「マッサン」第139回~どうかしてる・・・スーパードウカと三級酒の巻 | 日々のダダ漏れ

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「マッサン」 第139回
第24週 「一念岩をも通す
どうかしてる・・・スーパードウカと三級酒の巻


1948年(昭和23年) 10月

戦争が終わって3年。
穏やかな日々が続いています。
近頃エリーは読書に夢中で、
マッサンがプレゼントしてくれた洋書を、
家事の合間に読みふけっています。

エマは25歳になりました。
マッサンの取り引きが縁で、
2年前に、
進駐軍の現地職員に採用されました。
翻訳や英文タイプ、
時には、通訳として頑張っています。

そしてマッサンは、
粛々とウイスキーを造り続けています。
昭和9年に初めて仕込んだ原酒は、
戦火をくぐり抜け、
熟成15年目を迎えていました。

統制経済の下、
一本1300円するドウカは、
一般にはあまり売れていませんが、
進駐軍との取り引きは順調で、
工場の経営も安定しています。


政春) 「配給公團(だん)廃止へ」。ついに来たか。
    わしゃこの時を待っとったんじゃ。
    いや~腕が鳴るのう。
俊夫) ほうですのう。


**********

日本は、
自由化という大きな節目を迎えています。
これまで、ウイスキーの価格は、
政府が決めていましたが、
来年春からは、各メーカーが、
自由に決めて販売してよい事になるのです。
マッサンは、これを、
絶好の機会と考えていました。


政春) 味もスモーキーフレーバーも、
    ますます深みを増しとる。
俊夫) ハッハハ! 
政春) いよいよこの15年もんが、
    日の目を見る日が来るのう。
俊夫) 新しいウイスキーの名前、
    早よ考えんにゃいけまへんの。
政春) スーパードウカはどうじゃ?
俊夫) スーパードウカ?
政春) ああ。今までのドウカより、はるかにうまい、
    スーパーなウイスキーじゃ。
俊夫) よがんすのう! スーパードウカ!
政春) ああ。値段は一本780円じゃ。
俊夫) えっ…780円!? いや、ドウカが
    一本1300円じゃのに、15年物を780円…。
政春) わしゃ常々、一人でもようけの日本人に、
    味わってもらいたい思いよった。自由化に
    なりゃ、ようやくその時が来るんじゃ。
俊夫) じゃけど、一本780円で売ったんじゃ…。
政春) いや…赤字にさえならんかったら、
    わしゃ儲けはええ。これまで、海軍や進駐軍と、
    取り引きを続けてきたおかげで、うちには多少
    の蓄えもある。
俊夫) お坊ちゃま、お気持ちは分かりますがのう…。
政春) 俊兄…わしにはウイスキーしかなぁ。
    ウイスキーで、傷ついた日本の
    復興の役に立ちたいんじゃ!
俊夫) いや、じゃけど…。

**********

マッサンは、
町の復興にも惜しみない協力をしていました。


小林) 町役場の小林です。
    この度はまことにありがとうございます。
政春) いやいや…役場や、余市の町の人らには、
    いつも世話になっとりますけん。
    さあ皆さん、どうぞ!


戦争で樺太を追われた人々や、
身寄りをなくした復員兵などを、
住み込みで雇い入れる事にしたのです。


熊虎) みんな、ちょっとの間だが、ここをわがんちと
    思って、ゆっくりしてくれ。
一同) ありがとうございます。お世話になります。
熊虎) ああ、ご苦労さん。
エリー) こちらで、お願いします。
熊虎) ああ、ゆっくりしてくれ。
男性) お世話になります。
子供) 母ちゃん、布団、ふかふかだ!
女性) よかったな~。
エリー) 必要なものがあったら、言って下さいね。
女性) ありがとうございます。


**********

俊夫) 仕事のいろはも分からんもんを
    ぞろぞろぞろぞろ…。
    現場で往生するのは工場長のわしですで。
政春) わしも一緒に教えるけん。
俊夫) 真面目に働いてくれりゃええんですがのう。


ところが、俊夫の心配は、
いい意味で裏切られました。

何もかも失った人々は、
感謝を込め、一生懸命に働いてくれました。


**********

そして、仕事を終えた人々は…

(カレーライスを配る熊虎、ハナたち)
ハナ) どうぞ!
子供) ありがとうございます。頂きます!
熊虎) いっぱい食え。
エリー) 熱いから気をつけて。
子供) 頂きます!


**********

政春) これ、わしからの差し入れですけん、
    えかったら飲んでつかぁさい。
男性) いやいや、そこまでしてもらう訳には…。
男性) ドウカウイスキーなんてもったいねえ。
    高級品だべ。
男性) 自分たちは、三級で十分であります!
男性) 酒は、飲み慣れた酒が一番です。
男性) 毎日、これだけはやめられなかった。
男性) 戦地にいた、自分たちもそうでした。

(笑い声)
政春) まあまあまあ…。ここに置いときますけん、
    遠慮せんでつかぁさい。遠慮せんと!
一同) ありがとうございます!


**********

(ドアが開く音)
福田) 失礼します。社長、あの、大阪の、
    出資者のお二人が…。
政春) え?
福田) 来られてます。


**********

野々村) 札幌の百貨店の、創業記念式典に、
     呼ばれましてね。
政春) ええ。
野々村) どうせならと、2人して、足を伸ばして、
     寄らせてもらいました。
政春) ああ…どうぞ! 連絡もらえりゃ、お迎えに…。
渡) 抜き打ち検査や。また何ぞ、妙なこと、
  たくらんでへんか、確かめに来ましたんや。
政春) いや、わしゃ、そがな…。
渡) ハハハッ…冗談やがな。ハハッ!
  おっ、おお! エリーちゃん、
  相変わらずべっぴんさんでんな。
エリー) ありがとうございます。
     すいません、失礼します。
渡) すんませんすんません。おおきにおおきに。
エリー) じゃあ…ごゆっくり。
渡) はい。ハハハッ…。ハハハ。
  三級の、ウイスキーや。自由化したら、 
  これからますます売り上げ伸ばしよる。
野々村) 亀山さんにも是非、三級酒を、
     造って頂きたいんです。
政春) うちで三級酒を?
野々村) 来年の春には、ウイスキーの配給が
     終わるいう噂をご存じですか?
政春) はい。
渡) 自由化になったら、間違いなく、三級酒の安売り
  競争が始まる。進駐軍との取り引きかて、いつ打
  ち切られるか。
政春) いや…ちいと待ってつかぁさい。これは、ウイ
    スキーとは違います。うちで造っとるウイスキー
    は、原酒しか使うとりません。じゃけど三級酒は、
    原酒の割合が5%未満と、法律で定められとる。
    つまり、ほとんど原酒が入っとらん、まがい物な
    んです。
渡) 相変わらず世の中見てへん男やな~。
野々村) 今の日本で、そんなに高価な、
     一級ウイスキーを買う余裕のある者が、
     どれだけいてます?
政春) わしゃ、15年物の本格ウイスキー、
    スーパードウカを、日本中の人に。
渡) 何がスーパードウカや。
  お前な、誰のためにウイスキー造っとんねん。
政春) いや…。
野々村) 戦後復興にしのぎを削るこの日本で、本物
     とか、まがい物とか、そんななまやさしい事は
     通用しません。生きるか死ぬかです。
渡) 四の五の言わんと早いこと、
  三級ウイスキー造りなはれ。これは命令や!


**********

出資者に突きつけられた難題に、
頭を抱えつつ、マッサンは、
三級ウイスキーを飲んでみる事にしました。


政春) はあ…。どうじゃ?
俊夫) 言葉は悪いが、
    ただ酔えりゃええいう酒ですの。
政春) いや~こがぁなもんをウイスキーじゃ
    言う奴は、詐欺師じゃ。
俊夫) へじゃが、会社を続けていくためにゃ…。
政春) 分かっとる。じゃけど、わしまでこがぁなもん
    造ったら、日本はまた、イミテーション時代に
    逆戻りじゃ。
俊夫) ほうじゃのう…。

(ドアが開く音)
エリー) マッサン! 大変!
悟) 政春叔父さん、お久しぶりです。
政春) え…?
悟) 悟です。
政春) あの悟か?
悟) 岡崎悟、帰ってまいりました!
俊夫) ええ~っ!?


出征以来、消息不明だった、
甥っ子の悟が、帰ってきたのです。
信じられない再会に、
ただただ驚く、マッサンとエリーでした。


**********

ドウカが一本1300円じゃのに、15年物のスーパードウ
カを780円で売るなんて、どうかしてる! わしゃ、儲け
はいらないなんて、どうかしてる! 散々迷惑かけてき
た出資者のいうことが聞けないなんて、どうかしてる!

どうかしてるのオンパレード、あれから3年のマッサン。
いきなりの行儀の悪さというか、態度の悪いエリーの
姿にもガッカリ感マックス。ずっと行儀の悪かったエマ
ならまだしも、アラフィフのエリーがあんな姿なんて…。
とはいえ、エマの発音が格段に良くなっていたのには
ホッとしたけれどw 木南晴夏・エマは、ちびエマちゃん
に顔が似てるかも~。やっぱり、子役は頑張って大人
の役者に似ている人を探しておくべきだとつくづく思う。
「デート~恋とはどんなものかしら~」で、大人の役者
にそっくりの子役を使うことでの、ドラマ上の説得力を
見せつけられると、役者が似ているだけで、人はその
連続性をかなり濃厚に脳内補完ができるのだなあと。

そして、今更ながら、エマと一馬のつまらない恋バナ
よりも、もっと早くに悟君を出しておくべきだったと思う。
札幌の大学にいた設定なのに、子供の頃しか姿を見
せていないせいで、悟への思い入れのなさといったら
…ナレーションでいきなり「消息不明だった」とか言わ
れても、心配していた様子もなかったしね…。つくづく
エリー以外の家族にはやさしくない男、マッサンだよ。

今日のツッコミセリフの一番はマッサンのこのセリフ。

こがぁなもんをウイスキーじゃ言う奴は、詐欺師じゃ。

詐欺師が詐欺師言うた~!!(爆)
いやいや、主人公をこんな風に思わせないでよって、
ホント思う。渡にまで、妙なことたくらんでないか抜き
打ち検査に来たと言われてるし。冗談だといいつつ、
まったく冗談に聞こえないっていうのも何だかねぇ…。


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