Time goes by(9) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

夢だったのかなァ・・・


「これ。 すぐファックスしておいて。」


斯波はいつもの通りに冷静沈着に

仕事をテキパキとこなしていた。


「はい・・」

書類を受け取った。



その場に立ったままの八神に


「なんだよ、」


ジロっと大きな目で睨まれた。


「い、いえ。」

慌てて一礼してその場を去る。



人のキスシーン

生で見たのは初めてだ・・


しかも!

あんな濃厚な!



「八神さん、お電話です。」

萌香が声をかけた。


「は・・はい。」



彼女を見てまたもボーっとしてしまった。


「・・?」

萌香は自分をじっと見る彼に怪訝な顔をした。


「あ、ご、ごめん・・」

慌てて電話を取った。



まあ、

彼女は色々あった人だけど。


あんだけ

美人でスタイル抜群で

たまに、屈んだりするときにシャツの胸元から胸の裾野が見えたりして

ちょっとドキドキしたこともあって。

華奢なのに胸がすごく目立つし。


ちょっと冷たい雰囲気だけど、それがまた色っぽくて。

『ツンデレ』萌えには

たまんない子だよなあ~



なんて

思ったりしたこともあった。



その彼女が!



もう

昨日からずうっと同じことが頭をぐるぐると巡っていた。



「なに? 魂の抜けたような顔しちゃって。」


この日は自分で弁当を作って、デスクで食べていた八神だが

弁当箱を広げたままボケーっとしていたところを南に指摘された。


「あ?」


「めっちゃおいしそ~~! 朝からエビフライとか揚げるの? すっごーい。」

弁当の中身に興味津々な彼女に、ささっと弁当箱を隠して


「食べないで下さいよ・・・豪華なランチを食べてきた人は・・」

口を尖らせた。


「何を言うてんねん。 お金がなくてかわいそーな八神にそんなことするかって、」

南は豪快に笑った。




八神はそんな彼女を見て思わず


「あのう・・」



神妙に声をかけた。


「ん?」



「斯波さんと栗栖さんって・・つきあってるんですか?」



思い切って聞いてみた。



「えっ・・」


今まで笑っていた南の顔が一変して、ものすごく意外そうな顔をした。



え?



やっぱこれってNGだったのかなっ!?



やっべー、おれっ!

余計なこと・・・



八神は慌てふためいた。



「あ、いや・・ふ、深い意味じゃなくって!!」

何が深くないのかさっぱりわからないのだが、そう否定してしまった。



わ~~、どーしよっ!

この人が知っちゃったら!



ヤバっ! 余計なこと言っちゃった???

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