前回、陸奥A子のまんが
「黄色いりぼんの花束にして」(1975)
に出てくる
ダイヤル式の家電のシーンにふれて
「今の中学・高校生たちには
分からないかもしれませんが」
と書きましたが
書いたすぐ後で
そういえばと思い出したのが
アニメ『カードキャプターさくら』の
第57話「さくらと小狼とエレベーター」
でした。
本放送年月日は1999年11月16日です。
『カードキャプターさくら』の後半は
ご存知の方はご存知の通り
通称を「さくらカード編」といいます。
クロウカードを
さくらカードに変えるために、
クロウが転生した姿である少年エリオルが
さくらに様々な難題をふっかける。
それが毎回のエピソードで
不思議な事件として描かれるのですが
その事件を解決するために
さくら自身の力で
クロウカードをさくらカードに
変えていくというミッションが
中心となります。
アニメだと第47話から
さくらカード編になるのですが
その前のクロウカード編から
さくらのライバル役として
李小狼(リ・シャオラン)
という少年が登場していました。
最初はさくらと敵対していた
小狼でしたが
だんだんと、さくらのことが
気になる存在になってきていて
さくらカード編では
何度か心が乱されるという場面が
描かれていくことになります。
その小狼の気持ちをフィーチャーして
小狼に、自分がさくらのことが好きだと
はっきりと意識させるエピソードが
第57話なのでした。
以上
『カードキャプターさくら』の
アニメに詳しい人には
贅言を費やしてきましたが
というわけで
この第57話、
小狼視点のエピソードなのですが
作りはほとんど
少女まんがそのもの
という印象を受けます。
お話自体は
さくらと小狼、
さくらの友人・大道寺知世と
エリオルが連れ立って
テディベア展に行く
という内容なのですが
Aパートの最後に
その待ち合わせ時間を知らせる
さくらからの留守電を
小狼が聞くというシーンが入ります。
小狼は
クロウカードをめぐる事件が起きた際に
さくらとすぐ連絡がとれるように
大道寺知世から提供されて
大道寺コーポレーションが試作した
携帯電話を持っている
という設定なのですが
そのケータイに
さくらからのコールが
録音されていました。
で、Aパートの最後で
その留守電の録音を一回聞いたあと
(おそらくさくらの声が聞きたくて
だと思われるんですが)
もう一度再生する
というシーンがあります。
観ていて
うわーっと思うくらい
照れくさくなる
エピソードではあるんですが
それが実に切ない。
いやあ、名シーンだと思います。
いま思えば
これがケータイ時代の
いわゆる電話をめぐる
自分の知っている範囲での
切ないエピソードの筆頭かなあ
と思う次第です。
スマホは持ってないので
現代のスマホを巡る切ないエピソードは
あいにくと知らないのですが
ラノベかなにかで
描かれているのかもしれませんね。
もっとも
今は LINE でのやりとりが
メインでしょうから
こういうシーンは
もはや分からないという世代も
出てきているかもしれませんが。
ところで
アニメのさくらカード編完結後
(ということはテレビ放送終了後)
『カードキャプターさくら
コンプリートブック2
さくらカード編』
というムック本が出ています。

(講談社、2000.6.29)
そこに掲載されている
浅香守生監督へのインタビューで
インタビュアーが
「小狼の恋する男の子ぶりが
おもしろかったですね。
さくらのことをずっと目で追っていたり、
留守番電話に残された
さくらからのメッセージを
くり返し聞いたり(第五十七話)。
そんな行動の数々が
とってもリアルでした」(p.118)
と言っているのですが
小狼の恋する男の子ぶりの例として
あえて第57話の留守電に言及するあたり
やはり大方の見るところでも
印象的なエピソードだったわけでしょうか。
演出を担当した高柳滋仁の
実体験をベースにした演出なんですか
という質問に
監督は笑って受け流す
というやりとりも見られます。
こういうやりとりを残すあたりに
インタビューをまとめた側の
こだわりが感じられて
ちょっと面白い。
ちなみに奥付を見ると
インタビュアーは女性みたいですね。
なお
小狼が「さくら」と下の名前で呼ぶのは
原作ではクロウカード編の
最後の戦いへと続く流れの中で
でした。
最初に刊行されたコミックスだと
第6巻の44~45ページです。

(講談社 KCデラックス、1998.7.13)
こちらも名シーンなんですよね。
アニメのクロウカード編では
そのシーンは描かれなかったため
さくらカード編まで
持ちこまれたわけなのでした。
アニメの第57話が収録されているのは
DVDだと第15巻になります。

(バンダイビジュアル BCBA-0289、2000.2.25)
上の発売年月日は
Amazon のデータによります。
自分のブログを検索してみたら
以前にも紹介しておりました。f^_^;
画像はその時のものです。
以前、記事にしたことを
忘れていたまま
今回の記事を書いたのですが
基本の観どころポイントに対する
感想以外の部分は
新稿といっていいほど
内容が重ならないので
このままアップすることにします。
少しは成長の跡が
見られるといいんですけど。( ̄▽ ̄)

「黄色いりぼんの花束にして」(1975)
に出てくる
ダイヤル式の家電のシーンにふれて
「今の中学・高校生たちには
分からないかもしれませんが」
と書きましたが
書いたすぐ後で
そういえばと思い出したのが
アニメ『カードキャプターさくら』の
第57話「さくらと小狼とエレベーター」
でした。
本放送年月日は1999年11月16日です。
『カードキャプターさくら』の後半は
ご存知の方はご存知の通り
通称を「さくらカード編」といいます。
クロウカードを
さくらカードに変えるために、
クロウが転生した姿である少年エリオルが
さくらに様々な難題をふっかける。
それが毎回のエピソードで
不思議な事件として描かれるのですが
その事件を解決するために
さくら自身の力で
クロウカードをさくらカードに
変えていくというミッションが
中心となります。
アニメだと第47話から
さくらカード編になるのですが
その前のクロウカード編から
さくらのライバル役として
李小狼(リ・シャオラン)
という少年が登場していました。
最初はさくらと敵対していた
小狼でしたが
だんだんと、さくらのことが
気になる存在になってきていて
さくらカード編では
何度か心が乱されるという場面が
描かれていくことになります。
その小狼の気持ちをフィーチャーして
小狼に、自分がさくらのことが好きだと
はっきりと意識させるエピソードが
第57話なのでした。
以上
『カードキャプターさくら』の
アニメに詳しい人には
贅言を費やしてきましたが
というわけで
この第57話、
小狼視点のエピソードなのですが
作りはほとんど
少女まんがそのもの
という印象を受けます。
お話自体は
さくらと小狼、
さくらの友人・大道寺知世と
エリオルが連れ立って
テディベア展に行く
という内容なのですが
Aパートの最後に
その待ち合わせ時間を知らせる
さくらからの留守電を
小狼が聞くというシーンが入ります。
小狼は
クロウカードをめぐる事件が起きた際に
さくらとすぐ連絡がとれるように
大道寺知世から提供されて
大道寺コーポレーションが試作した
携帯電話を持っている
という設定なのですが
そのケータイに
さくらからのコールが
録音されていました。
で、Aパートの最後で
その留守電の録音を一回聞いたあと
(おそらくさくらの声が聞きたくて
だと思われるんですが)
もう一度再生する
というシーンがあります。
観ていて
うわーっと思うくらい
照れくさくなる
エピソードではあるんですが
それが実に切ない。
いやあ、名シーンだと思います。
いま思えば
これがケータイ時代の
いわゆる電話をめぐる
自分の知っている範囲での
切ないエピソードの筆頭かなあ
と思う次第です。
スマホは持ってないので
現代のスマホを巡る切ないエピソードは
あいにくと知らないのですが
ラノベかなにかで
描かれているのかもしれませんね。
もっとも
今は LINE でのやりとりが
メインでしょうから
こういうシーンは
もはや分からないという世代も
出てきているかもしれませんが。
ところで
アニメのさくらカード編完結後
(ということはテレビ放送終了後)
『カードキャプターさくら
コンプリートブック2
さくらカード編』
というムック本が出ています。

(講談社、2000.6.29)
そこに掲載されている
浅香守生監督へのインタビューで
インタビュアーが
「小狼の恋する男の子ぶりが
おもしろかったですね。
さくらのことをずっと目で追っていたり、
留守番電話に残された
さくらからのメッセージを
くり返し聞いたり(第五十七話)。
そんな行動の数々が
とってもリアルでした」(p.118)
と言っているのですが
小狼の恋する男の子ぶりの例として
あえて第57話の留守電に言及するあたり
やはり大方の見るところでも
印象的なエピソードだったわけでしょうか。
演出を担当した高柳滋仁の
実体験をベースにした演出なんですか
という質問に
監督は笑って受け流す
というやりとりも見られます。
こういうやりとりを残すあたりに
インタビューをまとめた側の
こだわりが感じられて
ちょっと面白い。
ちなみに奥付を見ると
インタビュアーは女性みたいですね。
なお
小狼が「さくら」と下の名前で呼ぶのは
原作ではクロウカード編の
最後の戦いへと続く流れの中で
でした。
最初に刊行されたコミックスだと
第6巻の44~45ページです。

(講談社 KCデラックス、1998.7.13)
こちらも名シーンなんですよね。
アニメのクロウカード編では
そのシーンは描かれなかったため
さくらカード編まで
持ちこまれたわけなのでした。
アニメの第57話が収録されているのは
DVDだと第15巻になります。

(バンダイビジュアル BCBA-0289、2000.2.25)
上の発売年月日は
Amazon のデータによります。
自分のブログを検索してみたら
以前にも紹介しておりました。f^_^;
画像はその時のものです。
以前、記事にしたことを
忘れていたまま
今回の記事を書いたのですが
基本の観どころポイントに対する
感想以外の部分は
新稿といっていいほど
内容が重ならないので
このままアップすることにします。
少しは成長の跡が
見られるといいんですけど。( ̄▽ ̄)
