冬の二―ハイソックスは、某ファストファッションのキッズ用を愛用している、アロマルーム・オンブレィユの芝山です
大人用の二―ハイだと、足の付け根まで来てしまうので、ももハイになってしまうんですよね・・・
ちなみに、サロンの制服も半袖なので、上から羽織っているカーデやパーカーも、キッズ用
私だったら、しゃぼん玉に、ぴったりの洋服をリクエストしたい・・・と思いながら、今回のお客さまのお話を文章に起こしています。
では今日は、お客さまの施術中に私に伝わってきたストーリーの続編を
夢見るシャボン~前篇~の続きとなっています。
しゃぼん玉の中からスカートが落ちてきたその日から、小さな女の子は、欲しいものを全て手に入れられるようになりました。
欲しいものを思い浮かべながらしゃぼん玉を作ると、それはしゃぼん玉の中から現われるのです。
すりきれた靴に困っているときには、まっさらなぴかぴかの靴が。
穴の開いてしまったかばんを抱えているときには、丈夫なかばんが。
女の子は、欲しかったものを手にするたび、とても喜びました。
「お父さんが買ってきてくれたしゃぼん玉は、まるで魔法のしゃぼん玉だわ。」
その一方で、学校の友達は、女の子の身に着けているものがどんどん新しくなることを、不思議に思い始めました。
「ねぇ、その服や靴は、誰に買ってもらったの?」
友達の質問に、小さな女の子は答えたのです。
「これはぜーんぶ、魔法のしゃぼん玉がくれたの。」
「そんなおかしなこと、あるはずないわ。」
「本当なの。しゃぼん玉の中から、ほしいと思ったものが出てくるんだもの。」
「それが本当なら、私も新しい服が欲しいわ。ねぇ、出してみせてよ。」
女の子は、友達ににっこり笑って言います。
「ええ、いいわ。」
そして、ランドセルに忍ばせていたしゃぼん玉を取り出して、友達の前でふーっと吹いてみせました。
ところが、しゃぼん玉は大きくふくらむことなく、すくに消えてしまいました。
何度吹いてみても、その中から洋服が出てくることはありませんでした。
しゃぼん玉は、女の子の必要とするものしか、出してはくれなかったのです。
「嘘つき。」
そう言って去っていく友達の後ろ姿を、女の子は悲しそうに見つめていました。
その日から、女の子は、学校でも一人で過ごすことが多くなりました。
(お友達がほしいな・・・。そう、なんでもわかってくれるお友達がほしい。)
校庭の隅に座ってそう思いながら、女の子はいつものようにしゃぼん玉を手にしました。
(たった一人でいいんだけどな・・・。)
しゃぼん玉は、競い合うように生まれては、次々と消えていきます。
その中に、一つだけ、消えないしゃぼん玉があることに、女の子は気付きました。
そのしゃぼん玉は、いつものように大きくふくらんでいきます。
「もしかして・・・。でも、まさかね、友達が出てくるなんてありえないよね。」
思わず、ひとりごとのようにつぶやいた女の子の目の前で、しゃぼん玉は突然割れました。
すると、女の子の前に、一人の少女が立っていました。
女の子が思い描いていた、理想通りの友達の姿をして、立っていたのです。
女の子と目が合うと、彼女は恥ずかしそうに微笑みました。
つづく