若い感性は素晴らしい04~「障害と命」:学生の感想文から~ | のめしこき日記

のめしこき日記

「朝日新聞のウソ」は当該記事を削除させ、教育現場の名誉を
回復するために定期的にアップします。

石造物に関しては宜しかったら別ブログをご覧ください。
「石造物を巡る https://nomeshikoki17.fc2.page/」

 学生の感想文です。800字程度にまとめてもらいました。文中①②③は、次の質問を指しています。

①:自分の4回の判断にブレはありませんでしたか?

②:自分とは反対の意見で尊重すべき意見はありましたか?

③:世の中には「障害があると不幸だ」という考えがあります。この考えが大勢を占めると、障害児者が生きづらい世の中になるように思いますが、いかがでしょうか?

 

学生の感想文

 ①は4回の講義で考えた答えを振り返ると、矛盾が多いなと感じました。1回目と4回目の授業では障害があるかないかで命の重さに違いはないからどんなことがあったとしても人を殺すということはいけない事であり、「無価値だ」という意見に反対であり、命をうばっておいて刑務所に入らないのもおかしいと感じました。

 ですが2回目と3回目の授業では血友病の確率が高いなら子どもを作らないべきだったり、障害をもっているとわかったら中絶も仕方がないと障害があるかないかで子どもを産む産まないを判断していました。障害の有無で命の重さが違うのはおかしいと思いながらも「仕方がない」と思っているのだと感じました

 ②2回目、3回目の授業では血友病の子が生まれる確率の話で絶対ではないという意見があり、たしかに絶対ときまっているわけではないのにその夫婦に「もう子どもを作ってはいけません」というのは少し違うのかもしれないと感じました。また3回目の授業で障害があるから中絶していいのかで「お腹の中でも命があることには変わりない」との意見を聞き、確かにそうだと思いました。

 ③「障害があると不幸だ」と思っている人は多いと思います。私も「障害があっても家族やまわりの人が障害を理解してくれたり、愛してくれていればけして不幸なんかじゃない」と思いますが、実際にお腹に子どもが出来てその子が障害があるとわかったら「この子は生まれてから不幸になるかも知れない」と感じてしまうと思います

 

 この学生は、そうありたい自分とそうなれそうもない自分の理想と現実の葛藤を正直に書いてくれました。私たちはそんなに簡単に割り切れる世界を生きていません。葛藤を抱えながら、悩みながら、決断をし、そして後悔もしながら、前に進んでいきます。

 この学生も、きっと、悩みながらも自分の進む道を切り開いていくことができると、のめしこきは確信しています。