原水爆禁止運動の興隆、東海村原発の発電開始、ミュータントの活躍の三極化
核をめぐる言説 1960-1964

瀧本 往人

これまで一貫して、戦後における核の言説史は、「原水爆」に対しては、否定的であることが主流である一方で、「原子力」の平和的利用については、若干の政治的な党派性があるものの、原則として肯定的であった。

この、1960年~1964年もまた、この流れを基本的に継承している。

し かも、途切れることなく「原水爆禁止」にかかわる言説が多数産出されているなかで、1963年にはついに東海村で、初の原子炉のよる発電が行われた。「産 業」「科学」「時代」といった語彙とともに原子力が語られることが多くなり、活気を帯びている。さらには「太平記」とか「不思議の国の」とか、ある意味で は不真面目なタイトルが散見するのも、こうした勢いのためであろうか。しかし、こういった状況下において「原子力発電所」への批判的な表現が少ないのは、 今からみると不思議で仕方がない。、これは政治史的にみるならばむしろ、新聞や雑誌、書籍を通じて、原子力の平和的利用を進める立場が、この両者を別物と して分離させることに成功させたという言い方もできることだろう。また、原水爆の威力があまりにも強大で、一気に人類や地球を滅亡させるのではないかとい う終末論的気分をもたらした、とも見ることもできるかもしれない。

しかしこのような核に対する複雑な態度の理由は、むしろ、文学言説の領 域においては、大江健三郎がそうであったように、原水爆禁止のメッセージが、ついに被爆体験の描写の域を超え出て、文学者の、文学的想像力による原爆や被 爆への表現へと移行しはじめ、多くの表現者たちは、この流れを重視した、ということに起因すると言うべきであろう。

つまり、原水爆に対す る抗議や抵抗の言説が本格化してきたなかで、むしろ「原子力の平和的利用」は、文学や詩歌においては優先順位が低くなり、あまり関心が示されなくなり、他 方では、純粋に学術的もしくは実用的な見地における言説は、着実に生産され続けていったのであった。

それはあたかも、原水爆禁止が、平和のための切迫した課題であるととらえられている一方で、原子力発電所もしくは核もしくは放射能の日常的な影響や事故における不安などは、まだ十分には認識されていないかのようである。いずれにせよ、この、相矛盾する核に対する言説は、相互の関連が問われないまま、生産され続けることになる。

た だし、そのなかで、次第に変化がみられるのは、これまではあまり重視されてこなかった領域の、映像にかかわるる言説であった。言語よりは視覚的なイメージ に訴える映画やコミックにおいて、ミュータントや超能力といった放射能による影響を描く作品が生産されてゆき、原子力の持つ人体や環境への影響について、 わずかながら、その不安感や恐怖感が表現されはじめ、単に「原水爆」に限定しない放射能を受けた人間の抱く苦悩を広くとりあげてゆくのだった。


▼1960年

エネルギー産業(現代日本産業講座 各論II) 有沢広巳 岩波書店 1月

虚構のクレーン 井上光晴 小説 未來社 2月

眼でみて耳にきく原子力発電のすがた ヨーロッパだより 茨城新聞社:編・刊 2月

広島の文学をめぐって(上・下) アウシュヴィッツとヒロシマ 栗原貞子 中国新聞 3月19、21日
 広島文学会が発足したとき、出席者の大半が、原爆を回避する意見が多く、文学のテーマにとりあげることに批判的であったことへの反論。「ヨーロッパの戦後文学がアウシュヴィッツに対して向きあうことが出来たのは、フランスの文化の伝統、わけて、第二次大戦中のユマニテによる抵抗運動が存在したことによるものであろう。花鳥風月的文人意識の日本文化の伝統の中にはユマニテは存在せず。したがって抵抗文学の育つような土壌もなく、したがって日本の戦後文学の主流が依然として日常茶飯的な詩小説で占め、原爆文学をライ文学の陰惨さとしてとらえるような歴史感覚の欠如しか見られないのは仕方のないことかもしれない。

原子力時代(リロン・らいぶらりい) 野口活 みんな知りたい入門シリーズ(理論社) 3月

不毛でない文学のために 栗原貞子氏への反論 松元寛 中国新聞 4月1日
 「「原爆だけを騒ぎたてるような」いわゆる原爆文学論に対して、ぼくらは反対したまでで、原爆が現代において重大な人間の問題――あえて「文学の」と限らない――であることを否定する人は一人もなかった」と反論、「原爆を直接に描くことが原爆の持つ人間にとっての問題性を最も痛切に提示することではない」と主張。いわゆる「第二次広島原爆文学論争」が起こる。

原爆文学待望論を疑う 吉光義雄 中国新聞 4月22日
 原爆という科学技術にクギづけした文学の不自由性は、まさに致命的である」と「原爆文学」というジャンルを批判。

可能性の原爆文学を 吉光義雄氏への反論 中川国雄 中国新聞 4月27日
 原爆文学を原爆被害の悲惨を描くしかできないとする吉光氏に対して、それ以外の可能性もあると反論。

再び原爆文学について 吉光義雄 中国新聞 5月9日
 「私は何も原爆などと言うものが文学的素材になり得ないと言っているのではない。その素材性が人間を考えるための道具として特別扱いしたいほど役立つものとは考えられないのである。」

深層心理のなかの原爆 栗原貞子 中国新聞 5月20日

能力と必要性の混同 幡章 中国新聞 5月20日 
 「原爆が落ちて何年たとうがまぎれもなく現在生きている人間の問題です。問題は広島の文学の場でそれを大切に育てて行こうと言うのが提唱者の主張です。表現の方法が稚拙であろうと破綻があろうと、それによって文壇にみとめられる可能性が極めて少なかろうと現代はそれを求めているのではなないでしょうか。」

21世紀への階段 科学技術庁:監修 弘文堂 6月

手の家 井上光晴 文学界 6月

父の幻 豊田清史 歌集 日本文芸社 6月

原子力(日本の産業シリーズ9) 早川淳一 高宮晋、稲葉秀三:監修 有斐閣 7月

大量報復政策批判 マックスウェル・テーラー 佐伯喜一、小谷秀二郎:訳 時事新書(時事通信社) 7月

原子力太平記(科学新聞シリーズ2) 白木龍雄 科学新聞社 7月

原子力の科学(上)(学生のための科学選書) カー・グラドコフ 野中昌夫:訳 霞ケ関書房 8月

ヒロシマ1960 大江健三郎 中国新聞 8月

日本を流れる炎の河 栗原貞子 詩集 私家版 8月

白い血 佃実夫 四国文学 8月

橋の上の男 広島と長崎の日記 ギュンター・アンデルス 篠原正瑛:訳 朝日新聞社 8月

愛子 原爆悲記 木村玉二 藤山印刷 8月

タイム・マシン 80万年後の世界へ 監督:ジョージ・パル、原作:H・G・ウェルズ、タイム・マシン 米 映画 メトロ・ゴールドウィン・メイヤー配給 ロッド・テイラー、アラン・ヤング、イヴェット・ミミュ-:出演 8月 The Time Machine 
 原作にある人類の二分化が、映画では核戦争の結果となっている。
タイム・マシン 特別版 [DVD]/ロッド・テイラー,アラン・ヤング,イヴェット・ミミュー

放射能 原子戦争の脅威 日本原水協科学委員会:編 三一新書 8月

放射線と物質(核物理学講座9) 福田信之 共立出版 8月

放射化学実験技術 斎藤信房:編著 他人書館 8月

エネルギーの長期展望 巽良知:編 学献社 9月

レベル・セブン(第七地下壕) M・ロシュワルト 小野寺健:訳 弥生書房 9月

遠い海 安岡伸好 群像 10月    

もはや高地なし ヒロシマ原爆投下の秘密 F・ニーベル、C・ベイリー 笹川正博、杉淵玲子:訳 カッパ・ブックス(光文社) 10月 F.Knebel, C.W. Bailey II, No High Ground.

かえらぬ鶴 瀬戸奈々子 白樺社 11月

放射線計測学 三浦功 裳華房 11月

原子力研究の進歩 第2回ジュネーブ会議から(全2巻) 杉本朝雄:監修 南江堂 12月
 第1巻 材料・化学編 木村健二郎他、第2巻 原子炉・保健物理編 杉本朝雄他

ヒロシマのうた 今西祐行 小峰書房 12月

原子力 萩野谷徹、伊原義徳、高岡敬展 (新産業全書6)経済往来社

アイソトープの知識(コロナシリーズ14) 垣花秀武、大滝仁志 コロナ社

診療用放射線の防護 鈴村信吾 医学書院

アイソトープの医学的応用(第2版) 山下久雄 医学書院

平和の展望  J.D.バナール 藤枝澪子:訳 合同新書(合同出版社) John Desmond Bernal, A Prospect of Peace.


▼1961年

原子力 西杉夫 詩集 新日本詩人社 1月

原子力の科学(下)(学生のための科学選書) カー・グラドコフ 野中昌夫:訳 霞ケ関書房 1月

極点浮上 北氷洋の原子力潜水艦 ジェームズ・カルバート 加納一郎:訳 時事新書(時事通信社) 1月

原子力読本(近代商品読本21) 村上昌俊 春秋社 1月

原子力発電 法貴四郎 オーム社 1月

不思議な国の原子力 日本の現状 河合武 角川新書(角川書店) 2月
 「原子炉の火は財閥を復活させた」と皮肉る。

灰墟の光 蘇えるヒロシマ ロベルト・ユンク 原田義人:訳 文芸春秋新社 2月

ふにくり、ふにくら 原口喜久也 新潮社 3月

色のない画 佐多稲子 新日本文学 3月

ウラン その資源と鉱物 ウラントリウム鉱物研究委員会:編 朝倉書店 3月

アイソトープ実験学 E・ブリューラー、G・J・ゴールドスミス 山崎文男、石河寛昭:訳 朝倉書店 3月

日本原子力研究所例規集 日本原子力研究所 大成出版社 3月

エネルギー政策の新展開 欧州の実態と日本の問題点 土屋清、稲葉秀三 ダイヤモンド社 3月

原子炉物理入門 D・J・リトラー、J・F・ラッフル 末岡清市:訳 朝倉書店 3月

ミュータントX 石森章太郎 コミック 中学生画報 4月号
 放射能の影響で人間の能力が飛躍的に向上するのではないかという想像は、多くのSFやコミック、映画などの作品を生みだした。

八月六日の奏鳴 米田栄作 季節社 5月

エネルギー(科学時代4) 丹羽小弥太、林克也,、岸田純之助 筑摩書房 5月

北海グリーンランド付近でソ連の原潜K-19が事故 7月4日

純女学徒隊殉難の記録 純心女学園:編・刊 7月

ピカドン ある原爆被災者の記録 福島菊次郎 写真集 東京中央新聞社 7月

原水爆被害白書 かくされた真実 日本原水協専門委員会:編 日本評論新社 7月

活火山 別冊・原爆野外詩展作品集 8月

八十歳 大田洋子 講談社 8月

帛紗 山本紀代子 歌集 夏樹社 8月 

世界大戦争 監督:松林宗恵 邦画 東宝 8月
 米ソ両陣営の対立による核戦争を描く
世界大戦争 [DVD]/フランキー堺,乙羽信子,星由里子

原子炉物理学 伏見康治:編 共立出版 8月

原子力宇宙旅行(目でみる学習百科 16) 崎川範行 偕成社 9月

被爆 菊池到 オール読物 9月

ミュータント・サブ 石森章太郎  少女 1961年9月~1962年1月連載
 放射能によって特殊能力をもった少年の物語。後にリメイク版も登場。
ミュータントサブ (1) (双葉文庫―名作シリーズ)/石ノ森 章太郎

特集・核戦争の暗雲と日本 世界 11月

ファンタスティック・フォー 作:スタン・リー&ジャック・カービー 米  マーベル・コミック連載 
 宇宙飛行中に宇宙線を浴びたことにより超能力を獲得した4人の物語。

平和のための科学(科学時代 第5巻) 丹羽小弥太、林克也、岸田純之助 筑摩書房

発見への道 R.E.ラップ、八木勇:訳 岩波書店 Ralph Eugene Lapp, Roads to Discovery.

現代科学と人間 湯川秀樹 岩波書店 

hiroshima-nagasaki document 土門拳・東松照明 写真 重森弘淹 他 編 丸木位里・丸木俊 画 杉浦康平・粟津潔 他 装丁レイアウト 原水爆禁止日本協議会 1961年 (英文) 書籍
 ロシア語版もある。


▼1962年

泰山木の木の下で 私たちの明日は 小山祐士 戯曲 新劇 1月

核化学と放射化学 G・フリードランダー、J・W・ケネディ 斉藤信房:訳 丸善 1月

原子核破壊 武田暁 コロナ社 1月

平和をもとめて 長田新論文・追想記 広島大学新聞会:編・刊 3月

死の灰 塚本憲甫 保健同人会 3月

核磁気共鳴吸収 有機化学への応用 ジョン・ロバーツ 田中豊助:訳 技報堂 3月

日本のエネルギー問題 林雄二郎 東洋経済新報社 3月

破滅の決定 世界を変えた“マンハッタン”計画 マイケル・アムライン 野間寛二郎:訳 三一書房 4月 M. Amrine, The Great Decision: The Secret History of the Atomic Bomb.

原爆考 文沢隆一 安芸文学 記録特集:昭和20年8月6日、4月
 「広島のあやまちを二度とくり返さないことは、われわれの日常的な経験の中で、二つの方向をしっかりみきわめること」と主張。二つの方向とは、1)「神秘的色彩を帯びるに至った科学的必然性に対してわれわれが疑いを持つことによって、その必然性を阻止するか、あるいは方向を変えるか」であり、「原子力の平和的利用はそのあらわれの一つである」、2)「政治的社会的必然性を人類の共栄のために奉仕させるという方向」。

放射線化学入門(上・下) 雨宮綾夫 丸善 5月

超人ハルク 作:スタン・リー&ジャック・ カービー 米 コミック マーベル・コミック 5月
 新型爆弾ガンマ・ボムの実験中に大量のガンマ線を浴びてしまい、その結果、肌は緑で怪力な「ハルク」に変身する体質となる。
The Incredible Hulk (Big Color & Activity Book)/Marvel Comics

空 堀場清子 詩集 冬至書房 6月

原子力と原始時代 C・F・ワイツゼッカー 富山小太郎、粟田賢三:訳 岩波新書 6月

日本資本主義と科学技術 広重徹 三一書房 6月

放射線の恐ろしさ R・E・ラップ 中村誠太郎、三好和夫:訳 岩波書店 6月

原子物理学 武谷三男、中村誠太郎 東京大学出版会 6月

城砦 井上靖 毎日新聞 1962年7月11日~1963年6月3日連載

エスキモー 開高健 文学界 7月

苦悶の花 田中喜四郎 詩集 国文社 7月

広島の遺産(上・下) E・テラー、A・ブラウン 木下秀夫:訳 時事新書(時事通信社) 7月

放射能・影響と対策 関野英夫 時事新書(時事通信社)  7月

原爆秀歌集 豊田清史 歌集 日本文芸社 8月

ヒロシマわが罪と罰 原爆パイロットの苦悩の手紙 C・イーザリー、G・アンデルス 篠原正瑛:訳 筑摩書房 8月
 H・アレントの元夫で哲学者のギュンター・アンダースとエノラゲイのパイロットとの往復書簡。

原子力船 ホームズ・F・クラウチ 住田健二、飯沼和正:訳 みすず書房 9月

平和運動の中の人間 広島・長崎の顔 夏堀正元 中央公論 9月
 「二つの原爆都市では、原水爆禁止を中核とする平和運動は、その幅の広さにもかかわらず、むしろその幅の広さのゆえに停滞し、混迷し、沈殿していた」とし、平和運動の困難さを指摘。

その夜は忘れない 監督:吉村公三郎 邦画 大映 若尾文子、田宮二郎、川崎敬三、角梨枝子、江波杏子、中村伸郎、穂高のり子:出演 9月
 原爆投下から17年後の広島を舞台
その夜は忘れない [DVD]/若尾文子,田宮二郎,川崎敬三

原子力船 ホームズ・F.クラウチ 住田健二、飯沼和正:訳 みすず書房 9月

日本のエネルギー 金須正夫 田村政治経済研究所 9月

核実験と放射能 川畑幸夫 気象協会 9月

過ぐる夏に 岩崎清一郎 安芸文学 第12号 10月

美しい星 三島由紀夫 小説 新潮社 10月
 ソ連が50メガトンの原爆実験を行い、地球全体の危機感が漂うなか、ある一家は突然、自分たちが異星人であることを自覚する。「原子力」に対する三島の表現力に注目。コメントは、こちら
美しい星 (新潮文庫)/三島 由紀夫

耳鳴り 原爆歌人の手記 正田篠枝 平凡社 11月

証言は消えない・広島の記録1 中国新聞社:編・刊

放射化学の基礎 I・E・スタリク 市川富士夫、岡下宏、石渡良志 南江堂

原子燃料製錬 向正夫 誠文堂新光社

原子力の基礎(基礎原子力講座1) 原沢進 コロナ社

原子力論文集 日立評論別冊論文集 日立評論社

現代戦と科学・技術 ソ連の新しい軍事科学 ゲ・イ・ポクロフスキー 林克也、太田多耕:訳 新日本出版社 Georgii Iosifovich Pokrovskii


▼1963年 

軍備競争―世界軍縮のプログラム ノエル=ベーカー 前芝確三、山手治之:訳 岩波書店 1月 Philip Noel-Baker Baron, The Arms Race.

原子物理学 荒木源太郎 培風館 1月

平和時代を創造するために 科学者は訴える 湯川秀樹、朝永振一郎、坂田昌一 岩波新書 1月

科学と平和の創造 原子科学者の記録 坂田昌一 岩波書店 2月

技術革新への道(20世紀を動かした人々) 星野芳郎 講談社 2月

原爆の誕生 ロナルド・クラーク 久世寛信:訳 みすず書房 2月 R.W. Clark, The Birth of the Bomb.

スパイダーマン スタン・リー 米 コミック Amazing Fantasy 3月
 放射能を持ったクモにかまれて特殊能力を身につける。
Marvel Universe Ultimate Spider-Man - Comic Rea.../Marvel Comics

エネルギー政策の新段階 欧州のエネルギー革命 有沢広巳 ダイヤモンド社 3月

きのこぐも・手記 嘉尾文子:編 私家版 4月

日本のエネルギー問題 有沢広巳 岩波新書 4月

重い車 文沢隆一 群像 5月号
 群像新人賞受賞作。

神々の悪業 斎木寿夫 文化評論出版 5月

フェイルセイフ ユージン・バーディック、ハーヴィ・ウイーラー 橋口稔:訳 河出書房新社 5月 E. Burdich, H.Wheeler, Fail-Safe. 

原子力潜水艦 小川岩雄、服部学、中島誠、吉原公一郎 文京閣 6月

核戦争になれば ラルフ・E・ラップ 八木勇:訳 岩波新書 6月 R.E, Rapp, Kill and Overkill.

直接発電 日本原子力産業会議 オーム社 7月

つるのとぶ日 ヒロシマの童話 こどもの家同人:編 東都書房 7月
  川のほとり/大野允子、兵たいさんのくつ/宮本泰子、泣いていたさくらの木/宮本泰子、夜のくすの木/大野允子、びんの中のお米/宮本泰子、かげをわすれ た人/宮本泰子、雪のふる日のこと/大野允子、グリ-ンの車/大野允子、三郎のきょうのできごと/山口勇子、カッパは死んだ/大野允子、大きいぼうし/宮 本泰子、白いひげのおじさん/御手洗旬江、きんぎょ/宮本泰子、洋子の旗/山口勇子、おばあさんの店/宮本泰子、金のクルス/大野允子

軍縮問題入門 ルイス・ヘンキン:編 中居陽子:訳 時事新書 時事通信社 8月 L. Henkin(ed), Arms control : issues for the public.

サダコは生きる ある原爆少女の物語 K・ブルックナー 片岡啓治:訳 学習研究社 8月

地の群れ 井上光晴 河出書房新社 9月

河・第一部 土屋清 戯曲 テアトロ 9月

審判 堀田善衛 岩波書店 10月

東海村で日本最初の原子力初発電 10月26日
 1964年から10月26日が「原子力の日」となる

赤と黒の喪章 佃実夫 四国文学 第36号 11月

原水爆とのたたかい 平和の声 まちに村に 日高六郎 国土社 11月

儀式 竹西寛子 文芸 12月

みんなの原子力 木村一治 誠文堂新光社 12月

科学者、技術者の組織論(自然科学概論 第3巻) 武谷三男 勁草書房 12月

真珠湾から核実験まで 現代史を作った人々と決定 ルイス・L・ストローズ 木下秀夫:訳 時事新書(時事通信社) 1963

科学思想(講座・戦後日本の思想 4) 広重徹:編 現代思潮社 1963
 収録論考: 現代と科学者の意識構造(辻哲夫)、技術者の自己疎外(鎌谷親善)、科学と思想(佐藤七郎))、現代科学と教育運動(銀林浩)、戦後科学思想の特質(広重徹)

電力の話(業界研究シリーズ) 松岡達郎 日経文庫(日本経済新聞社) 1963

放射線しへい壁の施工 福田乙二 鹿島建設技術研究所出版部 1963

軍備管理・軍縮・安全保障 D.G.ブレナン:編 小谷秀二郎:訳 鹿島研究所 Donald G Brennan(ed), Arms control, disarmament, and national security. 1963


▼1964年 

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか 監督:スタンリー・キューブリック 米 映画 コロンビア ピーター・セラーズ、ジョージ・C・スコット:出演 1月 Dr. Strangelove or: How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb

博士の異常な愛情 コレクターズ・エディション [DVD]/ピーター・セラーズ,ジョージ・C・スコット,スターリング・ヘイドン



アトミック・エイジの守護神 大江健三郎 群像 1月

占領軍の言論弾圧 原爆報道は秘匿された 松浦聡三 思想の科学 1月

世に迷う ふしぎな弟と私 大田洋子 世界 2月

自由少年 花の幻 田中千禾夫 戯曲 新劇 2月

日本のエネルギー問題 星野省也 ダイヤモンド社 2月

広島随筆 豊田清史 広文館本町店 3月

原水爆と文学 都立江戸川高校文芸部 水脈 3月

ブラッケット 戦争研究 岸田純之助、立花昭:訳 みすず書房 3月 P.M.S. Blackett, Studies of War: Nuclear and Conventional.

実録関西原子炉物語 熊取に第三の火が灯るまで 門上登史夫 日本輿論社 4月

核爆発の平和利用 :プラウシェア計画 ラルフ・サンダーズ 関野英夫:訳 時事新書(時事通信社) 5月

原子力潜水艦 ノーマン・ポルマー 堀元美:訳 朝日新聞社 6月

原民喜 遠藤周作 新潮 7月

続きのこぐも 嘉尾文子 私家版 7月

かあさんと呼べた 原爆の子らと歩いた都市の記録 山口勇子:編 草土文化社 8月

復活の日 小松左京 SF 早川書房 8月 
 生物兵器(ウイルス)が主題だが、生き延びる人々が、原潜の乗組員。1980年に映画化 
復活の日 (ハルキ文庫)/小松 左京

原爆はこうしてつくられた レスリー・R.グローブス 富永謙吾、実松譲:訳    恒文社    9月
 Richard H. Grovesとの共著。 Now it can be told
 
ザ・パイロット 宮本研 戯曲 新日本文学 9月

往還の記 竹西寛子 筑摩書房 9月

原子力潜水艦 自由民主党 9月

ヒロシマ・ノート 大江健三郎  世界 1964年10月~1965年3月連載
 コメントはこちら
ヒロシマ・ノート (岩波新書)/大江 健三郎

軍縮の経済学 宮崎勇 岩波新書 10月

新しき戦慄 田中喜四郎 詩集 国文社 10月

現代のカルテ 原口喜久也遺稿集 思潮社 11月

広島のうた 広島のうた編集委員会:編 感想集 広島のうた編集委員会 11月

原子力の安全性に関する基礎知識 ジョン F・ホガートン 丹羽小弥太:訳 アメリカ大使館文化交換局出版部

エネルギーの話 エネルギー革命と人間生活 押田勇雄 講談社ブルーバックス

放射線施設の設計法 日本建築学会原子力建築委員会 技報堂

原子炉物理実験 日本原子力学会 コロナ社

原子力入門 エム・ベ・ネイマン 小林茂樹:訳 科学普及新書(東京図書)


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