Once again(18) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

夏希は病院の帰りに斯波と萌香の家に行った。



「清四郎さんはまだなの。 ごめんなさいね、」

萌香は夏希にごはんを運んで来てくれた。



「え! もー、ゴハンなんか・・・」


いちおう遠慮しようとしたが、目の前の八宝菜とギョーザがあまりにおいしそうでおなかがお約束で鳴ってしまった。



萌香はそんな彼女を見て笑ってしまった。






「あ~~~、もう、栗栖さんのゴハンひさしぶり~~~。 おいし~~~。」


いつものようにもりもりと食べる夏希に



「たくさん食べてね。 彼は今日はゴハンいらないってさっき電話あったし、」


「ていうか、あたし斯波さん以上に食べるかも、なんですけど・・・」


「まったくもう・・・・。 それにしてもよかったわね。 無事入籍が済んで。」


「ハイ。 斯波さんに証人のサインをしていただいて。」



きっとまた


『お父さん』な感じになっちゃったんやろなあ・・・



萌香はそのときの斯波の様子を想像してクスっと笑った。



「それで。 もう一人は南さんにお願いしようかと思ったんですけど。 本部長、じゃない志藤取締役がね。 南じゃなくておれがするからって・・・。 なんか南さんにさせたくないような、感じで。」


夏希は思い出してその話をした。




「・・させたくない?」



「ええ。 ほら斯波さんたちの証人のサインみたくふざけた感じじゃなくて。 なんか・・・・ちょっと深刻そうな。 まあ、あたしはどっちでもいいかなって思ったんですけど。 そこに南さんが戻ってきてちゃんとサインしてくれて。」


夏希は笑ったが、萌香は何だか様子がおかしいような気がして笑えなかった。





何がどうおかしいのか


説明はできないが、『何か』が動いている気がした。




「・・みんな加瀬さんの結婚はお祝いしたかったと思うし。 あ、そうか。 もう『加瀬さん』じゃないのね。」


萌香は静かに微笑む。




「え? あ~~~。 まあ、そうなんですけど。 あたしも栗栖さんとおんなじで『加瀬』でいいです。 調子狂うし、」


夏希は無神経にゴハンのおかわりを自分でよそりに行きながら言った。



「あたしも未だに病院なんかで『斯波さん』て呼ばれるのが慣れないわ、」


「そうそう。 会社で『高宮』が二人ってのも面倒だし。 昨日も病院で看護婦さんに『奥さん』とか言われたんだけど、誰のこと? みたいな感じで、」



と笑う。





「それにしても。 おなか大きくなりましたよね~~~。 みるみる。 もうすぐですもんね、」


夏希は萌香のおなかを見た。


「あと・・・2週間くらい。 なんかまだ実感沸かないけど、」



と、言いながら部屋にはベビーベッドやベビーラックなんかが用意してあって、あの斯波がどんな顔してこれを用意したりしてるのか、と想像するだけで夏希は笑いそうになった。



「早く赤ちゃん抱っこしたい~~。 きっと斯波さんもあんな顔してめっちゃワクワクしてるんでしょうね~~。ていうか。 赤ちゃんをあやしたりとか、赤ちゃん言葉とかになっちゃうんですかね?? 笑える~~~~、」





夏希の話に萌香も笑いながらも


萌香は何だか言いようのない不安が渦巻いて


嫌な予感がしてどうしようもなかった。





赤ちゃんが産まれるのを待つだけの萌香ですが、何だか落ち着かない気持ちでいました・・。


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