「ひよっこ」第18回~決めたんだ。私、東京に働きに行こうと思う | 日々のダダ漏れ

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「ひよっこ」 第18回
第3週 「明日(あす)に向かって走れ!」
決めたんだ。私、東京に働きに行こうと思う

 

 

美代子) やっぱし、ない…。

みね子) え…?

美代子) あの子、まさか…!

みね子) お母ちゃん? お母ちゃん!

     お母ちゃん、ちょっと待って!

     ちよ子…何?

美代子) あの子、お父ちゃんに会いに

     行ごうとしてんだと思う。

みね子) えっ、東京?

美代子) うん。

みね子) あ…誰か来る。

次郎) ハハハハハ! 次郎さんだっぺ。ほれ。

美代子) ちよ子!

みね子) ちよ子!

美代子) ちよ子、ちよ子! ちよ子!

     ちよ子…。ちよ子、ちよ子~!

ちよ子) う~!

(美代子を押しのけるちよ子)

美代子) ちよ子?

みね子) ちょっと!

次郎) まぁまぁ! まぁまぁまぁ!

美代子) ちよ子!

次郎) 怒らんでやって。

美代子) ちよ子!

 

**********

 

茂) おい。

美代子) ちよ子!
進) いざ、勝負!

(進を突き飛ばすちよ子)

進) うげ…。

美代子) ちよ子! ちよ子、ちよ…。

(押し入れに入るちよ子)

(襖が閉まる音)

みね子) 何だ、あれ…。

次郎) ハハ…。

美代子) ごめんね、次郎。

     お茶いれっから。上がって。

次郎) そうが?

美代子) 上がって。

茂) 上がれ上がれ。

次郎) じゃ…。はぁ…いや、驚いたよ。

    バス停にちよ子が一人で

    ポツンと立っててよ。

 

(回想)

次郎) どうした? どごさ行ぐ?

 

次郎) 「どごさ行ぐんだ」っつったら…。

美代子) あっ! ちょっと、次郎。

     その先、ちょっと待って。

次郎) ん?

みね子) 進…。

美代子) 進、どうすっか?

みね子) あんた、お便所行ってきたら?

進) 行きたぐねえよ。

みね子) いいから行ってきな。

進) やだよ!

(襖が開く音)
美代子) ちよ子…。

ちよ子) 私の話するんでしょ?

     いない方がいいんでしょ? 子供は!

美代子) ちよ子。

ちよ子) 進。

進) 何だ? お姉ちゃんよせ! やだよ!

  やだよ、やだよ! やだよ!

(進を押し入れに連れ込むちよ子)
(襖が閉まる音)

進) やだよ!

(暴れる音)

みね子) 静かになった…。

次郎) いいが? 話しても。
美代子) あぁ…。

次郎) でな…。

美代子) あっ!

次郎) ん?

美代子) やっぱり、ちょっと待って。一応、

     あっちの方にちょっとずれて。

みね子) んだな。

茂) ん。

次郎) そうか?

(板の間へ移る3人)

みね子) 次郎さん、自分で。

次郎) おう。

    どっからだっけが?

茂) バス停だ。

次郎) あぁ、そうだそうだ。でな、「どごさ

    行ぐんだ?」って聞いたら、「東京さ

    行ぐ。お父ちゃんのとごさ行くんだ」

    って言うわけだ。

美代子) やっぱし…。

次郎) でな、「お母ちゃん、知ってんのか?」

    って聞いだら、黙ってよ。「乗せるわげ

    にはいがねえ」っつったら、「んじゃ歩い

    ていぐ」って言うがらよ。そんんこどさせ

    られるわけなかっぺ。だから、バス乗っ

    けてよ。うちのバスはほれ、巡回バスだ

    から、一周して。その間に、寝でしまった。

    泣きながら。

美代子) そうけ。

次郎) うん。

茂) 悪がったな、次郎。

  バスは、大丈夫だったのが?

次郎) あぁ、小太郎さんに任せたよ。

    まぁ、車掌なんて、いなくてもなぁ。

    ハハハハ!

茂) んだな。

次郎) いや、そんなこどねえよ。

    いねえとダメだよ。大事な仕事だよ。

茂) あぁ…んだな。

次郎) んだ。

美代子) 次郎、本当に、ありがとね。

次郎) ハハハ! いいんだよ。

    これも、俺の仕事みたいなもんだ。

    俺の仕事はな、この村と町っつうが、

    外の世界との、つなぎ役だかんな。

    昔で言う、ほれ、関所みてえなもんだ。

    だっぺ?

美代子) うん。

次郎) 村のいろんな人乗っけたよ。悲しい

    気持ちで出でいぐ人も乗せだ。懐か

    しくて、うれしそうに帰ってくる人も乗

    せだ。いろいろだ。俺はずっとバスん

    中だけどな…。どこにも行がねえで、

    ずっと村の人の出入りを見てきたん

    だ。それが俺の仕事だ。

美代子) うん。

次郎) うん。

みね子) へぇ。

次郎) な~んだ、みね子。

    ちょっと素敵だなと思ったか?

    次郎さん株、急上昇だっぺ。

(笑い声)

次郎) まぁ、今日のちよ子みだいなこどは、

    たまにあるよ。出稼ぎに行ってるうぢ

    の子にはな、そういうこどはある…。

    それを守んのも、俺の仕事だ。

    てなわけでよ、美代子。

美代子) ん?

次郎) ちよ子、あんまし怒んな。

美代子) うん…わがったよ。ありがとう。

次郎) じいちゃん、うめえな、これ。

茂) そうか?

次郎) うん。

 

**********

 

(夜道を帰っていく次郎)

次郎) ♪幸せならケツたたこう

    ペシ! ペシ!

    幸せならみんなでケツたたこう

    ほれ みんなでケツたたこう

    ペシ! ペシ!

 

**********

 

(押し入れを開ける美代子)

美代子) ちよ子、ごめんね。

     (進の頭を撫で)ごめんね。

茂) (小声で)寝てんのか?

美代子) はい。

茂) そうか…。もう少し、

  そのまま、寝がしといてやれや。

美代子) はい。

(押し入れの襖をそっと閉める美代子)

 

**********

 

美代子) いつか…。

茂) ん?

美代子) いえ…

     ちよ子には分かってしまいました。

     実さんが、いなくなってしまったこど。

茂) うん…。

ちよ子) いつか…進にも、

     話さなきゃいけませんね。

茂) んだな。

(板の間に戻る茂と美代子)

みね子) あのさ…。

     あのさ…じいちゃん、お母ちゃん。

茂) 何だ?

みね子) 帰ってくるよ、お父ちゃん。

     だって言ってたでしょ、次の正月には、

     帰ってくるって。約束してた…でしょ?

茂) あぁ。

美代子) うん。

みね子) だから帰ってくるよ…ね?

美代子) んだな。

みね子) でもさ…。

(二人の前に座るみね子)

みね子) でもね…。

美代子) みね子、どうした?

みね子) 私決めたんだ。だから反対しないで。

     もし、お正月に、お父ちゃん帰ってこな

     かったら…帰ってこなかったらね…。

     私、東京に働きに行こうと思う。それが

     一番いいよ。お父ちゃんがしてくれてた

     ように、私東京で働いて、お金送るよ。

     それがいいよ。ううん、そうしたい。

     そうするべきだと思うんだ。それに…。

     それにさ、東京行ったら、お父ちゃん見

     つかっかもしんないし。決めたんだ。

     決めたんだ。決めたんだ、私。でもさ…。

     でもさ…。お父ちゃん、帰ってくるよね?

     ね?

(泣きながら微笑むみね子)

(みね子を見つめ、何度も頷く美代子)

美代子) うん…。

(顔をそらし、涙をこらえる茂)

みね子) ヘヘヘ! 

     おなか減ったね、お母ちゃん。フフフ!

美代子) そうだね。お夕飯の支度すんね。

みね子) うん。

 

**********

 

そして、季節は秋から冬へ。

ここ、奥茨城村でも、

冬の支度が始まっています。

もう年の瀬が近づいてきてしまいました。

 

(田んぼの霜柱を踏むちよ子と進)

(わらの中からイモを取り出すみね子)

 

お父さん…。

すっかり寒い季節となりましたが、

お元気でしょうか?

風邪など、ひいてはいませんか?

もう少し寝っと、お正月です。

**********

ちよ子の行動は想定内。お金も足もない田舎の子供

にできることなんてたかが知れている。キーマンは次

郎さんになるのだろうとは思っていたけれど、彼の話

が意外に(失礼!)深くて、心に染みてしまった。そう

か~彼は、村を出て行けない人だったんだなぁ。そし

て、村から出て行く人、帰ってくる人を、ずっと見守っ

てきた人なんだねえ…。何だかとても…切なくなった。

俺の仕事はな、この村と町っつうが、
外の世界との、つなぎ役だかんな。
昔で言う、ほれ、関所みてえなもんだ。

村のいろんな人乗っけたよ。

悲しい気持ちで出でいぐ人も乗せだ。

懐かしくて、うれしそうに帰ってくる人

も乗せだ。いろいろだ。

俺はずっとバスん中だけどな…。

どこにも行がねえで、
ずっと村の人の出入りを見てきたんだ。

それが俺の仕事だ。

 

いろんな立場の人が描かれる、やさしいドラマだと

思う。いろいろ、あるんだよね、人は。いろいろと…。

口が軽いお調子者かと思っていたら、私の中でも

次郎さん株急上昇だよ。イケメンじゃないけど(酷)。


外にいるには、田舎の夜は暗すぎる。押し入れに自

ら入るちよ子。進に大人の話を聞かせたくない空気

を読んで、進を道連れにして再び押し入れに入るち

よ子。今の子がどうなのか分からないけど、昔の子

供にとっての押し入れは、お仕置きの場であったり、

秘密基地であったりと…思い出のある場所なのだ。

 

お父ちゃんは帰って来る。そう信じている。信じてい

ても…もしもを考えておかなければいけないぐらい

には大人になっているみね子。だから、東京に行く

と決めたのだと、自分に言い聞かせるように言うみ

ね子が愛おしい。大事なことは2度言うどころか、3

度重ねて言うみね子。泣いても、最後は上を向くみ

ね子が愛おしい。頑張れ~。心から応援できるヒロ

インがいる幸せ。応援団は、テレビの前にいるよ!



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