b.割安か?
3)株価はPER・PBR・配当利回り等の観点から割安といえるか?
これについては、過去、何度も説明してきましたね。
おさらいの意味で、一応、過去の記事を張り付けておきます。
旧)エナフンさんの梨の木「歴史的平均値を知る」2011.10.03
(ブラウザのバージョンによっては文字が小さくなってしまいます。
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http://enafun.blog21.fc2.com/blog-entry-707.html
バフェットも、テンプルトンも、ピーターリンチも、
基本的には、同じようなことを言っていますね。
割安株を買うなら、中途半端はよせ!!
極端な奴をターゲットにしろ!!
ただし、ただし、ただ~し、
その前に
将来の収益に対して、
という言葉を付ける必要があります。
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今日の投資家に利益をもたらすのは、
昨日の成長ではない。
「バフェットの教訓」
(徳間書店)P212
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日本企業の多くは、確かに多くの指標で割安ですが、
それは、昨日の、
いや、下手したら数年以上前の成長分が
いつまでたっても株主に還元されないことによって生じる
割安さです。
低PER、低PBR、高配当利回りの大半は、
過去の成長と、未来に対する低評価からもたらされています。
残念ながら、偉大なファンダメンタリスト達は、
そのような過去の成長はまるで評価しません。
あくまで、
素晴らしい過去の成長を未来の成長にかえられる企業を
高く評価するのです。
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高PERで急成長を遂げている企業の株は、
低PERで低成長の企業の株を、
結局はアウトパフォームするであろう。
「ピーターリンチの株式投資の法則」
(ダイヤモンド社)P193
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宜しいでしょうか?
まず、成長ありきなのです。
成長している企業同士を比べた場合に、
より割安ならそれはその方が有利ですよ。
けど、成長してない割安株と
成長している一見、割安とは思えない株とでは、
後者を買え!!
成長>割安
これが彼らの結論です。
実際、当時PERやPBRからは割安とはいえなかったコカコーラ社の
驚異的な成長力に着目した投資でバフェットは大成功を収めていますね。
ジェレミー・シーゲルは、数多くの銘柄分析から
長期的に一番騰がるタイプの銘柄の特徴を分析されています。
以前、このブログで解説しましたのでこちらも参考にしてください。
当ブログ記事「ちょっとの違いが大きな違い」2012.5.23
http://ameblo.jp/okuyama-tukito/entry-11258159144.html
米国では次々に新しい産業が生まれ、
新しい成長企業が生まれてくるのは、
このような未来に対する正当な評価者が多くいるためではないか?
最近、私はそう考えるようになりました。
「財産家のご老人の遺産をどう手に入れるか?」
ばかりを考えるのではなく、
「希望ある若者の大成功に賭ける」
投資家が増えることは結果的に日本経済を復活させることにつながるでしょう・・・。
ちょっと話がズレてしまいましたが、
一つだけ注意点を書いておきます。
それは、
極端な成長企業の極端な高PER企業については、
偉大な投資家は全会一致で、
「売り」と教えてくれていることです。
ここ3年ほど、
年率60%で急成長している企業が、
PER60倍で売られているようなケースですね・・・。
どんなきらびやかな未来が見えていても、これはウリです。
PER60倍を正当化させるためには、
少なくとも向こう3年間は平均で年率60%以上の成長を続ける必要があります。
(3年後の利益に対する予想PERは15倍)
しかし、年率60%のような超高成長企業は、
期待とは全く反対に、
あっさり自滅する傾向が強いと教えてくれるのです。
こう言う記事は退屈でしょうか?
大抵、こういうのを続きもので書き出すと、
人気ブログランキングは急降下してしまいます。
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