「ひよっこ」第36回~初めてのお給料で食べたすずふり亭のコロッケの味 | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「ひよっこ」 第36回
第6週 「響け若人のうた」
初めてのお給料で食べた

すずふり亭のコロッケの味

 

 

お父さん…。

みね子は今、赤坂に来ています。

 

(商店街の案内図を見るみね子)

みね子) あ…あった~。

(「すずふり亭」の文字を見つけるみね子)

 

この道を、お父さんもお母さんも、

歩いたんですよね。そう思うと、

何だか不思議な気持ちになります。

ちょっと、うれしいです。

そしてお父さん、このブラウスはね、

お母ちゃんがつくってくれたものなんですよ。

すごいですよね。

どんな高級品より素敵だって、

愛子さんは言ってくれたし、

私は、鼻高々でありました。はい。

 

(ショーウィンドーに自分の姿を映し、

 微笑むみね子)

(店主と目が合い、立ち去るみね子)

 

**********

 

高子) お疲れぇ!

秀俊) お疲れさまです。

元治) ういっす。

高子) ういっす。

(じゃがいもの皮を剥く元治と秀俊)

秀俊) あ…。

(明らかに元治より多いじゃがいも)

元治) どうした?

秀俊) いえ、別に。

元治) 「いえ別に」って。

    かたいんだよ、お前はいちいち。

    あのな、そういうつまんないやつ

    が作る料理はうまくならないよ。

    遊び心っていうかさぁ、この心の

    大きさっていうの? そういうのが

    ないと、料理人はダメ。

秀俊) 手を抜くやつは一流にはなれ

    ないってシェフが言ってました。

元治) だろ? 俺の言ったとおりだろ?

秀俊) は?

高子) ハハハハハ!

五郎) はぁ~疲れた疲れた。おう、お疲れ!

3人) お疲れさまです!

五郎) 疲れた疲れた。疲れるよね。

    炒飯ばっかり立て続けに来やがってさ。

    いっぺんに来りゃもっと楽なのにさ。

元治) あるよね、そういうの。

    今あげたと思ったら同じの入んだよね。

五郎) そうなんだよ。ゲンちゃん、三丁目にな、

    新しいキャバレーが出来るらしいぞ。

    今夜辺り行ってみっか?

元治) 行く行く行く!

五郎) な? オープンの時は、女の子に力入

    れて揃えてっから、絶対行くべきだよ!

元治) なるほどね~! おい、ヒデ!

秀俊) 行きません。

五郎) かたいねえ、ヒデちゃんは。

高子) いいねえ、男の人はさ、

    そういう場所があって羨ましいよ。

五郎) いや、それがさ、ちょうど女の子の面接

    だったんだろうな。いい女が入ってくの見

    えたんだよ。あれ絶対売れっ子になるね。

    間違いないよ。

(元治が剥くじゃがいもをそっと増やす秀俊)

元治) あっ、そう。

五郎) 何てやつだろうな、あれはいい女…。

安江) 炒飯!

五郎) またかよ。違うもん注文取ってこいよ。

    お前の愛想が足んないんじゃねえのか?

安江) は? 料理人の腕が、

    大したことないからじゃないの!

五郎) 何だと? せめてな、五目炒飯ぐらい

    取ってこいよ。あっ! 厳密にはうちの

    は、五目じゃなくて、三目だけどな。

元治) だと思った!

(笑い声)

安江) ほら、さっさと炒飯! あっ、それから…。

    キャバレーに行く金、どうしたのよ?

五郎) な…何の話だよ…。あっ、ちょっと!

(安江にお金を取られ、耳をつかまれ、

 店に連れ戻される五郎)

五郎) あっ、痛っ! ちょっと…。いたたた!

元治) どうすんの? どうすんの? 今日!

安江) ないよ。

元治) どうすんの!?

高子) 残念でしたぁ。

元治) 何、その顔…。

高子) アハハハハ! 残念だったね。

 

**********

 

みね子) あ…。あの…。

     すずふり亭ってお店は、えっと…。

元治) ん? うちだけど。

みね子) 本当ですかぁ?

元治) うん。

みね子) いがったぁ! あっ、あの…。あの、

     私、谷田部みね子っていいます。

秀俊) 谷田部って…。あの、茨城の?

みね子) あっ、はい、そうです!

元治) あぁ、茨城のね。

高子) はいはいはいはい。

みね子) あの、ご挨拶に伺ったんですが、

     えっと…。あっ、こっから?

元治) いやいや! ヒデ、表に、ご案内。

秀俊) はい。

高子) ヒデ。

みね子) すみません、お仕事中。

秀俊) どうぞ。

みね子) はい。

(店の表にまわる2人)

秀俊) お父さん、見つかった?

みね子) いえ、まだ…。

秀俊) 見つかるといいね。

みね子) ありがとうございます。

秀俊) あっ、ここ。

みね子) すてきですねえ!

秀俊) うん。味も最高だよ。

みね子) いつか、カツサンド頂いたんですけど、

     もうびっくりするくらい、おいしかったです!

秀俊) あっ、どうぞ。

みね子) はい。

 

**********

 

秀俊) 鈴子さん、お客さんです。

    谷田部さん。茨城の。

鈴子) あっ! まぁまぁ! 

    省ちゃん、ほら早く!

みね子) 初めまして。

     谷田部みね子と申します。

鈴子) ようこそ! 

    お母さんからお手紙頂いてたのよ。

    どう? 東京慣れた? 仕事はどう?

みね子) 東京はまだわがんないんですけど、

     仕事は楽しいです。

鈴子) そう。

省吾) いつ来てくれるのかなって楽しみに

    してたんだよね。

みね子) 本当ですか? 

鈴子) うん、そうだよ。

みね子) 伺うの遅ぐなってしまって申し訳あり

     ません。あっ、あの、母が送ってくれた

     んですけど。これ、茨城のかんぴょう。

     おいしいので、どうぞ。

鈴子) そんな、気ぃ遣わなくても…。

みね子) いえ、そんな。

鈴子) いいのに、もう。

みね子) はい!

省吾) いや、これうれしいな。

    ヒデ、のり巻き作るか? 賄い。

秀俊) はい!

省吾) ありがとう。

みね子) はい。

鈴子) さっ、座って。ね?

みね子) はい。

鈴子) どうぞ。

みね子) ありがとうございます。失礼します。

鈴子) あの…え~っと…。

みね子) 父はまだ、見っかんないです。

鈴子) そう…。

みね子) 父と母が、お世話になりました。

     本当にありがとうございました。

省吾) トランジスタラジオの工場だって?

    仕事きつい?

みね子) まぁ、私不器用なんで、最初はちょっ

     と苦労したけど、みんないい人たちだし、

     寮の仲間も、みんないい子たちで、とっ

     ても仲がいいんですよ。毎日楽しいです。

     毎日修学旅行みてえで。エヘヘ!

鈴子) そう。そりゃよかった。

みね子) はい。さっきも、電気屋さんがあって…。

省吾) タニシ電気。

鈴子) あっ、そうだね。

みね子) そごの店先に、うぢの工場でつくってる

     トランジスタラジオが売ってて。

 

(回想)

みね子) え~!

(ショーウィンドーに飾られたラジオを見るみね子)

 

みね子) 「わっ、すげえな!」って思ってしまって。

     何か、誇らしいっていうか、うれしくなって

     しまいました。まぁ、私なんかこう、部品

     差してるだげなんですけどね。

省吾) でもその差すやつがちゃんとやれてなか

    ったら鳴らないんだろ? ラジオ。

みね子) はい、そうなんです。

省吾) 責任重大だよな。

みね子) はい!

鈴子) 楽しい? 仕事は?

みね子) 楽しいです。じいちゃんに、言われたん

     です。東京行ぐ前に。「みね子は、働ぐの

     好きか?」って。で、私は「好きだよ」つっ

     たら、「だったら大丈夫だ。働ぐのが好き

     なら、生きていげる」って。

省吾) へぇ。

鈴子) 素敵なじいちゃんだねえ。

みね子) はい。あ…。

鈴子) えっ?

みね子) あの、今、お店って、

     休み時間ですよね。

鈴子) うん。

みね子) そっか。レストランはそういう仕組みに

     なってんのがぁ。そうかぁ…。

省吾) ん? あっ、何がいい? 

    何でも作ってやるよ。

鈴子) うん。何でも言ってごらん。

みね子) いえ、あの、違うんです。あの、初めて

     もらったお給料で、こちらに来て、自分の

     お給料で食べんだって決めてで…。

     楽しみにしてたんです。

鈴子) そっか。

省吾) 特別にみね子ちゃんのために、

    店開けよう。

みね子) えっ!

 

**********

 

みね子の毎月の生活費は1000円です。

ちなみに、すずふり亭一番のオススメは、

特製ドビソースをたっぷり使った

500円のビーフシチュー。

実が食べたのは、

220円のハヤシライスです。

 

(難しい顔でメニューを見ているみね子)

みね子) あの、ライスって…。

     ごはんだけですよね? ヘヘヘヘ!

鈴子) そうだよ。

みね子) そうですよね。

省吾) 値段気にしないでもさ。

鈴子) いいから。

省吾) そうだね。

高子) 水はただ。

みね子) あ…。

2人) アハハハハ!

高子) (小声で) 予算いくら?

みね子) (小声で) 50円くらいしか使えなくて…。

高子) 分かった、じゃ…。

(「ビーフコロッケ(60円)」を指さす高子)

高子) いいと思う。

みね子) あっ、じゃ、これにします!

高子) 3番さん、ビーコロワンです!

省吾) はいよ! ビーコロワン!

元治) ビーコロワン!

秀俊) ビーコロワン!

(感動するみね子)

(微笑む高子と鈴子)

 

**********

 

庶民のお惣菜として、

広く人気を博していたコロッケですが、

すずふり亭のコロッケは、

ジャガイモを使わず、

煮込んだ牛肉をホワイトソースで包み、

カラッと揚げたぜいたくなコロッケでした。

 

元治) ヒデ、ガロニ!

秀俊) はい! お願いします。

(千切りキャベツにトマトとパセリを添え、

 その隣に揚げたてのコロッケを乗せる)

元治) お願いします。

省吾) はい。

 

そして、自慢のドビソースをかけて、

完成です。

 

省吾) はい、ビーコロあがった。

秀俊) はい。はい、ビーコロあがりました!

高子) は~い。

(ニコニコしながら、テーブルへ運ぶ高子)

高子) はい、どうぞ。

(厨房から出てくる省吾たち)

みね子) いただきます。

(はしでコロッケを半分に割るみね子)

みね子) わ~!

(一口食べるみね子)

みね子) 何だこれ! うんめえな!

(笑い声) 

鈴子) そっか。おいしいよね。自分で働いて、

    稼いだお金で食べるもんはさ。

みね子) はい!

みね子) 私、決めました! お給料のたんびに、

     一つずつ、注文しに来ます! そして最

     後は、この店で一番高いビーフシチュー、

     いつか頼みます!

省吾) おう! お待ちしております。

(笑い声)

鈴子) 頑張れ、みね子!

みね子) はい!

(笑い声)

 

お父さん…。

私も、一人前の労働者に

なれた気がしました。

その晩は、

ビーフシチューの夢を見ました。

 

みね子) このソース、おいしいですね!

省吾) おいしいでしょ?

 

どんなもんかは知りません。

**********

実、美代子に続き、いよいよみね子が、すずふり亭

に。あれ? 手ぶら? かと思ったら…やはり手土産

を持っていることにほっとしたり。事前に手紙を書い

ていたり、娘にかんぴょうを持たせる美代子の母心

にほんわかしてしまう。ちゃんとしてるっていいね!

 

初めてのお給料で、自分のお給料で、すずふり亭

で食べたいと思っていたというみね子。うん、そう

いう気持ち、すごく分かる。そしてその気持ちを尊

重してあげようとする鈴子さんもいい。おごってあ

げるのは簡単だけど、みね子の気持ちを大事にし

てあげたいよね。初めてのお給料で、自分の店の

料理を食べたいと言ってくれるなんて、嬉しいよね。

 

コロッケ1個だけれど、丁寧な仕事で、丁寧な給仕

で、その一皿はみね子の前に運ばれる。みね子の

おいしい顔に、すずふり亭のみんながうれしそうで。
すずふり亭のコロッケ食べた~い。すごく食べたい。

ビーフシチューもおいしいんだろうね。みね子がい

つか、ビーフシチューを食べる日を想像しただけで、

泣けてくる。その時は、家族みんな、一緒がいいね。

 

鈴子さんの「頑張れみね子!」は、私の脳内で「頑

張れ春子!」に自動的に変換されていたりする…。

 

「ひよっこ」を見ていると、働くこと、お金の価値の大

切さを再認識させられる。ちゃんと、しなくっちゃね。

ちゃんとしようって、姿勢を正そうと、思えてくるよ…。

 

…と、やっと「ひよっこ」の感想記事が追いついた~。

来週からホントのホント、通常モードに戻れそうです。

ご心配をおかけしましたが…よろしくお願いします♪


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