「あまちゃん」第51回~妬んで、恨むのが、健全な女子! | 日々のダダ漏れ

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「あまちゃん」 第51回
第9週 「おらの大失恋」
妬んで、恨むのが、健全な女子!
 
 
<天野家>
春子) アキ? 朝ご飯持ってきたよ。
アキ) 要らねえ。
春子) 「要らねえ」って、
 おなかすいてんでしょ!?
アキ) 要らねえ!
春子) ああそう! 
 じゃここ置いとくから、
 勝手にしなさいね。ママもう知らない。


(ベッドから起き上がり、戸を開けるアキ)
(朝ごはんの載ったトレーに手を伸ばす)



(見ている春子)





アキ) 要らねえったら要らねえ!

**********
 
お座敷列車の運行日まで、あと2日。
北鉄および観光協会は、
最大のピンチを迎えていました。



<観光協会・事務所>
電・ヒロシ) 大変申し訳ございません。
 海女のアキちゃんの方が、体調不良で。
 そのかわりあの…トシちゃんの、
 そっくりさん、が来ます。はい。
電・菅原) 払い戻し!? 
 あららら…。
電・ヒロシ) えっ、キャンセル!?
 キャンセルのキャンセルはできませんが。


**********
 
<駅舎>



(トシちゃんのそっくりさんの
 写真を見る大吉)
大吉) この人、何ができんの? 
 トシちゃん以外に。
吉田) マッチもやった事あるって
 言ってました。
大吉) (ため息)
吉田) しょうがねえでしょう!?
 誰もつかまらなかったんだから!
 ユイちゃんトシちゃんで、
 いくしかねえでしょう!
(ヒロシが来る)
ヒロシ) 悲しいお知らせです。
大吉) その顔で明るいニュース
 持ってきたら動揺する。
ヒロシ) キャンセルの電話が、鳴り
 やみません。現段階で、全座席数
 の三分の一がキャンセル。
大吉) キャンセル待ちのお客さんに、
 回せばよかろう。
ヒロシ) それが、キャンセル待ち
 のお客様でも、キャンセル待ちを
 キャンセルされるお客様の方が多く、
 キャンセル待ちの、キャンセル待ちの、
 おキャンセル…。
吉田) 「おキャンセル」。フフフッ。
大吉) だから、アキちゃん
 じゃないと駄目なんだよ。
吉田) トシちゃんじゃ駄目か…。

(ヒロシを手招きするユイ)

**********
 
<喫茶リアス>
(ユイとヒロシが来ている)
春子) だから、私が言っても
 聞かないんだって。
ユイ) おばさんは聴きたくないんですか?
 アキちゃんの歌、「潮騒のメモリー」。
春子) まあ、いやいや歌われてもね。
 聴きたくないっていうかさ。あんた達が
 ちゃんと仲直りして、で、堂々と、楽し
 そうに歌うんだったら、聴きたいかな、
 おばさんも。
(出て行くユイ)
(後を追うヒロシ)

**********
 
<天野家>
アキ) 夏ばっぱ、
 干し芋もらうよ。夏ば…。
(板の間にユイがいる)



ユイ) やろうよ、お座敷列車。
 ごめん、こういうの最後にするから…。
 お互い言いたい事言い合おうよ。



アキ) 言いでえ事なんか、ねえ。


 
(逃げるアキ)
ユイ) アキちゃん! アキちゃん!
(追いかけるユイ)
アキ) やめてよ! 
 今からおら、干し芋食うんだ!
ユイ) アキちゃん!
 
**********
 
<駅舎>
(ヒロシが種市を待ち伏せしている)
ヒロシ) ちょっと待てよ。
種市) お兄さん…。
ヒロシ) いいがら来い。
種市) 何すか? ちょ…。


**********
 
<天野家>
(夏が、玄関の前を行ったり
 来たりしている)
春子) 何してんの?
夏) シ~ッ!
春子) えっ、何?
夏) ユイちゃんが来てる。
春子) えっ!
夏) 邪魔すんなよ、
 ナーバスになってっから。
 なっ! じゃあ…。
春子) ちょ…どこ行くの?
夏) シ~ッ!

(春子に荷物を預け、立ち去る夏)

**********
 
<板の間>
ユイ) 悔しかったの!



 ユイ) アキちゃんと知り合うまで、
 負けた事なかったんだよ、同世代
 の女の子に。アキちゃん面白いし、
 一緒にいて楽しい。けど…周りが
 「アキちゃんアキちゃん」ばっかり
 だと、何か複雑っていうか…。
 ごめんね、器が小さいだよきっと。 



ユイ) 種市先輩のこともそう。
 アキちゃんに彼氏ができるって
 想像しただけで…。なんか、
 ムカついたっていうか…。
アキ) じゃあユイちゃん、種市先輩
 のこと、別に好きじゃないの?
ユイ) よくわかんない。
アキ) おら本当に好きだったんだよ。
 今でも好きなんだよ。
ユイ) ごめん。だから、一度は
 断ろうとしたんだよ。でも…。
アキ) 何?
ユイ) 東京に彼氏がいるっていいなって。
 東京の彼氏と、遠距離恋愛したかった
 だけなんだ。



ユイ) いや、違う違う違う! 
 まだ嘘ついてる!
 だから要するにやなんだよ! 
 アキちゃんと同等か、私の方が
 上じゃないと気が済まないの! 
 そういう性格なの…。
 
**********
 
(表で話を聞いている春子)
 
**********
 
<板の間>
アキ) そっか。ユイちゃんは、
 そんな風に考えてたんだな。
ユイ) ごめん。



アキ) おら、長え夢から
 覚めたような感じだ。



ユイ) …夢?
アキ) んだ。こっちゃ来てから、いいこと
 続きだったべ? 「アキちゃんアキちゃん」
 って、みんなに可愛がられて…。だから、
 種市先輩が、ユイちゃんを好きだって
 いた時も、悔しくて、頭にきた。ユイちゃん
 の事、恨んだし、妬んだし、地獄に落ち
 ればいいと思った。バカだな…。普通に
 考えだら、おらとユイちゃんでは、雲泥の
 差があるのに、そんな事も忘れるぐれえ、
 おら、調子に乗ってたんだな。もう覚めた。
 おらぁ、なんも変わってねえ。所詮は、
 地味で暗くて、向上心も…。あれ?  
 地味で、暗くて、向上心…。

 
ユイ) どうしたの?
アキ) 昔ママに言われだの。
 地味で、暗くて、向上心…。
 あと、何だっけ? 思い出せねえ。
春子) 思い出さなくていい、そんなの!



アキ) ママ…。


春子) アキはもう地味じゃないし明るい
 し、向上心も協調性もあるんだから!
アキ) あっ、協調性だ!



春子) もういいから!
 あのね、男取られたら、
 悔しいのが人間!
 妬んで、恨むのが、健全な女子!




春子) もっと、
 ユイちゃんと張り合えばいい。
 喧嘩すればいい! 
 男だって取り返せばいい!
 地獄に落とせばいい!
 あんたたち何にも変わらない。
 2人とも可愛いし、2人ともバカだし、
 2人とも子どもなんだから!



春子) いらっしゃいユイちゃん。
 何かおなかすいたね!
 何か作るわママ!


**********
 
<観光協会>
(ヒロシや種市たちが、看板を作っている)



**********
 
<天野家>



アキ) 電車間に合う?
ユイ) うん。それよりどうする?
 あさって。お座敷列車。どうしても
 嫌ならいいよ無理しなくて。
 でも学校にはおいでよ。
 卒業式だよ明日。来なよ、絶対。

(ピースサインを下に向けて、
 前に突き出すユイ)


(アキも同じ形を作り、ポーズを決める2人)



(頷き、帰っていくユイ)

**********
 
<観光協会>
ヒロシ) せ~の、よっ!
菅原) よし、出来た!

(拍手)
(看板を眺める一同)



ヒロシ) じゃあ、飾りますか!
菅原) うん!
栗原) え~? 明日の朝にしませんか?
種市) …っていうかもう、だいぶ朝ですけど。
菅原) もう朝だ。

(笑い声)
栗原) あっ、顔が…。
種市) 顔、ヒゲみたいになってますよ!




菅原) 嘘。おかしいか?

**********
 
(朝、駅を出て、道を行くアキとユイ)
(立ち止まるアキ)
ユイ) どうしたの?



アキ) ユイちゃん、おら、やる。
ユイ) え?
アキ) お座敷列車、やるわ。
 「潮騒のメモリー」、歌う。
ユイ) じぇじぇ~!



(駆け出すアキ)
ユイ) えっ? アキちゃん!



(ビルの壁に、潮騒のメモリーズの
 大きな看板がかかっている)
ユイ) うわ~。
 
それは、足立ヒロシ君と、
種市先輩が中心となって、
夕べ徹夜で作った看板でした。




アキ) やんねえ訳に、いかねえべ。
ユイ) うん。
(自分の似顔絵が描かれた看板
 を見つめる、アキとユイ)
 
**********
 
<高校>



種市) 僕たち卒業生は、母校で学んだ
 技術と、不屈の南部ダイバースピリット
 を胸に、社会へ羽ばたいていきます。
 磯野先生、3年間、
 ありがとうございました!
一同) ありがとうございました!
磯野) うっ…ありがとう! 
 卒業しても遊びに来いよ。
 …って毎年言ってるけど、
 誰も来ねえ! あ~!
(歓声)
(廊下から見ているアキ)
(種市と目が合い、慌てて逃げる)
種市) 天野!
(足を止めるアキ)
種市) いがった。
 もう、会えねえかと思った。
(種市を見るアキ)
アキ) 卒業、おめでとうございます。
種市) うん。ありがとう。
 あど1年…頑張れよ。
(手を差し出す種市)

 
(種市の手を見るアキ)
アキ) きたねえ!



種市) えっ? あっ…これは、ごめん。
(手にペンキがついている)
種市) 取れねえなこれ…。
アキ) ありがとうございました。先輩!
(手を差し出すアキ)
種市) おう。







(握手をし、微笑み合う2人)

**********
 
<駅舎>
電・水口) ええ。ええはい。
 明日9時からです。一応、席はキープ
 してありますんで、太巻さんにもそう
 お伝え下さい。はい、地元のローカル
 番組のカメラが1台。それだけです。
 僕もビデオ回すんで送りますよ。
 いや~2人ともキャラはいいんで、
 問題は歌ですね。歌唱力が…。
 可能性ですか? 
(水口の電話を聞いているユイ)
電・水口) 今のところ、五分五分ですね。



水口) いや、母親のガードが堅くて…。
 なまってる子の。海女さんの方です。


**********
 
うんうん。ユイちゃんは正直に自分の気持ちを
アキに話した。エライエライ。ちゃんと、嘘つか
ないように、本当なら隠しておきたい本音をちゃ
んとアキに伝えた。自分でもわかっているよう
に、器が小さいし(でも若いんだから当たり前)、
自分が一番じゃないと嫌っていう厄介な性格。
でも、そういう女の子って、きっとたくさんいる。

そして、アキもまた、調子に乗っていた自分に
気が付いて目が覚める。そして春子に言われ
た言葉も思い出す。それは、春子にとっては、
母として未熟な自分が吐きだした言葉で、もう
思い出してほしくない「親が子に与える呪いの
言葉」だったのだと思う。同じような間違いをし
てしまう親も多いだろうけど、親が子供に言う
マイナスの言葉って、結構子供のトラウマに
なってしまうんだよね、親が思うよりもずっと。

その春子も、親として日々成長していて、いい
こと言うし。2人でもっと張り合って、喧嘩して、
とことんぶつかり合えばいいんだよね、ホント。
だって、2人とも可愛いし、バカだし、子供なん
だもの! だってみんなまだ子供なんだから!
ものわかりよくなんて出来ないし、間違えるし、
なんでそんなこと・・・ってこともやってしまう。
悔しがって、妬んで、恨むのが、健全な女子!
ちゃんとそれを自覚して、発散して、溜めこま
ないで、消化していくことが大事なんだと思う。

言いたいことを言わずに飲み込んで、わかっ
たような顔をして、空気を読んだつもりになっ
て、適当な関係を続けていくより、喧嘩しても
ちゃんと本音でぶつかりあえる関係のほうが
好き。アキはもちろん、ユイも、正直で潔くて、
好き。嘘がつけなくて、不器用な種市先輩も。
(福士蒼汰君の手が凄く綺麗で、ドキドキw)


2015年の再放送時の感想はこちら↓
あまちゃん日記(51)~第9週「おらの大失恋」
 
2023年の再放送時の感想はこちら↓
第51回~第9週「おらの大失恋」

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