4月9日 東北への物資輸送報告 その2 | C.I.L.

4月9日 東北への物資輸送報告 その2

4月9日 東北への物資輸送報告 その1

大船渡市で浦嶋商店さんと無事に合流し、支援物資を渡した我々一行は、「こんな最前線の土地に素人が居座っちゃいけない」 という結論に達し、せめて 「プロ」 の邪魔にならないようにと速やかに立ち去ることにした。

ここに来る前は 「チャンスがあったら聞き取り取材も……」 なんて考えていたが、それは無理だった。カメラやマイクを向けてるヒマがあったら別のことをしろよと自分自身が思ってしまう。そもそも役目が終わったらその場からいなくなるってのが被災地の人からしたら一番の支援なんじゃないかと思う。

唯一聞き取りらしい聞き取りができたのは、こちらがあれこれ聞く前に現地の話を聞かせてくださった浦嶋さんと酔仙酒造さんだけだった。


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いやあ、それにしても車が軽くなったね。心なしか寒いね。

せっかく積載スペースが空になったのだからということで、第二目的である 「被災地の物産を買えるだけ買って現金で支援作戦」 に移る。


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まずは浦嶋商店さんと待ち合わせに使った物産直売所に戻り、地元民に迷惑にならない買い物ができないか物色。すると普段は海産物で溢れかえっているらしい直売所の棚はスカスカ。

そんな中で 「お!」 と思ったのが写真のりんごジュース。後に花見で飲んだところ、芳醇な香りとスッキリした飲みやすさが同居した非常に美味しいジュースだった。

またこの他に 「通常1,600円→880円!」 と微妙にグルーポン的な値下げが敢行されていた焼きウニも購入。電気は通っているようなので、冷蔵庫で保存しておくことはギリギリ可能みたい。(しかし流通に出すには冷蔵庫よりも氷の方が重要だとは気付かなかった……)


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大船渡を後にし、陸前高田や気仙沼を抜けて、一関ICを目指す。その途中に道の駅かわさきに立ち寄り、地元の肉・魚・野菜などがないか見てみることに。


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すると野菜コーナーはあるものの、日持ちしそうな根菜が主で、生鮮品の類は殆どない。肉類があっても原産地が違う加工品とかばかり。こりゃ困った。


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続いて一関の酒蔵・世嬉の一酒造 を訪ねてみた。するとここにも震災の爪痕がハッキリと残っており、壁が落ちただの剥がれただのといった細かい被害は数知れず。デリケートな酒蔵という業種だけに本気で心配。


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ここは地酒以外に地ビールも作っているんだが、地震のせいでビール工場として使っていた建物が内部が剥き出しになるほど崩れてしまったらしい。

三陸の牡蠣のビール(スタウト) だとか、干し柿に付着した酵母を使ったビールなど、かなり珍しい商品があるので、地ビール好きなヤツは支援のために注文するといいよ。(ただし大量生産できないため1本あたりの単価は輸入酒並に高い)

ちなみにここで買った生搾りの原酒は、橋本先生が試飲して惚れ込んで買って来た逸品なんだが、花見本番で速攻で空になり、橋本先生は満開の桜の下で絶叫していらっしゃった。ざまあ。


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4月9日16:30
一関ICから東北道に乗り走り出すも、昨晩からほぼ無休憩だったこともあり、長者原SAで全員ダウン。本当は早い時間に東京に戻る予定だったのだが、この休憩と一関での買い物に予想外に時間がかかってしまったことから、福島に入った頃には日が落ちてしまった。

ここで橋本先生が 「このままおとなしく東京に帰っちゃ男がすたるだろ!」 と謎のロジックをぶちまけ、東北道を途中で下りてどこか温泉に立ち寄ることが決定。

しかしすでに19時を過ぎていたため、立ち寄り湯を許してくれる場所など殆どなく、唯一可能性がありそうだったのが20時まで立ち寄り湯を提供してくれている那須の某温泉ホテル。


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当初の計算では19:45くらいにギリギリ到着する予定だったのだが、あまり大っぴらには言えないドライビングテクニックにより、19:25にホテル到着。フロントの男性に 「え?今からでよろしいんですか?」 と言われながらも大浴場へGO!


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すると時間が時間だったためかまさかの貸切状態。個人的に那須の温泉なんか大したことないと思い込んでいたんだが、このホテルは源泉が近いこともあってか非常に泉質が良かった。那須すげえ!今まで誤解してた!しかもこれだけ素晴らしいお湯なのに立ち寄り800円でいいなんて!(同地域の他の宿は余裕で1,000円↑)

このホテル には今度普通に泊まりに来ます。

いやあ、このお湯のお陰で本当に身体が軽くなった気がした。


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そんなこんなで23:00前に板橋に帰還。


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時間の許す限り買い集めてきた岩手県の酒と食材。一関の酒屋さんで酔仙の日本酒も見付けたぜ!ただその酒屋のおばあちゃんがこんなことを言っていたんだぜ……。

「東京から来たの~。酔仙さんの酒はねえ、もう私らが生きてる内はダメだろなって言ってるのよ。ここにあるのが最後になるから、今の内に美味しく飲んでね。このお酒は寝かせても上等な酒になるからね。」

被災地の人はみんな同じことを言うよ。やっぱ東北の食材と酒をたらふく食って飲んで消費しまくるべきなんだよ。

というわけで、大義名分を得た!とばかりに、この日の夜明けと共に板橋大お花見会が開催されたのでございます。

飲む言い訳ができるってのはいいことだ。



<支援物資輸送プロジェクト>
いずへい (企画発案)
橋本裕介 (輸送サポート:株式会社すずかオフィス)
荒井禎雄 (企画サポート:株式会社すずかオフィス)
OH! (ルポ掲載媒体)
涼風会 (協力)

4月9日 東北への物資輸送報告 その1
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被災地復興プロジェクト 経過報告(涼風会)