天空率解説書の正しい読み方 3 | 比嘉ブログ

比嘉ブログ

建築企画CAD「TP-PLANNER」開発者の日常・・建築基準法,天空率、日影規制講座などチャンプルーなブログ

5月6日土曜日

今年の連休も山ですごした。

連休中のどうでもよい話をちらほら始める事としたい。講座若干有りです。

  例年、ゴールデンウィークには信州の蓼科山中腹で後半戦にむけての体力作りにつとめる事としている。

 

 今年の蓼科山は気温が多少高めだが桜がまだつぼみ・・・桜開花には暖かければ良いだけでもないようだ。

朝夕はストーブ必須。

久々、近くの牧場に出かけると

 

 

アルパカが・・。

 

その後ろには

ウインダムヒルのジャケットばりの景色が広がる。ゴロンと横になるかと下をみるとアルパカの落とし物が・・。

 

 夜明けが早く朝5時頃には朝日の気配を感じて目がさめる。

コーヒーを入れウィンダムヒルを聞く。

 

 ウィンダムヒルを最初に聞いたのは筑紫哲也のラジオ番組から。

筑紫が日本にウィンダムヒルを広めたと思っているがどうだろう?

 

 そして時にはキースジャレットのケルンコンサート

最初の頃はCDを詰め込み備えたものだったが今ではすべてYoutube。

 

帰り道500mほど下ると

 

 ピンクの桜と白いこぶしが交互に咲き誇る。蓼科山とは違う景色だ。「こぶし咲く~♪」あの北国の歌を思わず歌ってしまった。夏までしばしお待ちを。

 

 さて今講座を開始しよう。

 

 先週、下記挿絵の解説を左側の「垂直を区域を設定する場合」は、簡便法であり現実的に2道路の交差角によってはご注意いただきたい旨を解説した。

 

 

 

 

 2Aかつ35mの距離起点を敷地境界線に接していない道路境界線に平行に書かれているように勘違いする事があるが正しくは水平距離。

 

(二以上の前面道路がある場合)
第一三二条 建築物の前面道路が二以上ある場合においては、
幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離がその前面道路の幅員の二倍以内で、かつ、三十五メートル以内の区域及びその他の前面道路の中心線からの水平距離が十メートルをこえる区域については、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。

 

 

平行と解釈してしまうと

 

 

 交差道路の反対側の境界線に平行に2A(23m)を確保すると敷地側の道路境界線の端部からの距離が2Aを超えた27.638mになり法文に適合しない事を解説した。

 

 したがって挿絵の解説の垂直とは狭い道路境界線に垂直を意味する事を解説した。

 

 

 ところが端部からの2Aの距離は垂直線の起点位置では確かに2Aの23mになるが道路中心10mの位置は24.02m と2Aより大きな値となっている。

 この場合、簡便法ゆえこの程度は許容しようという事を意図する。

 

 なぜその様にダブルスタンダードを採用するのか?

 

 これは従来このように区分した行政等の挿絵が存在する事より、にわかに右のように円弧状に区分する事には困難があるのではとの配慮にすぎない。

 

  時々円弧状に区分した区域を直線に修正するよう指導される事があるがその指摘は本末転倒、筋違いである事をお伝えした。

 

 今回は前回の事例が屈曲道路になる場合

最大幅員11.5mが回り込んだ6m道路側の区分のみの解説を行いたい。

6m道路に面した部分の斜線断面図は

 

 

橙色で示し部分がNG

 

まずは推奨区分法の円弧状区分から

 

 

NGを示す赤表示だが差分が0.014%、そのままでは三斜求積による申請図作成の際NGになる為NG(この事はこのシリーズの前の

https://ameblo.jp/normanhiga/page-5.html

を参照していただきたい。

 

アイソメ図では

 

若干本題とはそれるがNG部がきになる天空図を重ねて確認してみよう。どうもNGになると気になる。・・・いかん。

 

重ねてみるとよくわかる。赤表示の道路高さ制限を超えた計画建築物部分の面積が22.906410 c㎡それに対して敷地の空地部分緑部の面積は23.196145 c㎡敷地内空地が大きい為、詳細計算の積分法ではクリアーだが三斜求積の安全差分ではNGになる。

 

 さてこの事例をたとえば平行線で区分する事は

すべて最大幅員の区域になる。

 

(二以上の前面道路がある場合)
第一三二条 建築物の前面道路が二以上ある場合においては、
幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離

 

幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離が2倍を超えてしまう。挿絵から平行線で区分する事は間違い。

 

垂直区分を確認すると

 

円弧状の区分とNG部の差分が同一となる。この場合垂直区分でも問題ないとおもわれる。

 

 ただし道路中心10mの区域が広がる事になる。道路中心10m部の面積を比較してみよう

 

垂直区分で約14㎡広くなっている。その分の影響は大きい。垂直区分を可とするなら設計者にその利用の可否がゆだねられる事になる。

 

 いかん連休中だ本日はここまでとしよう。

 

次は夏休みめざして頑張るとするか! hi

 

 

比嘉ブログ