「やった!あった!!ありやがった!!!」
私は心の中で小躍りした。
まさかとは思ったが予想的中。この1週間の苦労を忘れてしまった・・・。
「よしよし・・・待ってろよ・・・・」
私は予め用意していた「猫の鈴」を出し・・・・空港駐車場管理棟から死角になる場所でそれを対象者使用車両に設置した・・・。
「よっしゃ!」
これでもう対象者は逃げられない・・。そう思うと私は安堵した。
「フッフッフッフッ・・・・・。」
「社長凄いっすね!」
「さすが社長!」
私は・・・会社に帰った後のY君とM君の反応を考えてほくそ笑んだ。
「よっしゃ・・・次は・・・。」
せっかく空港に来たのである・・・東京から帰る便はあといいとこ2~3本だろう。私は空港の出口付近に張り込んで対象者が今日帰ってくればと張り込む事にした。
勿論、対象者の姿は判らない。しかし・・・なんとなく雰囲気で感じるものがあれば後はその女性が車に乗り込むか確認するだけである・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
残念ながらその日対象者が帰る事は無く・・・私は事務所に帰る事にした。
今日はもうY君とM君も直帰した筈だから・・・・
明日教えてやろう・・・。
彼らの驚いた顔が目に浮かぶ・・・・。
そんなこんなを独り考えながら・・空港を後にした・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日・・・・・
「なんすか!社長!!」
「そうですよ!最初からそのお婆ちゃんに聞いてればこんな馬鹿みたいな張り込みしなくて済んだのに!!」
「・・・・・・・すみません・・・・。」
私の予想とは裏腹に・・・・Y君とM君に責められる・・・・・。
「だいたい・・・・・社長が妙な正義感振り回すから僕達も振り回されっ放しなんすよ!!!」
「そうだそうだ!!」
「・・・・・・・・・・・。」
「そ・・・そんなに言わなくたって・・・・すみません・・・。」
「で?そのお婆ちゃんとは何があったんすか?」
「は?何が・・・って何が??」
「お婆ちゃんっていくつ位の人っすか?」
「・・・・???」
「だから・・・社長もとぼけるっすね・・・・お婆ちゃんとか言ってるケド本当はどうだったんすか?女性の一人暮らしの部屋にあがり込んで・・・・・やらしい。」
「はぁ?」
「Y・・・・おっ・・・お前頭大丈夫かっっっっっ!!!なんで俺がお婆ちゃんと・・・・・。」
「さぁね・・・・どうだか・・・。」
人の話に聞く耳を持たないY君・・・・私とお婆ちゃんの関係を疑っているのだ。
「どんな方法で情報を提供させたんすか・・・。」
「ば・・・・馬鹿かお前・・・・・。」
何がそうなってこうなったのか全く判らないが・・・・Y君・・・君につける薬は無い・・・。って言うか死んでくれ・・・・頼む・・・。
「おっ!社長!!」
「何よ?」
「対象者、帰って来たみたいです・・・今、猫鈴見たら少し動いてます。」
「どの辺だよ・・・。」
「え・・・・と・・・・もうすぐ国道57号に出ます・・・。」
冗談を言い合っている場合じゃ無い。
「よっしゃ・・・・行くか・・・。」
やっと煮詰まっていた調査が始まる・・・・。
(続く)
※弊社はお客様のプライラバシー保護や個人情報の保護には万全を期しております。この物語はフィクションです。登場する人物や団体は全て架空のものであり、実在する人物・団体とは一切関係ありません。尚、作品のリアリティを追求する為に、私を含む弊社スタッフは全て本物です。悪しからず。
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紳士で格好良い私や変態でアホなY君の会社はここ・・・・
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㈱OTS探偵社 熊本興信所
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