第二夜
御濃） まさか御長は、光秀殿のことを・・・
信長） バカをもうせ。感謝を伝えただけじゃ。
御濃） わざわざ着物を着がえて？ 念入りに化粧を
整えて。それは女が恋する相手にすることです。
信長） もう、男に心を委ねようなどとは思わぬ。
御濃） ともかく、光秀殿だけはお止め下さりませ。
信長） それほど想うなら、
その手で光秀を繋ぎ止めてみよ。
御濃） しかし・・・私は、秘密を抱えた織田信長の妻。
信長） 本気で想いを遂げたくば、道はあるはず。
信長） この先、わしも光秀も、生きるか死ぬかの厳し
い戦が続く。命のあるまに、答えは出しておけ。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
信長） わしも信長を捨て、一人の女になれたら・・・。
どんなに楽か。
御濃） 女の大変さを知らぬから、言えるのですよ。
光秀） このカラクリを見ていると、時は刻一刻と流れ
光秀） このカラクリを見ていると、時は刻一刻と流れ
続けているのだと、改めて感じさせられます。
命という時は、儚きもの。
抱いた想いを実らせるため、我々は急がねば
ならぬと、強く思い入ります。
命という時は、儚きもの。
抱いた想いを実らせるため、我々は急がねば
ならぬと、強く思い入ります。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
半蔵） 重大な秘密を、
手の内に入れましてございまする。
手の内に入れましてございまする。
信長） 秘密とは？
半蔵） 武田信玄殿は病に臥され、
天界へと召されましてございます。
天界へと召されましてございます。
信長） なんと。信玄が！
半蔵） 我が死を知ることとなれば他国は一気に攻め
込むであろう。そう恐れた信玄殿は、自らの死
を秘密にしたのでございます。つまり、武田軍
を頼りとする将軍家も、浅井朝倉も、未だ信玄
殿の死を知りません。これにて、信長様の視界
は、一気に開けたものかと。
半蔵） 織田信長という武将は、天下統一の天命を、
込むであろう。そう恐れた信玄殿は、自らの死
を秘密にしたのでございます。つまり、武田軍
を頼りとする将軍家も、浅井朝倉も、未だ信玄
殿の死を知りません。これにて、信長様の視界
は、一気に開けたものかと。
半蔵） 織田信長という武将は、天下統一の天命を、
授かってるやもしれませんな。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
御市） 私にも、浅井長政の妻としての意地がござい
ます。私も一緒に・・・
長政） ならぬ。お前は道具として嫁いだ身。道具に
ます。私も一緒に・・・
長政） ならぬ。お前は道具として嫁いだ身。道具に
意地はいらぬ。わしの心は、わしだけのもの。
一人で静かに死なせてくれ。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
秀吉） 潔く、果てましたか。
御市） 女にとっては、ただ、薄情な死でございます。
秀吉） すべての男が、
女に薄情なわけではございません。
女に薄情なわけではございません。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
御市） ただ悔しいのは、長政殿は、一緒に死ぬこと
御市） ただ悔しいのは、長政殿は、一緒に死ぬこと
すらお許し下さいませんでした。嫡男・万福丸
だけを逃がし、女は信長に叩き帰すと。この世
は男のもので、女は利用する道具にすぎぬよ
うです。私は、女に生まれたことを恨みます。
だけを逃がし、女は信長に叩き帰すと。この世
は男のもので、女は利用する道具にすぎぬよ
うです。私は、女に生まれたことを恨みます。
信長） で・・・あるか。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
御濃） 意外にございました。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
御濃） 意外にございました。
まさか御市様をお許しになるとは。
信長） もうどうでもよくなった。長政は男の野心に
はやり、女などただの道具と、姉妹もろとも
捨てたのじゃ。
信長） もはやわしは、織田信長の理想に突き進む
のみ。女の道は御濃に任せた。
御濃） つくづく酷な方にございますね。
女に嫁いだ私が、耐えてこれたのも、
光秀殿を思い続けていられると思えばこそ。
それがよりにもよって・・・
信長） 何の話だ。
御濃） 光秀殿は御長のことを思うております。
さぞや嬉しゅうございましょう。
信長） バカを申せ。
御長などという女はこの世にはおらぬ。
おるのは、天命を受けた織田信長だけじゃ。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
御長と光秀は結ばれて・・・
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
御長） 光秀殿、何をもって、特別と言うておる？
信長） もうどうでもよくなった。長政は男の野心に
はやり、女などただの道具と、姉妹もろとも
捨てたのじゃ。
信長） もはやわしは、織田信長の理想に突き進む
のみ。女の道は御濃に任せた。
御濃） つくづく酷な方にございますね。
女に嫁いだ私が、耐えてこれたのも、
光秀殿を思い続けていられると思えばこそ。
それがよりにもよって・・・
信長） 何の話だ。
御濃） 光秀殿は御長のことを思うております。
さぞや嬉しゅうございましょう。
信長） バカを申せ。
御長などという女はこの世にはおらぬ。
おるのは、天命を受けた織田信長だけじゃ。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
御長と光秀は結ばれて・・・
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
御長） 光秀殿、何をもって、特別と言うておる？
答えてくだされ。
光秀） どうしても、申し上げねばなりませぬか？
御長） どうしてもにござります。
光秀） それは、御屋形様が、男ではないからに
ござります。女であるが故に、これほどの
ことを成し遂げてこられたのです。
御長） 気づいておったか・・・。いつからじゃ？
光秀） あるときから、もしやとは。それが確信に
変わったのは、あの夜にございます。
御長） これで、私達の関係は変わってしまうか？
光秀） 私は、
これまで通り織田信長にお仕えしたいと。
御長） 信長の話などしておらぬ。お前が抱いた
この女に何をしてくれるかと聞いておるの
だ。わしが背負った天命を、お前が背負う
覚悟を決めよとゆうておるのだ。
光秀） 天下は、人から譲り受けるものにはござい
ません。天命を受けた者が、己の力で勝ち
取るものにございます。
御長） ならば、お前のその手で、もぎ取って見せ
よ。信長が女であることを理由に、この寝首
を掻き切ってみせよ。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
本能寺にて、「敦盛」を舞う信長。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
光秀） 敵は、本能寺にあり！
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
信長） そう来たか光秀。
自らの手で天下をもぎ取りに。
とうとう男を見せたか。見事な答えだ。
もうこれで思い残すことなく、潔く果てられる。
光秀） 女は苦しからずだー！
女は苦しからず。急ぎ寺より退かれよ。
女は出ていかれよ。
信長） 光秀・・・
そうか、まことの答えはこれか。
信長から、解き放ってくれるのだな。
光秀！
光秀） 構うなー！ ゆけー！ 行けー！
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
秀吉） 光秀殿、御屋形様を殺めたとはまことか？
光秀） どうしても、申し上げねばなりませぬか？
御長） どうしてもにござります。
光秀） それは、御屋形様が、男ではないからに
ござります。女であるが故に、これほどの
ことを成し遂げてこられたのです。
御長） 気づいておったか・・・。いつからじゃ？
光秀） あるときから、もしやとは。それが確信に
変わったのは、あの夜にございます。
御長） これで、私達の関係は変わってしまうか？
光秀） 私は、
これまで通り織田信長にお仕えしたいと。
御長） 信長の話などしておらぬ。お前が抱いた
この女に何をしてくれるかと聞いておるの
だ。わしが背負った天命を、お前が背負う
覚悟を決めよとゆうておるのだ。
光秀） 天下は、人から譲り受けるものにはござい
ません。天命を受けた者が、己の力で勝ち
取るものにございます。
御長） ならば、お前のその手で、もぎ取って見せ
よ。信長が女であることを理由に、この寝首
を掻き切ってみせよ。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
本能寺にて、「敦盛」を舞う信長。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
光秀） 敵は、本能寺にあり！
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
信長） そう来たか光秀。
自らの手で天下をもぎ取りに。
とうとう男を見せたか。見事な答えだ。
もうこれで思い残すことなく、潔く果てられる。
光秀） 女は苦しからずだー！
女は苦しからず。急ぎ寺より退かれよ。
女は出ていかれよ。
信長） 光秀・・・
そうか、まことの答えはこれか。
信長から、解き放ってくれるのだな。
光秀！
光秀） 構うなー！ ゆけー！ 行けー！
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
秀吉） 光秀殿、御屋形様を殺めたとはまことか？
光秀） そうだ。織田信長は死んだ。
秀吉） なにゆえ？
光秀） 信長様をお守りするため。
秀吉） お守りするため？ して、天下はどうなる？
光秀） しったことか。織田信長を亡き者にする事
で、それがしの役目は終わった。
秀吉） これからどうする？
光秀） この世に未練はない。
秀吉） ならば、武士の情けじゃ。
望みを叶えてしんぜよう。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
家康） ようやくお目覚めになられましたか？
信長） 家康・・・
家康） ずいぶん長い間、朦朧と過ごしておられた
のでございます。おくつろぎください。
ようやく、一人の女に戻れたのですから。
家康） 幼き頃より、察しておりました。
（幼年期・回想） 信長（荒川ちか）と竹千代（鈴木福）
信長） 哀れな宿命は、お互い様か。
竹千代） 信長様の哀れな宿命？
信長） いつか、解き放たれる日が来ると、信じよう。
家康） あの言葉の謎を、追いかけたゆえにござい
ます。信長様が、私にとって、初めての恋に
ござりました。
信長） おくびにも出さず。たいしたタヌキじゃ。
光秀はどうしておる？
家康） おそらく、もうこの世には・・・
信長） 秀吉か。
光秀） 自ら謀反人の汚名を着て、織田信長をこの
世に亡き者とし、一人の女として生きられる
ようにと考えた時から、光秀殿は、秀吉殿に
討たれることも、覚悟の上でござった。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
半蔵） しかしながら、死んだとされる光秀殿の首が、
ないのでございます。
もしかすると、光秀殿は・・・
信長） 生きておるのじゃ。死んだとされるこの私が、
こうして生きているのだから。光秀も・・・
家康） お待ちくだされ。信長様が出歩くは危険にご
ざいます。私の方にてお調べいたしますゆえ。
信長） 家康殿・・・
織田信長は死んだのでございましょう？
一人のただの女として、
光秀を探しにまいります。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
その後信長の消息は知れず・・・
後編は、さすがに話が動いて、面白くなってきました。
光秀に心惹かれた時点で、どういう話になるのかは、
わかってしまいましたが・・・。本能寺の変が起こった
理由をそう描いたか～という感じ。秀吉も秘密を知っ
ていた。家康もわかっていた、というのがポイントでし
た。それぞれに、信長を愛していたと。そのへんは、
この手の話としては、当然の流れではありますが。
ただ、子供の頃の家康を演じた鈴木福君に「覗き」
をやらせちゃったのー？大丈夫なのー？と心配して
しまいましたｗ （別撮りしていれば問題ないのか？）
それにしても、全体的にイケメンが揃えてあるとはい
え、秀吉は男前すぎるだろーと思いつつ、イケメンだ
と、キャラの見方が変わってしまうなあと。お市が秀
吉に嫁ぎたいと言い出すのも納得してしまうというか。
観てる分にはイケメンのほうがいいのだけれど・・・。
光秀は今までのイメージとは逆に、男らしく、頼もしく
描かれていたし、今回のストーリー的には合ってるん
だけど。どうも、既存のイメージとのギャップが・・・。
あ、ただ、服部半蔵が、めちゃくちゃカッコよかった！
さすが佐藤浩市。忍びなのに、色気が半端ない！！
一夜を観た時点で既に書きましたが、二夜を観ても、
男性の「女信長」だ、というのが一番の感想。それに
尽きるというか・・・男性が、もし信長が女性だったら
こうあってほしいと思う信長像なんだなろうなあって。
子供の頃から嫡男として育てられている設定にして
は、メンタリティーが女女しすぎていると思ってしまう。
男女の恋愛はまだいいけど、どうも女性同士の関係
がしっくりこないというか、底が浅くて、面白みがない。
とはいえ、要は好みの問題なので、単純に私の好み
としてはちょっと違うかなあというのが正直な感想で。
それも、天海祐希という女優の資質に期待してしまう
故というか、彼女の魅力をもっと引き出してほしかっ
たという、それだけなのですが。たぶん、女性が描い
ていたら、もっとカッコいい、女としての苦悩も深く切
なく、ドラマチックな物語になったのではないかと・・・
天海信長が美しかっただけに、辛口になっています
が、天海信長を観られたことは、素直に嬉しかった！
女性は、カッコいい女性が好き、大好物なのです♪
秀吉） なにゆえ？
光秀） 信長様をお守りするため。
秀吉） お守りするため？ して、天下はどうなる？
光秀） しったことか。織田信長を亡き者にする事
で、それがしの役目は終わった。
秀吉） これからどうする？
光秀） この世に未練はない。
秀吉） ならば、武士の情けじゃ。
望みを叶えてしんぜよう。
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家康） ようやくお目覚めになられましたか？
信長） 家康・・・
家康） ずいぶん長い間、朦朧と過ごしておられた
のでございます。おくつろぎください。
ようやく、一人の女に戻れたのですから。
家康） 幼き頃より、察しておりました。
（幼年期・回想） 信長（荒川ちか）と竹千代（鈴木福）
信長） 哀れな宿命は、お互い様か。
竹千代） 信長様の哀れな宿命？
信長） いつか、解き放たれる日が来ると、信じよう。
家康） あの言葉の謎を、追いかけたゆえにござい
ます。信長様が、私にとって、初めての恋に
ござりました。
信長） おくびにも出さず。たいしたタヌキじゃ。
光秀はどうしておる？
家康） おそらく、もうこの世には・・・
信長） 秀吉か。
光秀） 自ら謀反人の汚名を着て、織田信長をこの
世に亡き者とし、一人の女として生きられる
ようにと考えた時から、光秀殿は、秀吉殿に
討たれることも、覚悟の上でござった。
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半蔵） しかしながら、死んだとされる光秀殿の首が、
ないのでございます。
もしかすると、光秀殿は・・・
信長） 生きておるのじゃ。死んだとされるこの私が、
こうして生きているのだから。光秀も・・・
家康） お待ちくだされ。信長様が出歩くは危険にご
ざいます。私の方にてお調べいたしますゆえ。
信長） 家康殿・・・
織田信長は死んだのでございましょう？
一人のただの女として、
光秀を探しにまいります。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
その後信長の消息は知れず・・・
後編は、さすがに話が動いて、面白くなってきました。
光秀に心惹かれた時点で、どういう話になるのかは、
わかってしまいましたが・・・。本能寺の変が起こった
理由をそう描いたか～という感じ。秀吉も秘密を知っ
ていた。家康もわかっていた、というのがポイントでし
た。それぞれに、信長を愛していたと。そのへんは、
この手の話としては、当然の流れではありますが。
ただ、子供の頃の家康を演じた鈴木福君に「覗き」
をやらせちゃったのー？大丈夫なのー？と心配して
しまいましたｗ （別撮りしていれば問題ないのか？）
それにしても、全体的にイケメンが揃えてあるとはい
え、秀吉は男前すぎるだろーと思いつつ、イケメンだ
と、キャラの見方が変わってしまうなあと。お市が秀
吉に嫁ぎたいと言い出すのも納得してしまうというか。
観てる分にはイケメンのほうがいいのだけれど・・・。
光秀は今までのイメージとは逆に、男らしく、頼もしく
描かれていたし、今回のストーリー的には合ってるん
だけど。どうも、既存のイメージとのギャップが・・・。
あ、ただ、服部半蔵が、めちゃくちゃカッコよかった！
さすが佐藤浩市。忍びなのに、色気が半端ない！！
一夜を観た時点で既に書きましたが、二夜を観ても、
男性の「女信長」だ、というのが一番の感想。それに
尽きるというか・・・男性が、もし信長が女性だったら
こうあってほしいと思う信長像なんだなろうなあって。
子供の頃から嫡男として育てられている設定にして
は、メンタリティーが女女しすぎていると思ってしまう。
男女の恋愛はまだいいけど、どうも女性同士の関係
がしっくりこないというか、底が浅くて、面白みがない。
とはいえ、要は好みの問題なので、単純に私の好み
としてはちょっと違うかなあというのが正直な感想で。
それも、天海祐希という女優の資質に期待してしまう
故というか、彼女の魅力をもっと引き出してほしかっ
たという、それだけなのですが。たぶん、女性が描い
ていたら、もっとカッコいい、女としての苦悩も深く切
なく、ドラマチックな物語になったのではないかと・・・
天海信長が美しかっただけに、辛口になっています
が、天海信長を観られたことは、素直に嬉しかった！
女性は、カッコいい女性が好き、大好物なのです♪
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