「ケダモノ見るような目で見るなよ~~~、」
私は明らかにそのような目で彼を見ているようだった。
「けっ・・ケダモノじゃない! そんなこと考えて・・・」
私はできるだけ彼に近づかないように食べ終わったお皿を片した。
「だって。 男だもーん。 みんなそう思ってんの。 おれは正直なだけ!」
開き直ってるし・・・
ここに居候を承知してしまったことを
後悔していた。
それに。
彼の身の回りの世話をすることになり
ゴハンの仕度や掃除くらいは何とか大丈夫だったけど。
洗濯ももちろんすることになり。
彼の下着を手にする時はもう目を瞑ってしまった。
男の人の下着なんか触ったことさえなかったから。
「着替えも大変なんだよな~~~~」
わざと私に聞こえるように言ってくるので、聞こえないフリをした。
だいたい
人付き合いさえ苦手なのに
ここまで接近するのも、私的にはスゴイことなのに。
「今から着替えるから。 時間かかると思うけど、覗かないでね。」
またデリカシーのないことを言ってきたので
「・・ご心配なく!」
私は勢いよくドアを閉めた。
もう同居初日から思いやられることばかりだったが
「絵梨沙も勝手にシャワー使っていいよ、」
すごくすごくそれも勇気がいる。
それを感じ取った彼は
「だからさ。 覗かないから! 一人じゃ移動できねーだろ???」
と先回りしてまた言ってきた。
意識過剰すぎるのは私だけなのか。
彼はきっと女性と二人で部屋で過ごすことなんか慣れてるんだろう・・・
何とかシャワーを借りて上がってくると、彼がリビングで匍匐前進をするような格好でへばりついていた。
「なっ・・・・」
驚いていると
「だからっ! トイレだよっ! まだ疑ってんのかよ!」
ジロっと下から私をにらみつけた。
「・・もう・・・」
仕方なく私は肩を貸してあげて、トイレまで連れて行った。
「あ~~~、もう。 トイレだけでもすげー大変・・・」
彼はさすがにへとへとだった。
「まあ、でも。 こうして絵梨沙に面倒見てもらえてるんだから、ラッキーって思わなくちゃな~~~、」
またかるーくそんなことを言ったりして。
私は小さなため息をついた。
真尋に申し訳ない気持ちがいっぱいな反面、まだまだ彼のことが信用しきれてないのも事実で・・
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