Close your eyes(17) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

不思議な子だな・・・



真太郎はキッチンに立つリエを見て思った。




まるで魔法使いのように


人の心を見透かしているように。



今の自分の悩みの全てをわかっていて


大きな心で、少し離れたところで見守ってくれているような。




17の時に南に出会ってから


彼女だけだった。


女性として心ときめき、激しく揺さぶられたのは


生まれてから南だけだった。



他の女性は


もう、『女性』ではなく


ただの『人』だった・・・





「男の人ってナイーブな生き物ですからね。 この仕事をしてると・・・どんなにすごい会社のエライ人でも私の前でグチをこぼしたり、弱音を吐いたり・・・・。  こういう顔はきっと家族にも見せられないんだなあって。 そういうプライドを持ちながら頑張っているんだなあって。」


リエは笑った。



南に


自分の泣き喚く顔を見られるのがイヤだった。


彼女にみっともない自分を見られたくなくて、あの場を飛び出し


仕事も放り出して、ここに来た。





「どうぞ、」


リエは手際よくスープを作ってくれた。



野菜がたくさん入って、鶏肉やベーコンが入った美味しいスープだった。



「ありがとう・・」


彼女にニッコリ笑った。


リエは彼の隣に座る。



「・・・あたしは・・・。 恋愛とか結婚とか。 興味がなくて。 今だってそうです。 だけど・・・あなたを守ってあげたい、」


「え・・・」


「初めて会ったときから、何だかそう思えてしまって。 不思議な気持ち・・・」


リエはそっと真太郎の肩に手をやって、彼の頬にキスをした。



その彼女の行動に少し驚いた顔をすると、リエはクスっと笑い。



「ほんと。 かわいい・・・」


真太郎の頬に手を充てて強引に、そしてものすごく優しく自分の唇で彼の唇に触れた。




「・・・今だけは。 全てを忘れて・・」



彼女の吐息まじりの声が耳に残る。







その翌日のことだった。



「志藤さん、篠原さんて方からお電話なんですけど・・・」


女子社員から電話を取り次がれた。


「・・篠原???」


覚えがなかった。


「ハイ、女性の方ですが。」



ますます、わからん・・・・。



志藤は頭を捻りながら内線のボタンを押した。



すると


「あ、志藤さんですか? 私、篠原梨恵です。」


相手はそう名乗ってきたが、それでもわからずに


「あの・・どちらさまでしょうか。」


と丁寧に聞き返すと、彼女はクスっと笑った。


「『ルシエ』のリエです。」



そして二人の関係は???


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