passionato~情熱的な(5) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「ねー。 こんどこれライヴで弾こうかな。 どう?」



彼は私に笑いかける。



学校と店とライヴをこなしているうちに彼は本当にレパートリーが増えた。



特にショパンのノクターンは最高で


私はそばでそれを聴くのが大好きだった。




遠くへ行ってしまいそうで寂しいけど。




でも。


私も彼が世界へ出て行けるように何とか後押ししたい。





「なんか。 考え事?」



私をベッドで抱きしめながら彼がそう聞いて来た。



「え・・」




ドキンとした。



「・・・別に。 なんでもない・・・。」


私は彼に抱きついた。


そして自分からキスをねだった。



「真尋・・・。 私から・・離れないでね、」



私は小さな不安を口にした。



彼は笑って



「離れるわけねーじゃん。 何言ってんだよ・・・。」



彼は何も深く考えていない。


私たちの未来も。



私たちがピアノで世界に出るときは


きっと離れ離れになるときだ。




もうこの頃は私は彼と彼のピアノなしの生活が考えられなくなっていた。



彼の身体の上に圧し掛かるようにして、



「・・真尋・・・」


何度も何度もキスをした。




私はそのことを彼に内緒にしていたが、



「来週、フェルナンド先生と日本に行くことになっちゃった、」



彼からそれを切り出された時はドキっとした。



「・・そう、」


「アシスタントとか言ってっけど。 パシリかよ~~~って感じ。 その上、真太郎が話があるから会社に来いとか言っちゃって。 めんどくせー。」



彼は全く私たちの『秘密』に気づかず、暢気にそう言った。



運命は静かに動き出していた。





そのまま彼を見送ったけど、日本についた彼はすぐにお兄さんからその話を聞いたようで


日本が夜の時間に私のところに電話があった。



自分の知らないところで話ができていて、母も北都のオーケストラを立ち上げるメンバーに入っていたことで私たちが全てを内緒にしていたことがバレてしまった。



彼は北都との契約をすぐに突っぱねた。



きっとお兄さんはそんな彼の返事も予測していたのかもしれない。



part4の出だしのお話に繋がっていきます・・・。→First bless(17)


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