プレミアムよるドラマ「ふれなばおちん」第6回~一人にしないで | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

プレミアムよるドラマ
「ふれなばおちん」



第6回~「一人にしないで
 
義行(鶴見辰吾)の計らいで、夏(長谷川京子)
と龍(成田凌)は3人で食事をする。その席で龍
には本気で狙っている若い女性がいることを知
り、ショックを受ける夏。それからというもの何に
対してもイライラしてしまう夏。そんなある日、龍
から手紙が届く。デートの誘いだった。本命の
女性がいるはずなのになぜ?と思う夏。もやも
やした気持ちのままデート当日を迎えるのだが、
家族を残して行けるわけがない――。

**********

義行) じゃあとりあえずお疲れ。
龍) お疲れさまです。
夏) お疲れさまです。
(生ビールで乾杯する3人)
義行) あ~。
龍) えっと、今日は…。
義行) うん。何か食べる? 俺たちひとしきり
    食っちゃったんだよ。いや、いろいろ世
    話になったみたいだから。
龍) 世話?
義行) うん。この前の君の芝居の。
龍) ああ…。
義行) 娘もすっごく楽しかったって。
龍) いや、もうその言葉だけで。
義行) でも招待してもらっちゃったからな。
    あれ? 俺、さっき何
    頼もうって言ってた?
夏) ん?
義行) 刺身だっけ?
夏) ああ、うん。そう…そう。
龍) いや、でも、うれしいですよ。
  劇団の芝居なんて見てらんないって
  人とか結構いますから。
夏) 笑いっ放しだったのよ。
義行) へえ~想像つかないな。
    佐伯君のそういうの。
龍) いや、さすがに会社では…。
義行) 違うか。だよな。舞台に立つと急に、
    雰囲気変わったりするんだろ?
    何かこう…色気が出るっていうのか。
龍) まあ、多少…。
義行) 若林さんなんか最初から君の事相当
    気に入ってたもんな。やっぱり女性は
    自然とそういうのかぎ分けるんだねえ。
夏) ちょっと。酔ったんじゃないの?
  絡んでるみたいよ。
義行) そうか? 悪い悪い。
    あ…刺身だっけ? あっ、すいません。
店員) はい。
義行) え~っと、これお願いします。
店員) マグロのお刺身ですね。
    ありがとうございま~す!
義行) え~っと、何だったっけ?
    やっぱり酔ったのかな?
夏) ほら。もう首赤くなってる。
義行) 大丈夫だよ。
夏) もうやめないと。
龍) でもまあ確かに必要なんですよ。
  何て言うか…誰にでもというか。
義行) 誰にでも?
龍) 芝居の内容どうこうより、好きになって
  もらう方が、こっちとしては一番得だった
  りするので。だから、誰に対しても、アピ
  ールする癖がつきました。
義行) まあ、それも仕事だよな。
龍) でも…それが意外と本気になったり。
  今も必死だったりしてます、俺。
  返信待ちの子がいるんですよ。地方の
  アナウンサーの子なんですけど。これ
  がちょうどいいかわいさなんですよ。
義行) ちょうどいいって何だよ。
龍) この間、芝居の取材で会って、めっちゃ
  タイプで。あっ、すいません。今日一日中
  仕事全然してないっす。
義行) 佐伯君、そりゃいかんよ。アハハハ。
龍) 写真見ます?
義行) こりゃかわいいな。
龍) でしょ? 地方なんでね。
  遠距離っていうのが…。あっ、すいません。
義行) ん? 何、何?
龍) ヤバい。電話、彼女。
義行) 行け行け。早く出ろ。
龍) すいません。モテんだろうな。
夏) そりゃ、あんなだもん。
義行) お前さ…。
夏) えっ?
店員) はい、マグロのお刺身、
    お待たせしました。
義行) どうも。腹いっぱいだな。
夏) いいわよ。私食べるから。
義行) おい、お醤油は?
夏) いい。


血の味がした。

**********

(キャミソールをハサミで切り刻む夏)
優美香) そんなに切んなくても
     いいんじゃない?
夏) えっ?
優美香) 気にしなくていいよ。
     キャミソール捨てるぐらいで。
夏) ダメよ。女の子が着てた服なんて、
  何に使われるか分かんないんだから。
優美香) 私のキャミ、何か、
     そんな価値あるのかな。
夏) 若い子ってだけでいいのよ。
優美香) 何それ。ねえ、お母さん。
     マジすぎて怖いよ、顔。
夏) えっ?


**********

やめよう。こんな事。
自分の居場所に戻ろう。


**********

伊丹) …ったく主婦は社会人としての
    基礎がねえからこっちが苦労し
    ますよ。何ですか? おばさん。
夏) あの~。
伊丹) はい?
夏) 木下さん、今週入ったばっかりで、棚替え
  って言われても、分かんないと思います。
  店長、こっちに指示を下されば…。
伊丹) あ? 何? 俺が悪いの?
夏) いえ。分かる人に、
  指示を出した方が早いかなって。
伊丹) 何でパートのおばさんに、社員が
    オペレーションの口出しされなきゃ
    なんないんですかね。
夏) すいません。とにかく、
  時間がないんで、ここやりますから。
  松本さん、手伝ってもらえる?
松本) うん。やっちゃおう。
    やっちゃうやっちゃう。
    はい、すみません、すみませんね。
伊丹) ちょっと、おばさんたち!
    何勝手に仕切ってんの!?
夏) 伊丹店長、10時にここそろわないと。
  今日、メーカーさん来ますよ。
  あと、「おばさん、おばさん」って言うの、
  やめた方がいいと思います。


**********

松本) いや~スカッとしたわ、上条さん!
    言ってくれてよかったわよ。
夏) でも、ちょっとやり過ぎたかな。
  店長、まだ若いし…。
松本) そんな事ないわよ。あの店長来てから
    やりづらかったからさ。私辞めようかな
    って考えてたんだから。
夏) え~? 松本さんに辞められたら困る。
松本) うそ~! コーヒーおごっちゃう。
夏) やった。


**********

ちゃんとしよう。

真樹夫) え~もうここどうすんの?
夏) チェーンステッチは、ここ。ここを、一回
  刺して、こうやって、ぐるっとやって…。
真樹夫) お~お母さん、うまい。
     もうお母さんやってよ。
夏) ダメよ。真樹夫の宿題なんだから。はい。
義行) ただいま。何やってんの?
夏) あれ? 帰ってたの? ごはんまだでしょ。
義行) うん。
夏) 今用意するね。
義行) 何作ってんだよ、それ。
真樹夫) ティッシュケース。
義行) ティッシュケース?
    そんなの作ってどうすんだよ。
真樹夫) 使うよ。
義行) アハハハ。またまた。使わないだろ。
    

ちゃんとしよう。

**********

みどり) 地方局の帯番組ですか?
シゲ) そう。夕方の情報番組でコーナーが
    あって、街歩き的な? 俺は妹のツテ
    でちょいちょい出てるんだけど。
みどり) 妹?
シゲ) 局のアナウンサーなんだよ。…で、
    その妹が龍のファンで。…っていうか
    お前、手出したら許さねえからな。
龍) だから妹さんには行きませんて。
みどり) あっ、この前写真撮ってた人?
龍) そう、これ。シゲさん似てないでしょ。
シゲ) …で、その番組のプロデューサーが芝
    居見に来てくれてて、うちの役者使って
    新しい企画やってみたいって。前から言
    われてたのが、本決まりになって。
みどり) それ人気出ますよ。
     みんな行くの? いつ?
シゲ) 仕事の都合で残るヤツもいるけど、
    秋には。
みどり) えっ? すぐじゃん。佐伯君は?
龍) (頷く)
みどり) へえ…何だ、そういう事。
     やっぱりひと夏の遊びなんだ。
     課長の奥さん。
龍) あ?
シゲ) おい、そこ突っ込むなって。
龍) 違う。
みどり) だっていなくなるんでしょ?
     え? じゃあ連れてくの?
     奥さんに課長も子供も捨てさせて?
龍) 俺がよけりゃいいってもんじゃないでしょ。
みどり) じゃあ、ゴールはどこよ?
     あなたの遊びじゃない
     恋のゴールはどこよ?
龍) あの人には居場所があるから。
みどり) そんな顔するくらいなら奪いなさいよ。
シゲ) お疲れ。俺も行く。


**********

(龍から夏への手紙)
夏さんへ。
普通のことをしませんか。
たとえば二人で映画を観るとか。
明日の夜7時、運河パークの
シネコンの前で待っています。
返事はいりません。
来てください。


夏) 何で? だって…。

**********

夏) どうしたの? 帰ってきたの?
莉絵) ううん。良の保険証、お財布に入れっ
    放しだったから。夏休みに入ると、大抵
    まず向こうの実家に行くし、今頃はいな
    いだろうなって。
夏) そう…。
莉絵) 何か…いろいろ無くなってる。
夏) ああ…家具がね。前に、ちょっと…。
莉絵) 良が、壊した? そっか…。
    でも、そのせいだけじゃないね。
    旦那と、良の、2人の部屋になってる。
    私が消えてる。
    フフッ。何言ってんだろうね。
    自分で捨てたくせに。
    もう…戻れないんだな。


**********

莉絵) えっ、それ、今日なの?
    今日の夜、待ってるって?

(頷く夏)
莉絵) 行くの?
(首を横に振る夏)
莉絵) いいの?
夏) だって、おかしいでしょ?
  会わなくなって2週間で、もうほかの若い
  女の子の電話取ってうれしそうに話して。
  それを今更何で、待ってるなんて。ふざ
  けてんのよ。こっちがあたふたするの、
  喜んで見てるの。夫と3人で飲んだ時だ
  って、きっと…。
莉絵) 必死だったのよ。
夏) え?
莉絵) あなたを守るために。旦那さんの
    疑いをそらすために、芝居をしたの。
    役者さんだから、うますぎて、
    あなたまでだまされたのね。
    嫉妬した? なっちゃん。彼がほかの
    女のとこに行くって思った時。手当た
    り次第物壊したくなるくらい、胸の中
    ぎゅ~ってなった? 悔しかった?
    悲しかった?
夏) バカみたいだなって。
莉絵) そんななっちゃんの100倍ぐらい、彼は
    傷ついてるよ。旦那さんの横にいるなっ
    ちゃんを見て、彼はどれだけ苦しかった
    と思う? 彼は一人なのよ。なっちゃんに
    は、帰る場所があって、そこにはあった
    かく迎えてくれる家族がいる。でも彼は、
    たった一人で、誰もいない部屋に帰るの
    よ。それで…大好きな人が、自分じゃな
    い人と笑い合ってるの想像するの。
    抱き合ってるの想像するの。
    たった一人で。
    あなたは、孤独を知らないじゃない。
    自分は全部持ったままで、それで嫉妬
    するなんて、都合がよすぎない?
    本当に好きなら、リスク取りなさいよ。
夏) でも…。できないよ。だって…。


**********

電・夏) もしもし。
電・莉絵) スピーカーフォンにして。
電・夏) え?
電・莉絵) 早く。

(スピーカーフォンにする夏)
電・莉絵) なっちゃん、お願い、来て!
      もうどうしていいか分かんない。
      良の事も。
優美香) 小牧のお母さん?

(真樹夫の耳をふさぐ義行)
電・莉絵) 何でこうなっちゃったの?
      全部私のせい?
      私が悪いの? ねえ。
電・夏) ちょっと! どうしたの?
電・莉絵) なっちゃんは味方だよね?
      ずっと話聞いてくれてたでしょ。
優美香) どうだったんだ。
電・莉絵) お願い、来てよ。もう一人じゃ無理。
優美香) ねえ、お母さん、行ってあげなよ。
     何か、ヤバそうじゃん。
義行) 早く行った方がいいよ。
優美香) ほら早く! ごはんは作っとくから。
夏) ありがとう。でも…。
優美香) 早く! はい。


**********

もう、訳が分からない。
でも…会いたい。


**********

(ベンチに座る龍を、後ろから抱きしめる夏)
龍) 遅いよ。
夏) ごめんなさい。
龍) 映画もうほとんど終わっちゃいましたよ。
夏) ごめんなさい。
龍) しょうがないから映画は諦めますか。
夏) ごめんなさい。ごめんなさい。
龍) どうしたの?
夏) ごめんなさい…一人にして。
龍) 大丈夫ですよ。子供じゃないんだから。
  あの…これ、苦しいから。離して。

(立ち上がり、夏を抱きしめる龍)
龍) やっと来た。
夏) あの、私…。

(夏にキスをする龍)

**********

(ベランダから、車で帰っていく
 莉絵の姿を見てしまう義行) 

**********

私たちは、
どこへ行こうとしているの?


龍) 怖い顔。おいで。
(夏の手を引く龍)
(伊丹の姿を見つけて立ち止まる夏)
伊丹) どうも、こんばんは。
夏) こんばんは。
龍) 誰?
夏) パート先の店長。嫌な人なの。
  何でよりによって…。


最初から分かってる。
私たちは、どこへも行けない。


**********

夫に若い女の話を嬉しそうに話す龍に傷つく夏。
でもそれは…夏の心のフィルターがかかって見
えていた景色。龍から見れば、夏と義行は夫婦
で、2人にとってはありふれた日常の延長線上
の親しさを見せつけられていた場面でもあり…。
龍もまた傷つきながら、それでも、精一杯、義行
に疑われないように演技をしていた。そのことを、
莉絵に指摘され、自分の中にあふれる嫉妬心
と、龍への気持ちに気付かされる夏。莉絵に背
中を押されなければ、夏からはきっと動けなか
っただろうけれど…。このドラマの夏は、運命に
後押しされているとしか思えない。こんなふうに、
運命的な積み重ねをされてしまったら…恋に落
ちない方が難しい。これはもう…運命が…悪い。
 
自分は全部持ったままで、それで嫉妬
するなんて、都合がよすぎない?
本当に好きなら、リスク取りなさいよ。

これは、都合のいい不倫しか想像できない、想
像しようとしない人たちを見ているとすごく思う。
リスクを追う覚悟もなしに、足を踏み入れるなよ
って。全て失う覚悟、相手の家族にとことん恨ま
れる覚悟ぐらい持ちなさいよと。売春を、援助交
際と言うように、不倫を、婚外恋愛と言う口当た
りのいい言葉にすり替えるのが嫌い。好きにな
ってしまうことはしょうがないと思うけれど、せめ
て対外的には美化しない潔さがほしいというか。

結婚したから一生正解という訳ではないし、人
は、間違うものだし、人の心も変わる事はある。
夫を愛していても、それ以上に愛せる人に出会
ってしまう事はあるかもしれない。ただし、だか
らといって、愛を選ぶのか、家族を選ぶのか…
人生の優先順位をどこに置くかは、人によって
違うものだから。恋で終わらせるか、愛を貫くか、
何が自分にとっての幸せなのかは、本人にしか
選べない。家族を捨てて愛を選んだ莉絵。誰か
を傷つけた分、完全に幸せにはなれないだろう
けれど、だからといって、不幸でもないだろうし。

パートナーに不満はなく、愛情を感じているのに、
恋に落ちてしまったら…。子供たちを、家族を何
よりも大切に思ってるのに、恋してしまったら…。
龍のような男が、自分を思い、胸を焦がしながら
待っていたら…抱きしめずにいられるだろうか?
捨てられないのに、どこにも行けないのに、分か
っているのに…好き。好きになってしまったら…。
想像しただけで…苦しい。…切ない。切なすぎる。
私はもう、ドラマを観てるだけでいいや…なんて、
起こりもしない恋を、想像するだけで…十分かも。

イケメンにあすなろ抱きされるのもいいけれど…
イケメンをあすなろ抱きするのも…なかなかいい
なと思ってしまったあのシーン。夏が羨ましい~。
 

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