「あさが来た」第72回~いばらの道をおなごの足で突き進むしかあれへんのや | 日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「あさが来た」 第72回
第12週 「大阪一のおとうさま
いばらの道をおなごの足で突き進むしかあれへんのや


寺での、正吉の葬儀のあと、
加野屋に人々が集まりました。

九州の炭坑にいる雁助にも、
うめからの手紙が、届いていました。


(加野屋の手拭いを首にかけ、手を合わせる雁助)

**********

それから、数日後。

榮三郎) 昼夜ともに行儀よう、
     怠ける事なく、努めましょう。
一同) 怠ける事なく、努めましょう!
榮三郎) 若い者はようしつけ、
     無体に罰したりせぬように。
     ほんなら今日も、よろしゅうお頼み申します。
一同) よろしゅうお頼み申します。
あさ) よろしゅうお頼み申します。
新次郎) 五代さん!


**********

友厚) 申し訳ございません!
    先ほどまで、急ぎの用で、東京に行って
    おりまして。お焼香あげさしてもらうの、
    遅なってしまいました。
新次郎) いいや。わざわざおおきに。
     ありがとうございます。
     五代様は、東京でも何か、
     商いしてはりますのか?
友厚) はい。貿易のカンパニーを、
    大阪と東京の、両方に置いてます。
    それで、近頃飛び回ってまして…。
    残念です。お父様とは、まだまだお話ししたい
    事が、山のようにありました。こない急に亡く
    なってしまいはるやなんて…。
新次郎) 最期のひとつきは、家の者以外は、
     どなたさんとも会おうとはしまへなんだ。
     もともと陽気な父だす。弱ってきてるとこを、
     人さんに見せとうなかったんや思います。
友厚) そうでしたか。
    奥様も、さぞお気落ちの事でしょうなぁ。
新次郎) へぇ。それでも今度、お伊勢まいりに行く、
     言うてますわ。思い出の場所を、お父ちゃん
     の事を、いっぱい思いながら、見て回りたい
     のやないか思います。


**********

かの) よっ、よの屋!
よの) おお~。

**********

友厚) それはよろしいですな。
    それで…ほかの皆さんは?
新次郎) ほかの皆さんいうても…
     五代様が気にしたはりますのは、
     きっと、あさの事だすわな。
     あさやったら、来月にはまた九州の
     炭坑の様子見に行く、言うてますわ。
友厚) そうですか。
新次郎) 父に、何言われたのか。
     3日泣いたら、ケロッとして、
     今は張り切ってますわ。

**********

新次郎) はぁ!? 千代を炭坑に連れていくやて?
あさ) へぇ。やっぱり、あきまへんやろか?
新次郎) ええ訳あれへんがな。
よの) そのとおりだす。千代はまだ1つだっせ?
    あないな遠い所に連れてくやなんて。
    あんた母親のくせに何考えてはりますのや?
あさ) そやけど…。
よの) あきまへん。世間さんでは、あささんの事、
    炭坑を爆発させた上に、昼も夜もややこを
    連れて歩く、とんでもない奥さんやなんて言
    うやからかて多いのだす。
かの) へぇ。ほんにほんに。
新次郎) はぁ? そら何言うてますのやろなぁ。
     あさは、千代の泣き声がえらい大きいさかい、
     お父ちゃんが寝られへんやろ思て、
     しょっちゅう連れ出してましたのになぁ。
よの) うん…。ううん! とにかくあきまへん!
    どないしても行く言うんやったら、
    千代を置いてきなはれ!
あさ) へぇ…承知致しました。


**********

あさ) (ため息) なぁ、千代。
    お母ちゃんな、また、炭坑に行きますのや。
    千代に会われへんのは寂しいけど、
    お母様の言わはるとおりだす。
    今は、しょうがあれへんのや。
うめ) 先ほどはもう肝を冷やしました。
あさ) うめ。
うめ) お母様や、新次郎様がお怒りになるのも当然
    だす。お千代様お育てになりながら、お仕事
    のことも大事にしたいのは分かりますけど。
    ちょっとはお控え下さい。あなた様はおなご!
    なんぼお家のためいうたかて、一番大事なの
    は子育てだす。こないにかわいいお子を置い
    て、外で長い間働くやなんて、そんなんしたら
    あきまへん。
あさ) 何でだす? 何でおなごは、
    男のしてる事したらあかんのだす?
うめ) はい?
あさ) フフフ。いいや。うち昔、お父様にそないな事
    言うた事がありましたなぁ。
うめ) ございましたとも。
あさ) なぁ、うめ。
    山売ってくれはった櫛田様の事、覚えてはる?
うめ) へぇ。

(回想)
櫛田) 時代は変わる。これからは、女ん人も、
    今ままでのように、うちにおるだけでは
    なく、ああたのように、外で活躍するよう
    になるかもしれんとですき。


あさ) あの時うちは、ほんまはまだ、ピンと来てへん
    かった。山、買えた事だけで、うれしいてうれし
    いて。炭坑で働くようになって、ようようその大
    変さに気ぃ付いたんだす。外で働くいうことは、
    おなごやいうてバカにされても、へこたれへん
    だけやのうて、こっちも決して、女やいうことに
    甘えたらあきまへんのや。腕っぷしではどない
    しても男に勝たれへんのにやで? こらほんま
    大変なことだす。ピストルぐらいないとやってら
    れへんことや。お父はんが、おなごは引っ込ん
    どれ言いはったんも、無理あれへんことやった
    んだす。今思えば、あれはあれで、うちの事思
    てくれてはったんやな。
うめ) はぁ。今頃気付くやなんて。…て事はつまり、
    今おあさ様は、もう働くのはつらいと、そう思っ
    てらっしゃるって事だすな?
あさ) いいや。うち、気ぃ付いてしもた。今まで、
    お家のためや、お金のため思てきたけど、
    それだけやあれへん。
    うち…働くことが好きなんだす。
    商いが好きなんだす。
    今は手探りやけど、櫛田様が言うてはった
    みたいに、うちもいつか、おなごの商いを広
    げていきたい。ピストル持って、男のまねす
    るんやのうて、おなごのやり方でな。
うめ) けったいなもん好きになりはって。
    とても今井のご両親に報告できやしまへん。
あさ) ほんまだすなぁ。
    お父はんやお母はんには悪いけど、
    うちはもうこの道や。このいばらの道を、
    おなごの足で、突き進むしかあれへんのや!
うめ) はぁ…いばらの道て、そんなうれしそうに!
あさ) これもぜ~んぶ、お父様のおかげだすなぁ。

(回想)
正吉) びっくりなカッパ!
あさ) びっくりぽんな、カッパの事だす!

正吉) あさちゃんなら、できるかもしれまへんなぁ。
あさ) お父様!

正吉) 私な、あんたを信じていく、
    そう決めましたのや。

正吉) みんなで、この加野屋ののれん、
    大事にしてな。


あさ) 千代。けったいなお母ちゃんで堪忍な。
    そやけどうち、決して負けへん。頑張りまっせ。


(あさをそっと見守る新次郎)

**********

(招き猫に話しかけるよの)
よの) なぁ、お前様。うちが言い過ぎましたやろか?
    はぁ、そやけどなぁ、 
    うちかて心配するからこそ…。
    へ? あ…そうだすなぁ。へぇ、分かってます。
    これからはうちが、お前様の代わりに、あさ
    さんを、助けてやらなあきまへんのやな。


**********

弥七) おった。あの男や!
亀助) は? 男?
弥七) あっ、待て! こら、そこの怪しいの!
    待たんかい、お前!
亀助) 何や、何や? あ?
弥七) 待て! 捕まえたるよってな!
ふゆ) はぁ。一体誰なんやろか?
亀助) さあ?


**********

亀助) へ? 八っちゃんには、
    嫁も子もいてましたんかいな。
あさ) 八っちゃんて、あのうどんの?
亀助) ああ。
かの) そうだすがなぁ。
    しかもえらい夫婦仲もええらしいそうで。
    ふゆを見初めたいうのはガセだしたがなぁ。
うめ) そうだしたか。そやけどよろしおましたなぁ。
    粋な男はんが相手やったら、分が悪いもんな。
亀助) へ? そうやろか?
うめ) そうだすがなぁ。おふゆは面食いでっせ。
亀助) へ?
あさ) やぁ! そやの? ハハッ。ふゆゆうたら…。
亀助) 面食いか…。そないいうたら、うめさん、
    今日、炭坑から来た手紙の中に、
    うめさん宛てのが入ってましたで。
うめ) へ?
あさ) もしかしたら、雁助さんから、うめに?
亀助) まあ、そないだっしゃろなぁ。
うめ) おおきに。ちょっと、失礼致します。
    すんまへん。
あさ) うめ…。


**********

(嬉しそうに手紙を読んでいるうめ)

**********

そして、年が明けて、あさは、大阪と炭坑を、
慌ただしく行き来する毎日を送っておりました。


あさ) ただいま帰ってまいりました。

**********

あさ) 千代~! ただいま~。
ふゆ) ほんまええ子にしてはりました。
あさ) そうか。会いたかったんやで~。
うめ) おあさ様。ひとまずお着替えを。
    奥様に、ご挨拶とお土産と。
あさ) そうや。そうだした。
榮三郎) お姉さん、お帰りやす。ちょうど今、
     お兄ちゃん出ていったとこだすわ。
あさ) 旦那様が?
榮三郎) へぇ。
     何でも、五代様が、大事な用がある言うて。


**********

友厚) 単刀直入に申し上げます。
    私は、あささんを…。
    東京にお連れしたいんです。
新次郎) 東京に?
友厚) はい。
あさ) へ? うちが、東京に?


**********

正吉が亡くなり、代替わりした朝が、やってきました!
前より少し凛々しくなったように見える榮三郎。そして
前よりパワーアップしつつあるあさの、新たな決意…。
今井の父や母が自分を心配してくれていた気持ちも、
ようやく分かってきたあさですが…同時に、お家のた
めやお金のためだけではなく、働くことが好きな自分、
商いが好きな自分に、ようやく気付くのでありました。
今さらジローサブローなお話ですが…いろいろ気付く
のが遅いというのが、ヒロインの特権(?)ですからw

千代を九州に連れていくことは頑として反対してみせ
たよのさんですが、正吉の代わりにあさを助けていく
つもりのようです。あの大きな招き猫は、今や正吉の
化身、お金を、幸せを招く守護神、招き父さんなのか、
招き猫と会話するよのさんがかいらしくて、愛おしい。

今日一番の萌えは、雁助からの手紙を、少女のよう
に足をブラブラさせながら嬉しそうに読んでいるうめ
の、恋心ダダ漏れシーン。かいらしいわぁ。うめと雁
助の大人の恋、スピンオフでいいから成就させたい。

亀助のライバルかと思われた八っちゃんは、既婚者
と判明。弥七が追いかけた男は八っちゃんではなさ
そうだけれど、もう一人の謎の男の正体が気になり
ます。ところで、八っちゃんの中の人は、韓国人のモ
デルさんとの事。その方のTwitter、ブログはこちら↓
JEFFI・Twitter JEFFI・ブログ

久々の五代と新次郎のツーショットは、新次郎がざ
ん切り頭になってからは、イマイチ迫力が足りない。
とはいえ、男同士に火花は、以前より静かながらも
パチパチと大きくなっているような…。来週はあさが
東京に行くようですが、金八先生にしか見えないあ
のお方も登場するようだし、今から楽しみです~♪


「あさが来た」関連ブログはこちらから↓
「あさが来た」関連ブログリスト

●「あさが来た」HP


ランキングに参加しています。
ポチっとしていただけると、嬉しいです♪


にほんブログ村


連続テレビ小説 あさが来た Part1 (NHKドラマ・ガイド)/NHK出版
¥1,188
Amazon.co.jp

NHK連続テレビ小説 あさが来た 上/NHK出版
¥1,404
Amazon.co.jp

広岡浅子 明治日本を切り開いた女性実業家 (星海社新書)/講談社
¥929
Amazon.co.jp

文庫版 小説 土佐堀川 広岡浅子の生涯 (潮文庫)/潮出版社
¥734
Amazon.co.jp