら・・・ガタって!!」


マリーは泣きそうな顔で真尋に縋りつく。



「・・早く、行ってこい、」


シェーンベルグは首で促した。


真尋はそれに頷いて慌てて飛び出した。




絵梨沙はどのくらい眠ったのか気がついたら病院のベッドの上だった。


ぼうっと目を開けると、



「・・エリサ? 気がついた?」


レオの顔が見えた。


「え・・・? あたし・・」


起き上がろうとして、


「ああ、寝ていて。 点滴もつながっているし、」


彼に制された。


「・・・いったい・・・」


「マリーの面倒を見てくれる時に倒れたらしくて。  少し貧血があるのと、寝不足で疲れていたんじゃないかって。 おなかの赤ちゃんは大丈夫だよ、」


レオは優しく言った。


ホッとしておなかを撫でた。


「マリーがもう夢中で。 ひとりで先生のスタジオにマサを呼びに行ったらしいんだ。」


「マリーが・・?」


「まだまだ何もできないと思ったけど。 ちゃんとやればできるんだなあって。 なんか娘の成長を感じちゃったよ、」


レオは笑った。




とうとう絵梨沙が倒れてしまいますが・・・


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