昨日は下北沢にあるライヴスペース
mona records(モナレコード)に
行ってきました。

前田知香さんが出演されるからです。

下北沢に下車するのは何年ぶりだろう。
もしかしたら駅前の地元FM局の番組に
奈央ちゃんがゲストで出たとき
以来かもしれません(苦笑)


少し早めに着いて、場所を確認。

$圏外の日乘-mona records 入口

同じビルの1階には
下北沢に来た時はよく覗いた
古本屋「幻游社」がありました。

ちょっと懐かしくなって覗いてから、
mona records の入口がある路地を何気に見ると、
なんと路地をはさんではす向かいに
BOOK-OFF を思わせるような新古書店
「ドラマ」パート1という古本屋がありました。

もちろんこちらも覗いてみましたので、
結局入るのが開場10分前くらいに
なってしまいました(^^;ゞ

$圏外の日乘-ライブ告知看板(2011.3.23)

本日のライブ告知板↑が置いてある
やや急な階段を上ると、
すでに開場を待つ人が2人いて
ちょっとびっくり。

予定開演時間は19:00でしたが
10分ほど押しての始まりとなりました。


トップバッターが知香さんでした。
ギター・サポートは、おなじみ鈴木岳人さんです。

以下セトリ。

01.弱虫(guitar)
02.裸の女王様(guitar)
03.雨、心っ足らず(guitar)
04.春となり(guitar)
05.ポジティブタイムキーパー
  (guitar, headless tambourine, kazoo)

上のカッコ内の楽器編成から分かる通り、
今回はキーボードの出番はありませんでした。
これが、知香さんのブログで書かれていた
「節電」の意味だったようです。

最初の「弱虫」は座っての歌唱。
歌ったあと、岳人さんを紹介し、
mona records で歌うのは初めてなので
緊張しています、というMCの後、
「裸の女王様」を立っての歌唱。

全体のアレンジは、スローテンポで始まり、
Bメロ後にテンポが速くなるというバージョン。
オープニングで歌詞が入るところのアレンジ、
今までと違う感じだった気がします。

続いて、やはり立って
「雨、心っ足らず」を歌唱。
こちらはコーラス付きバージョンでした。

この後、長めのMCに入ります。

地震が来た時は室内にいて、
外の大きな駐車場に逃げたそうですが、
帰ってみると炊飯器だけが見事に落ちていて、
ふたのロック部分が壊れてしまい、
テープで貼ってお米を炊いているのだそうです。

節電とかは被災地のことを考えたら
苦じゃないんですが、
その他に何ができるだろうと考えて、
まずは募金だと思い至ったそうです。
現地に行けない分、送るという方法もあるけれど、
最初は募金だと考えたのだとか。

知香さんの携帯には
緊急地震速報が入るようになっていて、
ブーブーと鳴るたびにハッとする日が
今でも時々あって、それを聞くと、
関東地方に直下型の地震がくるという噂もあるし
遺言を書いとかなくちゃいかんかなあと
思ったりします、とか話してました。

その後、もうそろそろ春ということで、
春の曲を歌います。
4月、5月とそういうシーズンですが、
大切な人への思いを歌にしました
と言って、スタンドマイクながら
座って歌ったのが新曲「春となり」です。

「春となり」とは、春となったというのと、
春に「隣」にいるあなた、というのを
掛けているそうです。

フォークソングのような曲調で
確かに春らしい、ほのぼの感がありました。
途中のサビではコーラスが付きます。

続いて再び、長めのMCが入りました。

3月14日にライブが予定されていたんですが、
やっぱり歌えなくて、自粛させてもらいました。
だけど時間が経つにつれて、
やっぱり今は歌って
人の心に光を灯すことも大切だな
と思うようになって、
今回、歌わせてもらうことにしました。

難しいこと、辛いこと、いろいろありますが、
人から教えてもらった話ですけど、
「辛」という文字に「一(いち)」を足すと
「幸」という文字になる、と。
このように、一人一人が灯りをともして、
今、自分にできることをやって、
しっかりと歩んでいくことが、
大切なんだなあと思います。

こういうような話の後、
「ポジティブタイムキーパー」に入りますが、
例によって途中で間の手を入れてください
(知香さんは「相づち」と言ってましたがw)
というコール&レスポンスの練習の後、
「春となり」と同じく
スタンドマイクで座っての歌唱でした。

今回は、キーボードがなかったので、
オープニング部分のアレンジが変わってました。
また、ワンコーラス目は
全体はもちろん、サビ部分も手拍子の入らない
しっとりバージョン。
ツーコーラス目から
手拍子の入るバージョンでした。

キーボードがない代わりに
ヘッドレスタンブリンと
カズーという民族楽器(笛)を手に、
タンブリンでは手拍子を誘導し、
カズーは後半のサビ
♪イエーイ イエーイ イエーイ
が何度も繰り返される部分で、
声の代わりに鳴らされました。

この一連のアレンジ、
節電モードということなんでしょうが、
なかなか良かったです。
カズーを楽しそうに吹くあたり、
実にキャラが立ってました(藁

以上で知香さんのステージは終了でしたが、
照明が落ちて暗転になった途端、
タンブリンを落とした音が(^o^)

いやあ、実に癒されましたなあ(藁


続いては、9×9(KU・KU)のお二人。
ふだんはそれぞれソロで活躍する
yucoさん(ボーカル)と
ツジガクトさん(ギター)のユニットです。

カバー曲も交えて6曲を披露。
(オリジナルはまだ2曲しかないのだとか)

エフェクターを利用して音を重ねたり、
ボディをパーカッションのように使ったり、
弦を撫でる感じ、ないし
叩き弾(はじく)く感じで弾いたり、
とにかくギターが雄弁なステージでした。

続いて寺岡歩美さん
ギターの弾き語りで6曲を披露。

可愛らしい感じの声が印象的で、
「紅茶の葉が開く3分の間に私」という曲が、
タイトル共々、印象に残りました。

最後が anne(アンヌ)のお二人。
女性ボーカルと男性ギターのユニットで、
5曲を披露。

これまでの3組はステージで歌ったのですが、
anne さんは客席上手側の壁を背にして
やや光量を落としたピンスポットのみ、
ノーマイク・ノースピーカーでの歌唱でした。
(もちろんギターも生ギター)

ライブなのに申し訳ないのですが、
ここまでしないと歌えなかったと
話していました。

mona records のスピーカーは、
息づかいや残響をきちんと拾って
非常によく響く優れもので、
それは知香さんの歌声を聴いた時から
感心させられ、胸うち震わせていたのですが、
今回のような状況で歌う anne さんの想い、
これくらい節電モードじゃないと歌えない
という気持ちもよく分かりました。
そして、そういう想いが
素敵なステージにしていたと思います。
もちろん歌もギターも良かったですよ。

以上4組、たまたまなんでしょうか
すべて女性ボーカルのステージですが、
終了は22:00頃でした。


知香さん、岳人さん、
出演者の皆さん、スタッフの皆さん、
お疲れさまでした。


このところ、
ずーっと外に出ず本を読んでて、
ただ読んでいれば済むというわけでなく、
少し読んでは本震・余震が来て、
緊急地震速報を聴くということが続き、
雨が降ると買い物にも行く気がせず、
自分ではかなり図太いというか
のんびり屋のつもりでいたんですが、
なんだか閉塞感を覚えていた折も折のライブ、
ちょうど良いガス抜きになったような
気がしています。

ちょっとがんばろうかという気になったことでした。