「てるてる家族」(再放送)第102回 | 日々のダダ漏れ

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「てるてる家族」 第102回

秋子(上野樹里)がシャトーを手伝っていると、
米原(近藤芳正)が入ってくる。4年ぶりの再会
だった。米原は、大阪に戻って来て今は仕事
で絵本を描いていると言い、出版した3冊の絵
本を置いていく。米原の変わりぶりに驚いた
冬子(石原さとみ)は、絵本を眺めながら、自
分自身も宝塚に入って変わっているのだろう
かと自問する。冬になり、オリンピック出場の
選考会を兼ねた全日本選手権に向け、春子
(紺野まひる)は練習に励む。

**********

それは、ある日の事でした。


弘子) いらっしゃいませ!
秋子) いらっしゃいませ! あ…!
米原) 秋子さん。
秋子) ああ~! 米原さ~ん!


それは、4年ぶりの再会でした。

秋子) どうしはったんですか?
米原) いや…お元気でしたか?
秋子) はい。この春から大学生になりました。
米原) そうですか。
    それは、おめでとう! ハハハ…!
弘子) 秋ちゃん。そ…そちら…?
秋子) ああ、米原さんや。
    弘子ねえちゃん、覚えてへんの?
米原) どうも。
弘子) どうも。
米原) いや~懐かしいなあ。
    ちっとも変わってないですね。
秋子) はい。
米原) すっかり大人になって。
秋子) ヘヘヘ…。


**********

弘子) 大将! 大将!
春男) 何や、何や、もう…。
弘子) あ…あの人が戻ってきました!
春男) 誰や?
弘子) 昔、秋ちゃんの、
    ヌードを描いたけったいな画家!
春男) やめえ、この手を…何やて!?
弘子) うん!


**********

米原) ありがとう。
春男) 何やってんねんな、。
    やってんねんな! うわ~!
    何やそんな短いスカートはいて!
    人前出たらあかんやろ!
秋子) お…お父ちゃん…?
米原) あ…あなたが…。
    どうも、初めまして。
春男) あっ、どうも。
    いやいや、ちょいちょい…!
    目線上げえ、目線上げえ、
    目線上げえ! 目線上げえ!
秋子) えっ? どないしたん?
春男) どないしたんやあらへん!
    あんたやな? 前に秋子のヌ…
    何を何したんは。
弘子) そう!
秋子)  何したん?
春男) 描いたやろ! 何かけったいな絵!
米原) ああ、すいません。
    いつも変な絵ばっかり描いてます。
春男) うわ~開き直るか?
    そうやって開き直るか…?
秋子) お父ちゃん!
    あの絵は誤解やて言うたやんか!
    あの絵の裸の人は私と違うて!
春男) えっ?
秋子) そう言うたやんか! あの絵は
    米原さんにもろただけやて。
春男) あ…そやったか?
米原) あっ、君にあげた、あの絵ですか?
    あんなのもう忘れて下さい。
秋子) 今部屋に飾ってます。
米原) えっ! そんなのもうやめて下さいよ。
春男) こら!
弘子) はい!
春男) 弘子ちゃん。
    何ええ加減な事言うてんね。
    何ええ加減な事言うてんね。
弘子) 痛てて…。
米原) あ…あの~米原と言います。
    お会いできて光栄です。
春男) ああ、どうも…。
米原) 私以前、秋子さんには、
    大変お世話になりまして。
春男) それでえらい騒ぎやったんや、
    うちでは…。ハハハ…。
米原) ハハハ…。そのあと、東京に戻って
    から、秋子さんから手紙を頂きました。
    その手紙には、お父さんの事が書い
    てありました。「すてきなお父さんなん
    だ」と、秋子さんは、私に言い聞かせ
    るように、書いてくれたんです。
春男) はあ…! 何や秋子、
    そんな手紙書いたんか?
秋子) あ…恥ずかしいから
    言わんといて下さい。
春男) 何や、何や、あの…どんな…
    どんな手紙や?
秋子) いや…いやいやいや…。
春男) どんな手紙や? それ。
米原) 「うちらのお父ちゃんは、とても、弱い。
    弱いけど、強い。いつも、お母ちゃんに、
    負けてます。けど、負けても負けても、
    懲りずに自分の言いたい事は言います。
    それで、お母ちゃんもちょっとは引き下
    がります。いつもは何も言わないけれど、
    家族がピンチになると、思いっきりうろた
    えてくれる、すてきなお父ちゃんです」。
    要約すると、そういう事でしょうか。
春男) はあ…微妙に、うれしいな。
秋子) 事実やろ?
米原) 私、その手紙を読んで、自分の弱さを、
    認めようと思ったんです。おかげで、す
    っかり女房の尻に敷かれて、円満な家
    庭を築く事ができました。ありがとうござ
    いました。
春男) 微妙に、うれしないな。
秋子) 事実やなあ。
米原) 家族を照らすのは、自分の強さだけで
    はない! 弱くても、一生懸命生きてい
    れば、照らせるんだと! アハハ…!
    そうあなたから
    教わったような気がしました。
春男) ハハハ…。
秋子) まあまあ! 座って話しよ。
春男) ああ…。
秋子) それで、米原さんは、大阪に遊びに
    来はったんですか?
米原) いえ。これから、またこっちで
    暮らす事になりまして。
秋子) えっ! またこっちで?
米原) はい。これから、コーヒーを、飲みに
    来させて頂きます。僕は、家で仕事を
    してますから。
秋子) 勤めに行ってはらへんのですか?
米原) 勤めには妻が出てるんです。何でも、
    昔の友達と一緒に、梅田で洋品店を
    開くんだとか…。何だか、商売に目覚
    めましてね。
春男) はあ…。
    そこまでマネせんかてええのに。
米原) 僕は、家でこれを描いているんです。
秋子) うわ~すごい! 絵本や!
米原) やっと3冊出版する事ができまして。
    いや~あんまり儲かりはしないんです
    けど。
秋子) へえ~。そこもうちと似てる。
    なあ? お父ちゃ…。


**********

冬子) ふ~ん…。これ米原さんが描いたん?
秋子) そう。
冬子) やさしい絵やなあ。
秋子) うん。
冬子) あの絵とは大違いやんか。
秋子) 私はあの絵も好きやけどなあ。
冬子) ええ~? 私はこっちの方が好きや。
秋子) 東京でいろんな仕事をしながら娘さん
    のために遊びで描いたんやて。
冬子) ふ~ん。
秋子) それが近所の友達のお母さんからも
    頼まれるようんなって、そのうち出版社
    に勤めている人の目にも留まって。
    それで「本出さへんか?」って言われた
    んやて。
冬子) ええ~! すごいなあ。
秋子) すごいやろう? 人間どこでどうなるか
    分からへんもんやねえ。
冬子) ふ~ん…あの米原さんがねえ。
秋子) みんな変わるもんなんやなあ。
冬子) ん? みんなって誰?
秋子) えっ?
冬子) ほかに、誰が変わったん?
秋子) いや…別にそういう意味やないけど…。
冬子) そういう意味ってどういう意味?
秋子) そやけど…ほんまはいっこも変わって
    へんのかも分からへんね。大事なもん
    に気付くという事は、変わるという事と
    は違うのかも分からへん。
    よし! お風呂入ってくるわ。    
冬子) う…うん。


私は宝塚に入って、
ちゃんと変わっているんでしょうか?
時々、そんな事を考えながら、
季節はまた変わっていくようでした。


**********

そして物語は、
また、冬へと移ります。

春子姉ちゃんの、
オリンピック出場の選考会を兼ねた、
全日本選手権が、
間近に迫っています。


**********

私は、もうじき18歳になります。

生徒) あ…失礼しました!
    どうぞ、お使い下さい!
冬子) あなた、ピアノ弾けるんやね。
    成績はええの?
生徒) いえ…全然駄目なんです。
冬子) そう。駄目でも、明るくね。
    その明るさが、希望なんだから。
生徒) はい! 失礼します。


(「エリーゼのために」を弾く冬子)

冬子) ん…? 何?
生徒) あっ、いえ! 頑張って下さい。
    憧れてます。
冬子) ありがとう。
    はあ…!よし!


(「エリーゼのために」を弾く冬子)

**********

生徒) あれやったら私の方がうまいわ。
    フフッ!

**********

弘子) はい、冬ちゃん!
冬子) はい。
弘子) これ、京子ちゃんに。
冬子) はい。
弘子) はい。
冬子) はい、てるてるパン!
米原) おお~。
冬子) 冬子パンやで。一番おいしいで。
京子) ありがとう。
冬子) あれ? 今日、奥さんお仕事ですか?
米原) そう。日曜日は忙しいからね。
冬子) なあ? 京子ちゃん。
京子) ん?
冬子) 寂しない?
京子) 平気や。もう慣れたわ。
冬子) あっ、関西弁や。
米原) そう。子供は何にでも慣れるのが
    早いからね。
冬子) お姉ちゃんらもね、ちっちゃい頃から
    お母ちゃん家にいてへんかってん。
    そやから慣れっこやったわ。
松本) 毎度!
冬子) あっ、いらっしゃい!
弘子) いらっしゃい!
松本) これはこれは米原さん、毎度どうも。
米原) どうも。
松本) あっ、あのね、米原さんの絵本、
    ものすごい評判ええんですわ。
米原) えっ!
松本) このひと月で、5冊も売れたんですよ。
米原) おお~! ありがとうございます。
松本) 仕入れたん皆売れた!
    また注文しときますからね。
    弘子ちゃん! 
弘子) はい。
松本) コーヒーと、ホットドッグ頂戴。
弘子) はい。
秋子) おっちゃん、いらっしゃい。
松本) おお~秋ちゃん、
    今日もかっこええなあ!
秋子) はいはい。
松本) はいはいって、それだけか?
秋子) あっ、米原さんと京子ちゃんも
    来てたん?
京子) こんにちは。
秋子) こんにちは。あっ、冬ちゃん、
    また宝塚の練習サボってんの?
冬子) ちょっと手伝いに来ただけやんか。
秋子) あっ、あの…米原さんの本、友達に
    あげよ思てね、私隣で5冊買いました。
松本) ゴホッ!
秋子) あの…わざわざ松本のおっちゃんが、
    取り寄せてくれたんですよ。ねっ?
松本) ハハハ…。
弘子) アホ!
秋子) えっ…? どないしたん?
米原) いやいや、いやいや…。
    どうも、ありがとう。
浪利) こんにちは!
冬子) あっ、いらっしゃい!
秋子) あっ、いらっしゃい!
米原) やあ。
浪利) ああ、米原さん! こんにちは。
冬子) ローリー、久しぶりやな。
浪利) ああ、冬ちゃん、久しぶりやねえ。
冬子) あれ? な…何やそっけないな。
    何? 最近、私に冷たない?
浪利) そんな事ないよ。なあ? 秋ちゃん。
    秋ちゃん。また勉強教えてもらいに
    来ました。教えて下さい。
秋子) うん。ええよ。
冬子) えっ! ローリー勉強なんかしてんの?
浪利) 当たり前やないですか。受験生ですよ。
    秋ちゃんとおんなじ大学、
    目指してますねん。
冬子) えっ、秋ちゃんとこ、
    めちゃくちゃ難しいのやろ?
浪利) そやから教えてもろてるんです。
    家庭教師も5人。
冬子) 5人もいてんの!?
浪利) 5人も替わりましてん。みんなおじい
    様との約束守られへんかったから…。
秋子) あんたの成績が上がらへん
    やったからやろ?
浪利) はい。やっぱり僕には、
    秋ちゃんしかいてませんて。
秋子) まあ、何でもええから、
    教えてあげるわ。
浪利) はい。
秋子) 行って行って…。
冬子) 何か、最近秋ちゃんにべったりやな。
    私、何か悪い事した?
米原) 点数なんて、なければいいんですよね。
冬子) えっ?
米原) そう思いませんか? 人の価値を点数
    で測る事しかできなくなったら、本当に
    怖い社会ですよね。
冬子) はあ…。
米原) 最近は、ものを作る喜びよりも、作っ
    たものが、どれだけ売れたか。その数
    でしか、喜びを感じられなくなっている
    ような気がするんです。
    それって…不幸ですよね。
冬子) はい…。
米原) 点数なんか、この世の中からなくなっ
    ちまえばいいんだ! あちち…!


米原さんは、
相変わらず熱い人でした。
まあ、とにかく…
来週もきっと、天気にな~れ!


**********

米原画伯再び~。秋子の手紙の内容が、あま
りにも春男を的確に言い表していて笑った~。
そうそう。お父ちゃんは弱い。弱いけど、強い。

いつもは何も言わないけれど、
家族がピンチになると、
思いっきりうろた
えてくれる、
すてきなお父ちゃんです。


思いっきりうろたえてくれる!!! 事実だ…w

家族を照らすのは、
自分の強さだけではない!
弱くても、
一生懸命生きてい
れば、
照らせるんだと!


相変わらず暑苦しく…いや、熱く語る米原さん。
うんうん。弱くても、一生懸命生きていれば、愛
があれば、家族を照らせるよ。強くても弱くても。

本科生となった冬子が、ゆったりとした口調で、
お姉さまっぽく先輩らしく振る舞う姿がくすぐっ
たい。後輩の子のほうが上手だったけどね…。

ローリーの気持ちが秋子に向き始め、冬子が
ちょっと寂しく感じ始めていたのがちょっとツボ。
フフフ。ローリー、愛されてるね、それなりに…。


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