゛海街diary”の梅酒&梅ジュース | 日々のダダ漏れ

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グレーテルのかまど (6月14日放送)
“海街diary”の
梅酒&梅ジュース


日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース


6月、枝にたわわに実る果実といえば、そう・・・梅。
日本では、昔から、梅干しや梅酒を手作りする事
を、「梅仕事」と呼んできました。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

そんな私たちにとって、馴染み深い梅が登場
する
こんなお話、ご存じですか?

人気漫画家吉田秋生さんの海街diary。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

大勢で梅を収穫したり、年代物の梅酒を楽しんだ
する風景が、活き活きと描かれています。今日
は、
その作品を通して、梅仕事が取り持つ、家族
の姿
見つめます。

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2006年に連載が始まった漫画、海街diary。
鎌倉の海と緑豊かな街を舞台に、四姉妹の、
のびやかな生き方が、多くの反響を呼び、
「マンガ大賞2013」を受賞しました。

その中で、梅は、幾つもの場面で登場します。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

三女が、
床下に保存している梅酒を末っ子に見せるシーン。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

これが去年でこっちがおととし。
奥のは
おばあちゃんがつけた10年モノのビンテージよ。

姉妹が暮らす、家の庭に、古い梅の木がありまし
た。姉妹たちを育てた祖母は、毎年、梅が実る季
節になると、梅酒を作っていたのです。

厳しいけれど、物知りで、
いろんなことを教えてくれたという祖母。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

彼女が亡き後も、毎年花が咲き、実をつける梅が、
季節の訪れを感じさせてくれました。
花も木も、生きてるものはみんな手間がかかる。
だからこそ、実をつけたときの喜びがある。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

そんな、祖母の教えを心にきざみ、姉妹たちは、
毎年梅酒を作ってきました。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

祖母が、梅酒と共に姉妹に残してくれたものとは、
一体どんな事だったのでしょう?

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

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海街diaryに登場する仲の良い姉妹たち。でも、
この一家の事情は、ちょっと複雑です。長女・幸
(さち)、次女・佳乃(よしの)、三女・千佳(ちか)、
そして、四女・すずの四姉妹。実は、末っ子のす
ずは異母姉妹。15年前、三人の娘を置いて家を
出て行った父が、他の女性との間にもうけた子
供なのです。父の死をきっかけに、三姉妹は、中
学生のすずと一緒に暮らすことになります。そん
な四人が、互いに戸惑いながらも、家族になって
いく姿を描いた描いた物語が、海街dairyです。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

すずは、やってきてすぐ、この家で大切に守られ
ている、祖母の梅酒、そして梅の木について教え
られます。姉妹は、次の梅の季節には、新しくや
ってきたすずの為に、梅ジュースを作ってあげる
と、約束するのです。そしてやってきた梅の季節。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

へーっ、梅の実ってこんなふうになってんだ―
いーから手動かせ


すずも参加して、賑やかな梅の収穫です。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

こうして、一家の梅仕事には、
すずの為の梅ジュースも加わったのです。

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祖母から三姉妹、そして、末っ子のすずに受け継
がれた梅仕事。そもそも、日本の家庭では、自家
製の梅干しや梅酒を作るのは、よく見られる光景
でした。季節のおとずれを家族で実感する大切な
行事です。

関東でも有数の梅の産地、神奈川県、小田原市。
梅農家の穂坂さんのお家でも、青梅の収穫の真
っ最中。小学2年生の春菜ちゃんは、毎年、この
梅仕事を楽しみにしています。長年梅を育ててい
るお祖父ちゃんから教わりながら梅を採ります。
一家総出の収穫。この日は30kgも梅が採れまし
た。家の床下には、毎年作ってきた梅酒が眠って
います。春菜ちゃんが生れる前、10年以上も前の
梅酒もありました。濃厚な飴色が、長い歳月を感
じさせます。この日作るのは、梅酒と梅ジュース。

梅の扱い方を教えてくれるのは、お祖母ちゃん
光子さん。保坂家代々の作り方を教えます。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

梅の味を出やすくするために、串やフォークで
穴を開けるのが、穂坂さん流。へた取りをする
光子さんの隣で、春菜ちゃんもお手伝い。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

Q.何歳からやってるの?
春菜) わかんない。
光子) わかんないね。小さい頃からやってるね。
    自然とね、この子のひいおばあちゃんがや
    ってたりすると、順番にわたしが自然とやる
    ようになって、それからまた自然と娘に行っ
    て、孫と今度一緒にやるようになって、代々
    というか・・・

光子さんが、この家にお嫁に来たのは、昭和47年。
梅仕事を教えてくれたのは、姑のマツ江さんでした。
やがて子供が生まれ、梅仕事は、子供たち、そして、
孫たちへと繋がっていきました。マツ江さんは、1年
前に亡くなってしまいましたが、この家では、こうし
て代々、梅仕事が受け継がれてきたのです。
夏が近づくのを感じながら、庭の梅をもいで、家族
で梅仕事。なんだかとっても、豊かな時間ですね。

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【Tea Break】 いろんな梅スイーツをご紹介。

●まずは、「梅ゼリー」

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

この透明感と、フルフル感が、
何とも爽やか。


●「梅の甘露煮」、なんていうのもあるわね。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

果肉の食感と甘酸っぱさが絶妙なのよ。


●そして、忘れちゃならないのが、「梅ジャム」

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

パンやクラッカーに載せて、すっきり、爽やか。
梅ジャムは、ジュースを作った後の梅を使え
ば、簡単に作れちゃうの。

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物語の中で、もう一つ、親子の関係が描かれた
こんなシーンにも、梅が登場します。

13年前に再婚し、家を出て行った三姉妹の母親
が、突然、祖母の七回忌に訪ねてきます。長女
・幸は、複雑な想いを抱えながら、祖母の墓参り
に行く母についていきます。
そして、祖母の墓前で、母がこう呟くのです。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

私、
とうとうお母さんの望むような娘にはなれなかった。
ごめんね。


日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

そうか
この人も“娘”だったんだ。


日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

私たちの母親だけど、その前に、
おじいちゃんとおばあちゃんの娘なんだ。

そして・・・

そういえば、毎年梅酒作ってるんだって?
おばさん感心してたわよ。上手に作るって。
おばあちゃんの梅酒、おいしかったわ。
毎年仕込むの手伝わされて大変だったけど、
あれが終わると、ああ夏がくるなって感じだった。

そんな母に長女は、二つの梅酒を手渡します。
それは今年、すずたちと作った梅酒と、祖母が
残した最後の梅酒。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

母は、懐かしそうに、また、嬉しそうにその
梅酒を見つめ、大事に飲む、と言うのです。

子供たちを残し、遠く離れて暮らす母の心
にも、梅の思い出は、ずっと残っていました。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

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梅の香りがじわ~っと染み出した梅ジュース
と果肉たっぷりの梅ジャムは、爽やかさ満点。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

夏の訪れを待ちながら、
季節の恵みを味わってみて。

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海街dairyの姉妹たちが、賑やかな梅仕事を終え
た後、ちょうど頃合いに仕上がった梅ジュースを
注いでいるのは、すずでした。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

一緒に梅仕事を終えたすずは、いつのまにか、
家族の中に溶け込んでいます。

日々のダダ漏れ-海街diaryの梅酒&梅ジュース

小田原の穂坂さんの家では、お祖母ちゃんの
光子さんが、1週間前に作っておいたジュース
を注いでくれました。甘酸っぱい、梅ジュース。
この味わいと共に、家族で季節を感じ、梅仕事
を行う喜びが、受け継がれていく。
それは、かけがえのない、幸せの風景です。


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とても大好きな漫画家さんで、とても大好きな漫画
の中に出てくる、「梅酒&梅ジュース」のお話だった
ので、いつにもまして嬉しい回でありました(*^。^*)

何より、梅は、実家の庭にもあって、毎年梅干しを
送ってもらっていたりするので、とても身近なお話。
とはいえ、いわゆる「梅仕事」を手伝ったことのない
娘だったので、ちょっとは手伝えばよかったかなあ
なんて、今更ながらちょっと反省したりする無精者。
それどころか、手間のかかる梅仕事の成果だけを、
ごっそり持ち帰るという梅ドロボーな娘なわけで・・・。

梅酒もね、ずっと「いらなーい」とか言っていたのに、
何年モノかの梅酒の味を覚えて、これまたごっそり
持ち帰るという悪行ぶり。ホント、実家の両親には
頭が上がりません。梅仕事の回を見てしまったし。

でも、本当に、心から、梅の有難さが身にしみまし
た。梅は日本の宝。梅仕事もまた、日本の宝だと。


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