Love destiny(7) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

現在の志藤家ではゴタゴタがまだおさまっておりません・・



「あなたはいっつも。 仕事のことは何も言ってくれないし・・・。 悩んでいる時も、本当に追いつめられているときも、」



やっぱり

ゆうこは志藤を前にして泣いてしまった。



「だ、だから。 別に内緒にしてたわけやないって。 ちゃんと決まったら言おうと思って、」




彼女の涙には

本当に弱い。




「決まったらって。 どうしようかって悩んでいる時も。 あたしに相談しようかとか、そんなのもないんですか?」



ハンカチを握り締めながら言われても・・。




「ゆうこには心配かけたないねん。 ほんまに毎日子供たちのことで大変なのに、」

優しくそう言うと、



「南さんには心配をかけてもいいんですか!」



いきなり今度は怒り出す。



「南は仕事上の相方みたいなもんやん。 とりあえず言っておかないと、」

困ったように頭を掻いた。



「だから! その前にあたしにひとこと言って欲しいのに!!」



この

彼女の

『泣き怒り』

にも

本当に弱くて。




「も~~、だからさあ。 ゆうこが一番大事やから・・心配かけたくなかったんやんかあ、」

彼女の背中に手をやった。



そして

優しく抱きしめた。



「そうやって! いっつもごまかして、」

ゆうこは彼から離れようとしたが



「・・ごまかされて、」



志藤はニッコリ笑って、強引にゆうこを強く抱きしめた。




もう

悔しいけど

何度も

何度も

彼にこうやってごまかされて。



強引なキスも

今でも

とろけそうなほど

不思議に気持ちが

萎えてしまって。



ウソつきで。

本気がどこにあるかわからない。




出会った頃は

腹立たしいことばっかりだった。




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「へえ、そんな人が?」



ゆうこは真太郎に言った。


「ええ。 ぼくもね、面識はないんですが。 社長が直々に連れてくるくらいだから。 そうとうな人なんでしょう。」

真太郎は書類を整理しながら言った。



「ああ、南がこの前行ったフレンチのお店が美味しかったら、また一緒に行こうって・・言ってましたよ。」

そして話題を変えるように言った。


「ああ、代官山のですね。 ほんとワインもいいものを揃えてて。 あんまり高くなくて雰囲気のいいところでしたね、」

ゆうこはにこやかに言った。




彼らが結婚してからも

ゆうこは一緒に食事に行ったり、南とは休みの日にショッピングをしたりと

普通につきあっていた。



どこかで

自分の思いが遂げられなかった虚しさから目を逸らして

現実を見ようとしていないと

ゆうこは自分でも思っていた。



それでも

これで自分が引いてしまったら

きっと二人は

自分に気を遣い

ぎくしゃくした関係になることがわかっていて



今の居心地のいい空間を知らず知らずに

作っていたのかもしれなかった。




現在のゆうこは相変わらずつかみどころのない志藤に怒り、過去のゆうこは真太郎と南たちとの距離感に悩みます・・・

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