ドイツではロックダウンがまた延長されました。
これで4度目です。
しかも3月7日までの、3週間の延長。
超~ブル~。
コロナワクチンの接種もやっと
「波に乗り」
ほぼ4百万人が接種済。
コロナ新規感染者数も1日2万5000人から8000人に減少。
今週はさらに5000くらいに下がりそう。
1/5ですよ!
もう店舗の開店くらい認めてよ!
すると政府はロックダウン解除の目安を先回の、
「人口10万人あたり50人」
から
「人口10万人あたり35人」
に勝手に変更。
「50まであと一息!」
って頑張ってきたら、この仕打ち。
オリンピックを開催するわけじゃない!
そんなに無理したら、会社が死んじゃうよ!
市民が怒るのもわかるわ。
ドイツ 4度目のシャットダウン延長で株価軟調!
これが株式市場にいいニュースであるわけがないっ!
今週DAXはまず下げて始まり、翌日は上げ、また下がる、今度は上がると言う、
"Schaukelbörse" 和訳 : シーソー相場。
金曜日もマイナスで始まりそうです。
という一方で、日本では30年と半年ぶりの高値更新!
米国では、過去最高高値更新!
と、お祝いムードなのに、ドイツは蚊帳の外。
悔し~。
でもロックダウンが解除されたら、反動(消費)が凄いぞ!
だってほぼ4ヶ月のシャットダウンです。
中国でも
「リベンジ消費」
って現象がありました。
同じ現象が予想されます。
市場はすでにコロナの後の覇権を巡る争いが白熱しています!
ビルフィンガー社長辞任の裏話
まずは工業施設の建設会社、ビルフィンガーから始めます。
先回ここで紹介した際は、
「社長辞任す!」
という哀しいニュース。
森会長みたいな社長だったら、
「やっと辞めてくれた!」
と株価が上昇するんですが、敏腕社長だったので株価、がっくり下げました。
社長のブレイズ氏は英国人。
Breixit によりビルフィンガーでの仕事に支障が出ないように、ドイツのパスポートを申請。
英国人がドイツ国籍を申請するなんて、日本人が中国籍を申請するようなもの。
愛情がないと、できませんよ!
なのに辞任。
理由が判明。
やはり大株主(投資ファンド)との対立が原因でした。
エネルギー関連に比重の重いビルフィンガー、オイル価格の低迷で収入減。
投資ファンドは、
「赤字部門は売れ!」
と頭ごなしに命令。
ブレイズ氏は黒字事業に育てたかったので、衝突。
ビルフィンガー買収競争に発展か?
ガックリ下げてた株価、今週になって急上昇。
嬉しいけど、何があったの?
なんとフランスのライバル"Altrad"が、
「買いたい。」
と買収のお話し中だったことが発覚。
参照 : handlesblatt
投資ファンド Clayton Dubilier & Riceとも同時進行で買収の協議中。
2社が興味を見せれば買収競争か?
3月には
「買収」
それとも
「お流れ」
の結果が出ます。
明日はどっちだ!
ビルフィンガー配当金を大幅アップ!
もうひとつ、ビルフィンガーの株価を押し上げてる理由があります。
それは配当金。
去年、雀の涙の12セント。
く~、泣いたぜ!
「2020年度分でその借りを返す!」
とビルフィンガー。
今年の配当金はなんと1.88ユーロ。
今日の株価で計算しても(ほぼ)6%の配当金!
2500株持ってるので、
1,88 x 2500 = 4700 ユーロ!!
こんなに配当金出たら、売るか、我慢するか、迷うね!
今、お金が余ってる人、チャンス!
5月に(確か)株主総会があるので、時間は十分。
ルネサス デイアログ セミコンダクターを買収す!
ドイツの数少ないセミコンダクターの会社、
「デイアログ セミコンダクター」
は、アプル社へチップを納入している会社です。
日本企業に買収されました。
ルネサンスが
「67.50ユーロ払う。」
と、前日より20%高いオファーをすると、
「はい、どうぞ。」
と、即買収成立。
日本の会社がドイツの会社を買収するのは珍しく、これが私が知る二例目です。
シルトロニック買収
GMは日本企業に追いつくために、シルトロニックを買収!
そもそもシルトロニックは親会社の
"Wacker Chemie"
が
「シリコン ウェハーは儲からん。」
と、分業化して出来た会社。
その醜いアヒルの子が、綺麗な白鳥に!
買収が決まっても、まだ株価が伸びてる珍しい例。
台湾はチップにも強いので、ウェハーも手中に収めれば、
「ゆりかごから墓場まで」
一括して提供できる強みが。
そう考えればルネサンスがシルトロニックを買収したのも必然か?
おまけ コメルツ銀行 将来戦略を発表!
先週、大赤字の決算報告で
「またか。」
と株主をガッカリさせたコメルツ銀行、将来戦略を発表しました!
大きな柱は2つあり、
- デジタル化
- お金持ち大歓迎
です。
以前、
「手数料なしの0ユーロ口座」
を導入して、個人客を集客。
個人客は増えたんですが、全然、儲からなかったんです。
そりゃ~ね、ただでもらえるものに飛びつくのは、必ずしもお金のある客層じゃない。
そこで戦略を変更。
お金持ちを大歓迎して、その資産の運用でお金を稼ごうという案。
と~っくに、どこの銀行もやってる事で、
「今更?」
という印象がぬぐえない。
もうひとつは支店と銀行員を減らして、デジタル化で業務の効率化。
でもいくらコストカットしても、収入は増えないんだよね、、。
「2023年からは毎年23億ユーロの黒字を出す。」
と新社長が展望を示すと、
株価、急降下。
誰も信用していない証拠。
哀れ。
投資してなかったら、笑っていただろうに、笑えない、、。
来週の見通し
ドイツの達人のmy Pick