エビス駅前バープロデュースへの出演が決まって、初めてエビス駅前バーと出逢った時のことを振り返る。
初めてエビスを観に行ったのは、2012年4月。
『約束するぜと笑って言えよ』という作品だった。
脚本は、ホチキス・米山さんで、演出は、Mrs.fictionsの中嶋さん。
出演は、出逢って12年の大先輩、宇宙食堂・伊丹孝利さん&いつまで経っても頭が上がらない、最近めっきりお会いする機会がなくなってしまい淋しい、ホチキス・山﨑雅志さん、そして初めてお見かけする菊池美里さんと根本沙織さんの4人芝居だった。
たみさんが何度も出演していたので、その度にお名前を耳にしていたエビス駅前バー。
ビルの名前が"黄色いビル"という非常に分かりやすい建物の3Fにあるエビス駅前バーに初めて足を運んだ時のことは鮮明に覚えている。
会場の中に入ると、そこはまごうことなきバーだった。
扉の左には本物のバーカウンターがあり、棚にはお酒がズラリと並んでいた。
本物のバーだった。
バーだったけど、一つだけバーと違ったのは、客席が並んでいることだった。
「ここでお芝居をするのか…！？」
空間は非常に密だし、客席が置かれていない役者がお芝居をするエリアは目と鼻の先だった。
比喩とかではなく、文字通り目と鼻の先はお芝居のエリアだった。
手を伸ばせばエリアを侵食してしまう。
「ち…近いぞ…！！」
テレビを見る時にこのくらいの近さで見たら、
「もっと画面から離れて見ないと目が悪くなるわよ！」
と、間違いなく世のお母さんが子供を叱りつける近さだ。
しばらくすると前説が始まった。
「バーのオーナーさんなのかな…？？」
その時は、どなたかまだ分からなかったけど、すごく優しく注意事項などを説明してくださった。
その方がプロデューサーの井上さんだということを知るのは、まだ先のこと。
そして、開演。
たみさんと菊池さんが入り口から入ってきて目の前に座った。
たみさんの第一声が、聞いたこともないくらいに小声で、見たこともないくらいリアルなお芝居が繰り広げられ始めた。
宇宙食堂では見たことのなかったたみさんだった。
すごい。
こんな目の前で、こんなにリアルに会話劇が見られるなんて。
終演する頃にはグイグイ引き込まれて、時間が経つのがあっという間だった。
あまりにもお芝居が面白かったので、終演後の出演者の方々の飲み会に参加させていただいた。
飲みの席というものがどうにも苦手で、飲み会出席率は他の追随を許さないほど低い僕だけど、あまりにも嬉しくて楽しくて気がつくと参加していた。（ザキヤマさんがビールをご馳走してくださいました。ありがとうございました！）
バーを出る頃には、
「あぁ！いいなぁ！僕もいつかエビス駅前バープロデュース、出てみたいなぁ！」
と、ホクホクした気持ちになっていた。
と同時に、こうも思った。
「自分には、こんなにリアルなお芝居をすることはできない」
と。
お芝居をするときは、とにかくテンションを上げて大声を出すことしか知らない自分には到底できるレベルじゃない、と感じた。
そんな僕が、気がつくとエビス駅前バープロデュース4回目の参加となった。
年齢もエビスでの経験値も、今回の座組の中では重ねている。
時の流れは面白い。
今回の座組は、今までのエビスからガラリと変わった。
だからこそ、新しい面白いものを。
稽古開始はもう少し先だけど、闘志をふつふつと沸かせながらその時を待っています。
ご予約くださった皆様、ありがとうございます。
たくさんの皆様とお会いできますように。
とある地方の市長選をベースに繰り広げられる恋愛群像劇を予定しています。
エビス駅前バープロデュース
『夜明けの街に清き一票』
【脚本/演出】
深谷晃成（第27班）
【出演】
大沼優記（シアターキューブリック）
榎あづさ
ささきくみこ（宇宙食堂）
小川千尋
関洋甫
秋本雄基（アナログスイッチ）
住田咲
【タイムテーブル】
12/
16水 21:00
17木 19:00/21:00
18金 19:00/21:00
19土 14:00/16:30/20:00
20日 14:00/16:30/20:00
21月 休演日
22火 19:00/21:00
23水 16:30/19:00/21:00
24木 19:00/21:00
25金 19:00/21:00
26土 14:00/16:30/20:00
27日 16:30/19:00/21:00
28月 16:30/19:00/21:00
【料金】
全席自由席 3,500円
（当日会場での割引システムもございます。詳細は改めてお知らせ致します）
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