Once again(1) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「ごめんね。 ほんまに押しかけて、」


ゆうこが自分の寝室の仕度をしてくれているところに行って南は一緒に座ってカバーを掛けた。



「いいえ。 ・・・もう・・・ずうっといてくれても。 いいです。」


静かにそう言う彼女に



「・・・志藤ちゃんから・・・聞いたんや、」



南は全てを悟る。




「・・・信じたくないけど。 あたしは・・・もう、ずっとずっと。 南さんの味方ですから。 何があっても、」



ゆうこは小さな声で言った。


枕にカバーを掛けながら。


手を動かしていなければ


きっと泣いてしまう・・・





「今の・・・幸せは。 全て・・あの時に繋がるんです。  あたしと・・南さんと・・真太郎さんと・・過ごした時間、」




真太郎の名を口にしたとたん


ゆうこはやっぱり泣いてしまった。



必死に唇をかみ締め、堪えていたのに。




南はそんなゆうこの心の中の全てがわかって。



泣かないようにって必死に堪えている彼女が、本当にかわいくて。




「・・ありがと。 おおきに、」



南はそっと彼女の頭を引き寄せて、小さな声でそう言って微笑んだ。




「あたしら・・ほんまに。 普通に出会ってたら・・良かったなって。 いつも思ってた。  あたしたちの間には・・いつも真太郎がいたから。  あたしが・・ゆうこに近づきたくても・・・いつも、真太郎がいて。  ほんまに、こうやって友達になれる日がくるなんて・・思わなかった。」



「南さん・・」


ゆうこは鼻をすすった。



「今は。 真太郎が・・間にいなくても。 あたしたちはほんまに友達やって・・・胸張って言える。 ほんまは。 心細くて。  誰かに助けてほしかった。 ゆうこにも会いたかった。 でもなー・・・あんたにも悲しい思いさせるんやないかって、」



南はゆうこの背中を優しく撫でた。




そんなこと


言わないで。



あたしなんかよりも


ずっとずっと


南さんのが辛いのに。




ゆうこは泣いてしまった自分が恥ずかしかった。




「・・・南さんが・・あたしたちの前からいなくなることなんか。 絶対に・・考えられない。 あたしにとっても幸太郎さんにとっても・・南さんは大事な人なんです。 ・・・だから、」



真っ赤な目でゆうこは必死に言った。



「うん・・・。 うん。 どこに行くんでもな。  絶対に志藤ちゃんとゆうこには言うてくわ、」



だから。


そんなこと・・・



言わないで。




南はいったいどうするつもりなんでしょうか・・・(ノω・、)


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