「たとえようもなく賢い皇子と呼ばれたオオササギの本性が、これほど情けないものだとは。・・・ふむ。この分なら、ウジノワキイラツコも恐れるに足りるまい」
そう考えた、大山守皇子は、
「まぁ、おまえのことは見逃してやるよ。だが、邪魔するなよ」
吐き捨てるように言うと、オオササギを置いて立ち去りました。
オオササギは、すぐにウジノワキイラツコに、このことを告げます。
「大山守皇子などは取るに足りるまい。そなたの力量で、治めるがよい」
と。
もちろん、ウジノワキイラツコは、大山守皇子の反逆など、全く意に介しませんでした。
自分の替え玉を立てて自分は貧しい身なりをし、船の渡し守に混じったのです。
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