Once again(17) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「よかった。 ほんまに加瀬たちのことは心配やったから。 これで・・・心配事のひとつがなくなった、」


南は志藤に笑いかける。



「ひとつって・・」


「もうひとつは。 萌ちゃんに無事赤ちゃんが生まれるかってことかな。 エリちゃんも心配だけど、なにしろ萌ちゃんは初産だし。 斯波ちゃんがどんなお父ちゃんになるのか、早く見たい。」


と笑った。



しかし


その笑顔がすごく嫌な予感につながる。




「おまえなあ・・」


心配した志藤が口を開くと、



「だから。 だいじょーぶ。 なんも心配しなくてもいいって。」


南はそう言うだけだった。





夏希はなんとか区役所にそれを提出してきた。




そっかあ・・・。


もう


『高宮夏希』なんだァ・・・



と、浸ろうとしたが



でも別になんも変わってないかんじ・・・。




結婚というものが意外にあっけないとも思ったりもした。




それでも病室で高宮が


『結婚式』をしてくれたことが


本当に嬉しかった。


そういうケジメをつけようとしてくれた彼の優しさはきっと一生忘れないだろう。






高宮は病室から夏希の母に電話をした。



「うん。 昨日電話があってね。 婚姻届出しに行くからって言ってたから、」


「すみません・・・。 ぼくがこんなことになってしまったばっかりに。」


「何言ってるの。 身体が一番じゃないの。」


「夏希に・・・ウエディングドレスを着せてやるのが・・先になってしまって。」



「だから。 きっとあの子はそんなこと気にしてないし、あたしだって気にしてない。 それよりも・・・これからよろしくお願いします。 ほんと・・手のかかる子だけど、」


母の心配も手に取るようにわかった。



「ハイ・・・。 きっとお義母さんにも安心してもらえるように。 二人でがんばって行きます、」





一人娘の結婚式が突然延期になってしまい、母としては残念だったろうに


そんなことは微塵も見せたりしない夏希の母の相変わらずの明るさに少し救われた。




夜、夏希は病室にやってきたのだが、



「あいたたた・・・」


肘を押さえながら入ってきた。



「どしたの?」


高宮が言うと、


「早く隆ちゃんに・・・・入籍したよって言いたくて。 焦って病院の入口でつまづいて転んじゃった、」


夏希は顔をしかめた。



「転んだ~?」


「けっこうすごい音がしちゃって、みんなに見られちゃって・・・。 ほんと、こーゆー時って見て見ぬフリされるより笑われた方が気が楽だよね・・・、」


大人のクセに転んだりしている姿を想像して思わず吹き出してしまった。



「え、なに? 今ごろ笑われても、」


夏希は口を尖らせた。




ほんと。


彼女は何があってもかわらない・・・・。



高宮はその夏希の様子にホッとしていた。


こうしてようやく夏希と高宮は夫婦となりました。 でも・・あんま変わってないカンジです・・o(^▽^)o


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