New Generation | RMC Music School

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2024 4月 日本に帰国しました。
お教室随時再開します。

先日、桑原志織さんのニューイヤーコンサートに行くことが出来ました。

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渡米前まで彼女のソルフェージュクラスを見ており、帰国した頃には
もうすっかりと日本の音楽界若手のホープに成長されていたのでした。
東京音楽コンクール、日本音楽コンクールという2大コンクールで両方受賞され、今は芸大の二年生に在籍されながら、すでに海外でも演奏活動を始められています。
きちんと演奏会に伺う機会がなかなかなかったので、今回このタイミングでお知らせを頂き伺えることをとても楽しみにしていました。
曲目は、モーツァルト ピアノコンチェルト第24番。
モーツァルトを若くして演奏するということはある意味非常に難しい事だと思います。
楽譜をそのまま弾くことは難しい事ではないのですが、だからこそ、「ありのまま」が表れる部分もありますし、モーツァルトという人の天才であるが故の作れない何か、
というものを表現するには演奏する方も熟成が必要なように思うのです。
まだまだ若い志織ちゃんはどのように演奏されるのかなと楽しみにしていました。
終わってみると、なんと上品な大人っぽい演奏だったことか...いい意味で私の想像する20歳の演奏とは全く違い、目をみはりました。素晴らしかった...
演奏が終わった後にはニューイヤーコンサートならでは、指揮者の飯森先生とのトークも少しありましたが、その際の受け答えも上品で立派で、思わず、飯森先生が「え?!まだ大学二年生なの?!大学院二年生じゃなくて?!」と聞き返してしまうほど。
私も自分の20歳の頃と思い返しても(私と比べてもしょうがないのですが!)こんなに洗練されていなかったなぁ... と、ただただ感心しきりでした。
そしてふと今の若い世代の人の事を思い浮かべていると
今年新成人の方々やその周りの世代で既に世界でも活躍している人がどれだけ多い事か。
たまたま先日の題名のない音楽会は「20歳の音楽会」と題し、それぞれの作曲家の20歳の曲を20歳の演奏家達が演奏するという企画でしたがそこにも出演されていた
ピアニストでは今年のショパンコンクールファイナリストの小林愛美さん、
優勝者のチョソンジンさんも確か、21歳。チョソンジンさんは先日N響アワーでインタビューを見ましたが、非常に謙虚な方なようにお見受けしました。
スポーツで言うと、フィギュアスケート羽生選手21歳、野球の大谷翔平選手21歳 この2人も、一体どうしてそうなるのかな?と言いたくなるくらいの落ち着きを持っていますよね。
....
自分の頃の20歳を思い浮かべると、もちろん秀でた人はたくさんいたけれど
その分人間的にはまだまだ脆かったりして、その時には、残念ながらその幼い部分がどうしてもクローズアップされることが多かった気がします。
今はその頃に比べてインターネットの普及も影響あると思いますが、情報量の多さからもっともっと総合的にバランスを取ることが可能になり、若い人の成熟を早めていることを実感しました。
何が違うと思うかと簡単に言えば、若干20歳で実力が十分に備わっているだけでなく、
周りに目を向ける余裕があることです。人間力の違いとでも言えるでしょうか... 自分のことで常に精一杯で周りが見えないのは若い人の特権のように考えられがちですが、今やそんなことを言っている時代ではないのだと感じます。 
自分のすべき事はしながら、きちんと周りに感謝の気持ちを伝えることのできる、そんな人材がこんなにも育っていることに、周りの大人の素晴らしさに目を向けたくなります。 

そんな中、こんな記事↓も発見。 
実は私の身近にも、同じく東大→Yale と通っている、(そういえば、彼女も現在21歳でした!)スーパー女子大生がいますが、ぜひご興味あれば読んでみて下さい。
私も、若い人たちを応援するのはもちろんのこと、
さらに、そのような人達に何か伝えられるような大人になれるだろうかと思うと、
こちらも身も心も引き締まる...とのんびりな自分に喝だなと思わされた1月でした。
指揮者の飯森先生が志織さんに仰った、
「私はね、お客様にも応援して下さいとはあえて言いません。応援したくなるような演奏家にあなたは絶対なると思うし、なって下さいね!」という言葉に深くうなづきました。

東大からハーバードへ渡った18歳の本音