Ein Traum~夢(6) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「だから。 あなたのことも・・最近結婚した奥さんのエリサのことも。 あたしは知ってたよ。 一度会ってみたいなあって思ってた、」



カタリナは人懐っこい笑顔を二人に向けた。




いつもいつも


おもしろくなさそうな顔をして。


口を開けば文句ばっかり。



ヘタなピアノを弾くと、怒って帰ってしまったり。




真尋はシェーンベルグの不器用な自分への愛情が少しだけ身にしみた。



「・・先生と真尋はいつもケンカばかりだけど。 お互いのことはすごくよくわかっているの。 けっこう似たもの同士なのかもしれないわね、」


絵梨沙も微笑んだ。



「ね。 今度さあ。 コンサートやるとき呼んでよ。 おじいちゃんに言うとまたへそ曲げるし、」


カタリナは笑った。



「・・・うん、」


真尋は小さくそう言って頷いた。




翌日、シェーンベルグは何事もないようにやって来た。


「これ。 絵梨沙が焼いたんだ。 うまいから、」


真尋は絵梨沙が作ったベーグルを彼に渡した。


「あと。 ジイさんが好きなマーマレードのジャムとミルクジャムも!」


と、袋から次々に出すと


「・・なんじゃ、気味が悪いな、」


いつものように眉間に皺を寄せた。


「まあまあまあ。 ほら、先生もトシなんだから。 ムリはしないで。 ね?」


と、肩を揉んでやった。


「それも気味が悪い! それより! 今日は真剣な話がある、」


シェーンベルグはひとつ咳をしてから



「・・・ウイーン アルテンベルグ管弦楽団は知っているよな、」



いきなり切り出した。



「は? もちろん・・・。 ウイーンの3本の指に入るオケじゃん・・」



「歴史もあって実績もあるウイーンを代表するオーケストラだ。  今年の秋の定期公演のピアノコンチェルトのソリストを探していると主催団体のスタッフから相談があった。 ・・・やってみるか、」



彼の目は怖いほど真剣だった。



「は・・・」



あまりの急な話に真尋は口が開きっぱなしになってしまった。



「ただ。 そのスタッフはおまえのことをこれっぽっちも知らなくて。 いくらわしからの推薦と言っても半信半疑でな。 1週間後、オーディションに行ってこい。」



これもいきなりの命令口調。



「・・・・」


真尋は無言になってジーっと考えた。


頭のデキはお世辞にも良くない彼が全ての頭の中の回路を一生懸命に繋ぎ合わせている。



そして



「えっ・・・おれが、アルテンベルグ・フィル・ハーモニーと・・・競演するの????」



とりあえず最初は理解できたようだった。



「まだそれはわからん。 ただそのチャンスが巡ってきた、ということだ。」



「・・・・おれが、」



真尋は信じられないように自分に言い聞かせるようにボソっと言った。



シェーンベルグに気を遣う真尋ですが、そこにビッグチャンスが飛び込みます・・・



・・のところで今年のアップは終了です。


もう何年目に突入でしょうか。


『My sweet home~恋のカタチ。』


まだまだ続いてしまいます・・・・


ウイーンで小さな仕事をしながら結婚生活を送る真尋と絵梨沙はどうなっていくのでしょうか?


そして気になる巨匠の体調は・・。



また来年もよろしくお願いします!(^O^)/



My sweet home ~恋のカタチ。






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