【読了】 バジリスクの魔法の歌 | 美味しいものが食べたい

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食べたもの、作ったもの、聞いたこと、いろいろ書いてみようかな、と

創元から先日発売された『バジリスクの魔法の歌』です。




焼きつくされたトルマリン宮。ひとり生き延びた幼子は探索を逃れ、身内の手で辺境の吟遊詩人学校に預けられた。月日がすぎ、都ではグリフィンことトルマリン家を滅ぼした、バジリスクの家が権勢をふるっていた。水面下で反撃の機をうかがうトルマリンの残党。一方、辺境の学校にグリフィンと名乗る若者が現れたことから、運命の歯車がまわりはじめる。


表紙は綺麗なお姉さまですが、主人公は男の方です。
あでも、ルナ(女性)も影の主人公のような気がするが、この表紙絵はピコシェ(作中の楽器)を弾いているからジュリアのつもりかな?

最初数ページのとっつき悪さからは考えれないほど一気に引き込まれました。
古典的なファンタジーにありがちな復讐劇なのですが、
そこはマキリップ、構成が上手いです。

主人公の少年は自身で記憶を封じ、彼女は出来るし、子供もできる。
復讐なんてはじまらないのではないか?と思っていたら、いやいやの展開。
同時に都での人間模様。
最後の最後での展開!
期待していたけれど、まさかまさかで驚きました。
ほんとに読ませますヨ。

楽器の扱いと歌の扱いがまた良いですね。
謎めいて秘密めいたトコロ、って雰囲気が満載で。
ただ、ここがとっつきの悪さの一端だったりもするから、ヒトによっては敬遠されてしまうかも。

自分的に作中人物でのお気に入りは、やっぱりルナ!
次にジュリアかな。
主人公よりもインパクトありすぎですもの。