「あさが来た」第156回(最終回)~人の気持ち慮ることのできる優秀な頭脳と、やらかい心 | 日々のダダ漏れ

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「あさが来た」 第156回(最終回)
第26週 「柔らかい心
人の気持ち慮ることのできる優秀な頭脳と、やらかい心


翌月、
新次郎の四十九日の法要が行われ、
はつは再び、あさのもとを訪れました。


あさ) お姉ちゃん、
    何べんも来てもろておおきにな。
はつ) いいや。
    お互い、さみしい身ぃになってしもて…。




はつ) あさは、これからどないしますのや?
    うちはあの山なぁ、せっちゃんの弟さん
    が田舎戻ってきはったよって、半分
    面倒見てもらう事にしましたんや。
あさ) そうだすか。
はつ) 達夫もよう走るようになって手ぇかかる
    し、何やかんやと忙しさしてもろてます。
あさ) そらよろしいなぁ。
    うちも…おなごの教育を進めていくゆう
    運動だけは、これからもしていけたらえ
    えなぁて、今は思てます。
はつ) そう。それがええかも分からしまへんな。
あさ) へぇ。旦那様の言うてはったとおり、うち
    は動いてな倒れてしまいますさかい。
はつ) せやなぁ。
あさ) なぁ、お姉ちゃん。

(胸元からお守りを取り出すあさ)
あさ) うちら、あの日ぃお父はんお母はんに
    言われたみたいに、お家守れましたん 
    やろかなぁ?

(胸元からお守りを取り出すはつ)
はつ) へぇ。守れた思います。
    目の前の道…進んできただけやけど。
    それでも、大事なもん慈しんで、
    守る事ができたんやないかてなぁ。
あさ) ほんまだすなぁ。
    はぁ…やっぱりお姉ちゃんはすごいわ!
    その道かて、
    石や岩だらけやったんやろに。
はつ) そうだすなぁ。
    そやけどあんたかてそやったやんか。




はつ) ようやったなぁ。よう頑張りました。



あさ) お姉ちゃんもな。







あさ) まだまだ生きていかなあきまへんな。
はつ) へぇ。まだまだだす。




**********

養之助) お帰り! お帰り! お母ちゃん!
はつ) ただいま!


**********

節) あっ、達夫。待ちなさいて。もう!



はつ) みかんの花が咲くまで、もうちょっと
    やなぁ。そしたらまた忙しなるなぁ。
養之助) うん。その一番収穫の忙しそうな
     寒い頃に、もう一人生まれるみたい
     やわ。
はつ) やぁ、そやの? アハッ。もう…。
    旦那様、聞いてはりましたか?
    ほんまにこの山王寺屋は、
    まだまだこれからだすなぁ。


**********

6年後

千代) はい、行きまひょ。はぁ。



千代) はれ…? 宜ちゃん!
宜) 千代ちゃん!



千代・宜) はぁ~!
千代) やっと留学から戻ってきたんやねぇ。
宜) そうや。
   あ…多津子ちゃんも、恵津子ちゃんも、
   佐津子ちゃんも、すっかり大きなってし
   もて。はぁ~。はれ? 4人目?
千代) ハハッ。そうだすのや。ちょうど、
    うちも遊びに来てたとこやったの。
宜) あ、そう。
千代) 今な、芦屋で暮らしてますねん。
宜) あら!

(笑い声)

**********



宜) はぁ~相変わらず、
   熱心な事でございますなぁ。
あさ) あれま! 宜ちゃんだすがなぁ。



**********

宜) 勉強会ですか?
あさ) そうだす。これから毎年春に、別荘でな。
    大学校や、日本中から、やる気のある
    おなごはん集めて、いろんな事学べる
    勉強会開こ思てますのや。堅苦しい形
    にこだわらんと、自由な発想で意見交
    わして、研さんし合うてもらお思てな。
宜) へえ~そら、よろしですねぇ。
あさ) なぁ、よかったら、
    宜ちゃんも何かみんなに話したげて。
    アメリカで学んだ事とかなぁ。
宜) はい、是非。



千代) 元気だすなぁ。「まだそないに
    いろいろやりはりますのんか?」
    て、お父ちゃんも言うてはるわ。
あさ) そうだすな。
    この世でまだうちがせなあかん事が
    あるさかい、生かしておいてくれはり
    ますの、やろなぁ。

**********

そして、春になり、
あさの勉強会が開かれました。



とわ) 私は今日は西洋料理を
    お教えできたらなぁて。



宜) そうですか。私は、諸外国の
   女性についての話をします。

**********

女性) アン アップル。
多津子・恵津子・佐津子) アン アップル。
亀助) こんにちは~。
うめ) はれ? あの声は…。

**********

うめ) あれまあ! 亀助さんにナツちゃんや
    あらしまへんか。
ナツ) うめさん、どうもご無沙汰しております。
亀助) 今度、東京の学校行く事に
    なりましたんや。
ナツ) へぇ。お父ちゃんのおかげだす。
    しっかり学んでこう思てます。

うめ) そうだすかぁ。そらよろしおましたなぁ。



**********



あさ) 皆さん、知ってのとおり、うちは、江戸の
    世の、嘉永生まれのおばあちゃんだす。
    うちらの若い頃はなぁ、電話はもちろん、
    郵便もあらしまへん。馬車や汽車かてあ
    らしまへん。誰かに何か伝えたい思ても、
    脚絆はいて、ひたすらいくつも山越える
    しかあれへんかったりしたもんだす。
成澤) 近頃じゃそんなことも
    想像できないでしょうね。
あさ) へぇ。それがほんま便利になって、うち
    は、昔の方がよかったやなんてちょっと
    も思てしまへんのやで。せやけどなぁ…
    何でだす?



あさ) 国が育ったら、もっともっとみんな幸せ
    になれる思てたのに。こない生きづらい
    世の中になってしもたんは、何でなんだ
    すやろなぁ? 戦争は、銃や大砲で人傷
    つけて、新聞は世論は、人を悪う言うた
    り、勝手な批評して、人の心傷つけるば
    かり。みんなが幸せになるための武器
    は、銃でも、大砲でも、悪口でもあらし
    まへん。ここ(頭)、と、ここ(胸)だす。



正) ここと、ここ?
あさ) そうだす。人の気持ち慮ることのできる
    優秀な頭脳と、やらかい心。それさえあ
    ったら、それで十分なんだす。その分野
    で言うたら、おなごはんは、決して男は
    んに引け取らしまへん。いや、男はん以
    上に、その力、大いに使う事がでけます。
    まあ、うちの旦那さんは、
    うちよりやらかいお人だしたけどなぁ。
千代) へぇ。
あさ) 若い皆さんは、これからどないな職業に
    就いても、家庭に入っても、その2つがあ
    ったら、大いに人の役に立つ事がでけま
    す。日本どころか、世界の役に立てる事
    が、この先ぎょうさんありますのや。
    どうか、どうかしょげてなんかいてんと、
    よう学んで、頑張っとくはなれな。
成澤) 白岡さん、ありがとうございました。
    では少し休憩して、
    次は、田村君の話にしましょう。
宜) はい。





千代) お母ちゃん?


**********













新次郎) あさ。



あさ) あっ!

(笑い声)









新次郎) ご苦労さん。
     今日もよう頑張ってはりますな。
あさ) へぇ。旦那様。











**********



何という、少女マンガのような出来事、いえ、ラ
ストシーン! 最後の最後に、キラッキラの少女
マンガ展開。もう、ロマンチックが止まらない~。
何と言うか、これぞフィクションの力。視聴者が
見たいものを見せてくれる、それでいいんです。
心は、自由にどこへでも飛んでいけるし、想い
は…いつだって愛する人につながっている。い
つだって会えるし会話できる。新次郎は、いつ
もあさのそばにいる。あさはいつだって新次郎
に会いにいける。いつだって、昔の姿に戻れる。
あさと新次郎、このかいらしい夫婦の笑顔を最
後に見せてくれるなんて…。ほんま、おおきに。

(新次郎のセリフ「ご苦労さん。今日もよう頑張
ってはりますな」から、私はあさはちゃんと生き
ていると解釈しております。いろんな解釈があ
るかもしれないけれど…私「は」ということで!)

ちなみに、このラストシーン、あの名作少女マン
ガ、「キャンディ・キャンディ」のラストを思い出し
いう声を発見。「白岡あさ・新次郎語録」の中
のインタビューで、波留さんがあさの少女時代
の参考に「キャンディ・キャンディ」のDVDを見
たという話もあるそうで、なるほど~と納得して
しまった。確かに、キャンディ・キャンディのテイ
スト、あったかも~。もう、随分前のお話なので、
ほとんど忘れているんだけど。マンガを全く知
ない方、内容を忘れている方は、こちらを↓
~キャンディ×2・・・その最終回~

「マッサン」の
最終回も、若い頃の2人の回想が
出てくるけれど、「あさが来た」は、回想じゃない
ところがね、何ともロマンチック、僥倖の極み!

さて、今日のお話の最初に戻って…。あさとは
つ。最後まで仲のいい、そして対照的な人生を
送った2人。この2人の変わらぬ姉妹愛があっ
たからこそ、2人の絆に揺るがなかったから…
この物語を、最後まで安心して観ていられたの
と思う。いろいろあっても、根底に愛情があ
信じられたから、トラブルがあっても、すれ違
があっても、きっと大丈夫だと思っていられた。

それにしても、あさの中の人、波留の成長ぶり。
初めの頃は、宮崎あおいに圧倒されていたけ
れど、今では対等に、その存在感が感じられる。
やっぱり、朝ドラは、ヒロインの成長を見るのも
一つの楽しみなんだなぁと。前作で、全く成長し
ない、努力をしないヒロインにウンザリさせられ
た日々を、ようやく浄化させてもらった感じ…w

最終回における、細かい萌えとしては、千代の
三女の佐津子ちゃんのぶさかわぶり(ゴメン)。
いや~子供らしくって、ホントかいらしかった~。
宜ちゃんの洋装姿。あさの、オシャレな老眼鏡
亀助の娘として再登場した、ふゆの中の人の、
若さゆえのぽちゃり感。養之助の佇まいが、在
りし日の惣兵衛さんにそっくりになっていて、一
瞬ドッキリしたこと。成澤先生の、チョビヒゲ…。

いやいや、最後まで本当に楽しませてもらった。
愛すべき「あさが来た」ワールドの人達に感謝。
まだまだ書き足りない気もするけれど、書き切
れない気もするし…。とりあえず、いったんこの
辺で終わらせておこうかと。もしかしたら、後で
加筆もあるかも…。まずは何とか「あさが来た」
を完走できてよかった。「あまちゃん」から、うっ
かり朝ドラの世界に足を踏み入れてしまい、今
に至って6作目…。おそらく次回作も書てしま
いそうだけど…。どうしたもんじゃろのう~フフ。

毎日お付き合いして下さって、ほんまおおきに。
また、次の新しい朝が、やってくるはず~(*^^)v


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