Es glitzert~きらめき(11) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

あまりの私の怒りように



「わかりましたよ・・・。 妙なことはしませんから、」


彼は急に神妙になってピアノに向かった。



警戒して最初は離れて見ていたけれど


やっぱり気になるところは黙っていられなくて



「待って。 そこからがテンポが狂ってきてる。 もっと落ち着いて、」



近づいて指摘をした。



そんなことをしているうちに数時間が経ち、もう真夜中だった。



「も~~~、疲れた・・。 ちょっと絵梨沙が弾いてて・・・。」


彼はさすがに疲れてソファにどかっと座った。



「もー・・・。 まだあんまりできてないのに・・・」


仕方なく自分のパートを弾き始めた。



音楽院に留学するほどの生徒だったら


このくらいなら数日間練習すれば併せることくらいできる。



でも


彼はやっぱり時間がかかってしまう。



ピアノバーで何でもないように弾いているけど


けっこう影ではすごく練習をしているのかもしれない。




ミスなく自分のパートを弾き終えて、


「んじゃあ。 後半部の・・・」


と振り返って驚いた。



彼がソファで思いっきり横になって寝ている。



「ちょっと!」


慌てて身体を揺すって起こしたが


この短時間でものすごい爆睡に入ってしまったようで、イビキまでかいて眠り込んでいた。



「じょ・・・ジョーダンじゃないわよ・・・。 人んちで!!!」


またひとり


逆上してしまった・・・。





もうどうやっても起きなくなってしまった彼に


諦めの気持ちで仕方なく毛布を掛けてやった。




信じられない。



今まで男の子からつきあって欲しいと言われたことは何度かあったけど


異性とつきあったことがなかった。


異性だけではなく同性にも自分の気持ちを開くことが苦手だった。


ひとりきりでピアノだけを相手にしてきた私にとって


他人に自分の心のうちを悟られるのがすごくイヤで。



男の人とおつきあいをすることよりもピアノの方が大事だったから。


それしかなかった。



そんな私が


このよくわからない男を部屋に泊めるって・・・・。




もう自分で自分がわからなくなりそうだった。



眠りこけている彼の手に目がいった。



こんなにいかついのに


指はすごく長くてキレイで。


そのギャップに驚いた。




なりゆきで絵梨沙は真尋を部屋に泊めてしまいましたが・・・


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